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保育無償化「高所得者は負担を」57% 本社世論調査
日本経済新聞
高崎 順子ライター 「フランスはどう少子化を克服したか」新潮新書(2016刊)
3-5歳に必要なものは「保育」なのか「教育」なのか。国がお金を出すなら、まずこの点を明確にする必要があると思います。 「教育」ならば、国がその価値を認めるなら、全ての児童に無償で与えることが必須。小学校と同じように、公教育としての全入・無償化すべきです。 「保育」ならば、家庭で行える世帯もあればそうでない世帯もあるので、一括無償化ではなく、世帯状況(特に保護者の勤労と経済状況)に適した多様な対応が求められます。 3-5歳は現在、幼稚園での「教育」(文科省管轄)と保育所での「保育」(厚労省管轄)が混在しています。国が上記の2点で明確な姿勢を打ち出していないことが、この問題を議論する際の混乱の源になっていると感じます。 無償化の前に、「3-5歳に与えるべきものが何か」をまずしっかり、国が定義してほしい。「これは国家政策として無償化する意味がある」となったら、それに見合う制度設計をしてほしい。 個人的には3-5歳に与えるべきは「就学前幼児教育」として文科省が一括監督し、世帯の状況に合わせ、各幼児教育施設に延長保育(有償)を併設した上で、教育自体は無償化全入するのが論理的ではないかと考えます。そして保育所を0-2歳に特化すれば、待機児童問題にも有効な方策が打ち出せるのではないでしょうか。
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「休めないなら辞めます」イマドキ20代が余暇を優先する理由
AERA dot. (アエラドット)
高崎 順子ライター 「フランスはどう少子化を克服したか」新潮新書(2016刊)
高度経済成長期を支えた「滅私奉公」的な雇われ人精神が、今の20代にはもう通じないということですね。 あの時代は終身雇用や残業代支払いなど、滅私奉公するだけの見返りがありましたが、雇用が流動化して正当な給与支払いも先の保証もない労働市場で、滅私奉公の勤労態度を変わらずに従業員に求めるのはもう時代遅れと感じます。 雇用は契約であり、企業は従業員がいるから成り立っているのであり、従業員のウェルビーイングは企業の生産性に直結する。 それが21世紀の「仕事」の考え方で、先進国ではますます、その論法が進んでいます。 G7に名を連ねる先進国として、できるだけ多くの日本企業がそちらに舵きりをしてくれることを願ってやみません。でないと日本の労働者は、どんどん疲弊してしまう。 雇用条件に厳しい目を向けている20代の存在は、この現状を打開する力を持った将来への希望であると、私は感じています。 彼らがそのまま、個を重視しつつ働く喜びを見出せれば、日本の労働文化は改善できる。 雇用主と労働者がよりフラットに、「互いがあるから互いが存在できている」というポジティブな共存関係になれるよう、 労使環境や仕事観を見直す時期に来ているのではないでしょうか。
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【松尾豊】AI大競争。日本のチャンスは「料理」と「お片付け」
NewsPicks編集部
高崎 順子ライター 「フランスはどう少子化を克服したか」新潮新書(2016刊)
非常に興味深く拝読しましたが、ちょっと異論も。 料理の味を決めるのは味覚、つまり「舌」なのですよね。料理人さんはベテランになればなるほど味見をしつこくします。その理由は、食材の味が一定ではないから。季節によっても個体によっても、食材に備わっている味や質感が均質であることはあり得ません。その素材から「求める味」を出すためには、調理技術や味付けを駆使しての微調整が欠かせないのです。 なのでお料理AIに求められるのは「目」以上に「舌」、素材の状態データとそれに対応する加熱・味付けなどの調理技術データ、「この味ならOK」と判断できる味覚データの蓄積なのではないかなと、読んでいて感じました。ただ「目」だけのAIが調理を担当できるようにするには、素材を完全均質に作る農業技術も必要なわけですが、それはあまりそそられない未来予想図ですね……。 AIが人間と同じように「味わう」ことを覚えたら。多様な食材の個体差を感じ取るだけの学習をしたら。その方がずっと面白いように感じた次第です。 牛丼などのファストフードにはそこまで求めないよ、と言われればそれまでなのでしょうが……。濃くて単調な味付けのものを機械的に大量生産するのが目的なら、AIの参入はベルトコンベア的な工業化が一歩進むだけの、あまり面白みのないものになってしまいますね。
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去年の出生率1.44 出生数初めて100万人下回る
NHKニュース
高崎 順子ライター 「フランスはどう少子化を克服したか」新潮新書(2016刊)
少子化の話になると人口減の是非が問われますが、今の日本が置かれているのはそれ以前のことではないでしょうか。問題の核は「産みたい人が産めない」ことです。 産む産まないは個人の自由で、国が移民受け入れではなく出生によって人口を増やしたいなら、できることは二つです。  1 産みたいと思う人が産める環境を作ること  2 産みたいかどうか分からない人も産みたくなるような環境を作ること 菅官房長官の発言はこの点に政府が意識的であることを示唆していますので、今後の具体的な政策に期待します。 ちなみに私を筆頭に(笑)少子化の話になるとフランスが引き合いに出されることが多いですが、フランスは「少子化対策」をぶち上げている国ではありません。両立支援や出産支援など、子育て環境の改善を一つ一つ行って、それが出生率の向上に繋がりました。 ピックの中に「子育て支援策の充実がフランスで極右政権成立一歩手前の状況を招いた」的な極論を見受けましたが、そのような引き合いの仕方も、在住者としては大いに不満を感じます。他国の政策を語るなら、我田引水ではなく冷静な姿勢を持っていただくのが良いのではないかと思います。
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教育を変革するリーダーたちが考える「理想の教育」とは?
INDUSTRY CO-CREATION(ICC)
高崎 順子ライター 「フランスはどう少子化を克服したか」新潮新書(2016刊)
「理想の教育」という言葉にまず、うううう……と詰まりながら記事を拝読しました。最初にここで理想を論じるべき「教育」とは何を指しているのか、というところで共通認識を築いてから、登壇3者のご意見を聞きたかったですね。 教育=公教育であれば、それは「国が願う姿をした国民を最大数育てるための育成システム」になります。理想は記事内でも出てきたように、国としてのフェーズによっても大きく異なりますね。現在日本での「理想の教育」に限定するなら、どんな日本国でありたくて、そこで生きるどんな日本国民を育てたいか、そのために何を身につけられる公教育を提供すべきか、と議論を深めて行くことになります。 教育=人がその個として最大限幸せになれるよう身につけるべき教養と技術、であれば、それは個別教育で、子供の発達に即した支援や長所を伸ばす私塾の充実、ということになります。 回答していた登壇のお三方はこの二つの「教育」の形を前提にお話しされているのが読み取れましたが、記事の中ではまず質問者がこの二つを混同していましたので、ちょっと分かりにくい記事になってしまったかな、と感じました。
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「欲望に素直、カッコいい」バブル時代に憧れる若者たち
朝日新聞デジタル
高崎 順子ライター 「フランスはどう少子化を克服したか」新潮新書(2016刊)
「バブル時代に憧れる若者」というより、「バブル時代に憧れる若者がいてほしい方達」の記事と拝読しました。 バブルに限らずいつの時代でも、過去に憧れるのはあまり生産的ではないなぁと感じます。その懐古主義は大抵「いいところ」だけを抜き取っていて、そりゃあそこだけ見てればいいですよね、と思わざるをえないものだったりしますし。 バブル世代を真下から見て来たものとしては、逆に、「窮屈そうだなぁ」と感じていました。とにかくトレンドに従わなくてはならなくて、お金はブランド物に使わなくてはならなくて、女性はボディコンでフェロモン全開にしなくてはならなくて、男性はいい車に乗ってぶいぶい言わせなくてはならない……と、「外からの価値」に自分をはめ込んで「上へ上へもっと上へ」と駆り立てられている印象。しかもその「外からの価値」は、お金を使わせて儲けたい人たちの作ったものなのになぁとも思っていました。 追記:記事の中でバブル時代は「わけもなく元気」という書かれ方をしていましたが、それは違うと思います。お金があって毎日にも将来にも不安がなければ、誰でも元気でいられます。バブル世代と当時の日本が元気だったのは、お金があって社会不安が少なかったから。今の若者世代も、お金があって社会不安が少なければ、もっと元気で失敗を恐れないようになると思います。
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