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組織の課題と変革の方向性(4) 合理的行動が招く敗北 埼玉大学准教授 宇田川元一 - 日本経済新聞
宇田川 元一埼玉大学経済経営系大学院 准教授
日本経済新聞の連載「組織の課題と変革の方向性」第4回です。
今日はバーゲルマンとクリステンセンの議論を取り上げて、戦略やイノベーションにおいても、適応のパラドックスがどのように起きるのかという切り口から説明しています。
前回取り上げたワイクの理論は非常に色々な研究者に援用されるのですが、彼らの研究にも大きな影響を与えています。
彼らの分析した領域においても、1度成功を収めると、戦略にも慣性力が働くようになって変わらなくなり、イノベーションを生み出すことも難しくなります。しかも、わざとそうしているのではなく、合理的にそうなっていきます。
これをどう変革していくのか、というのが企業変革上の大きな課題で、そう考えると企業変革の実践には常にジレンマがつきまとうことがわかります。
是非お読みください。
組織の課題と変革の方向性(2) 独自の価値観が生む問題 埼玉大学准教授 宇田川元一 - 日本経済新聞
宇田川 元一埼玉大学経済経営系大学院 准教授
私の執筆する「やさしい経済学」の連載2回目です(全8回)。
今回は、どうして企業が機能不全に陥るのか、変革することが難しくなるのか、ということについて、フィリップ・セルズニックという組織論の古典の研究者を取り上げて解説しています。
セルズニックの主著の一つに、『組織とリーダーシップ(Leadership in administration)』という著作があるのですが、これが出版されたのは1957年のことです。
とても古い本ながら、今なお今日の組織の抱える適応のパラドクス(一度、環境適応をした組織は、それ故に環境変化に適応できなくなっていく問題)を支える重要な理論を提供していると思います。
「重厚長大な組織かと思ったら……」NEC内スタートアップで切り開く新キャリア
宇田川 元一埼玉大学経済経営系大学院 准教授
以前、NECの新規事業開発については、私もGIUという専門部門の立ち上げについてケーススタディを書いたこともあり、同社の新規事業を作ることへの取り組みは、単に個人任せにしていないところがとても良いと思います。
広告記事ではありますが、よく読むと、デザイナー職を設置していたり、内側の資源を生かしながら外側で事業を作れるようになっているのがわかります。もちろん、社内との連携はコミュニケーションという言葉で、それなりにご苦労があるのだろうことは推察できますが、事実として色々な動きが出てきていることからも、バックにはコーポレートの少なからぬ支援の動きがあるだろうことが推察されます。
記事にもあるように大手企業がその莫大なリソースを活かしながら、いかに事業を機動的に生み出し続けるかということが重要で、そのためには背後で組織の構造(事業単位というよりも、分業やルーティンの構成体という意味で)を変革していくことが求められます。
そういう変革に取り組んできた企業としての現在地なのかなと思って読みました。
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