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【成田悠輔】民主主義を「アップデート」する方法を考えよう
NewsPicks編集部
川端 隆史Kroll Associates Singapore Senior Vice President
議論全体は大変興味深く拝見しました。が、縦軸に経済成長率、横軸に民主主義主義指数を取るグラフについては、他のところでもみたことがあり、ずっと疑問に思っているものです。 民主主義国は経済成長が停滞するという説明ですが、民主主義指数の高いアメリカ、フランス、日本の経済水準は先進国です。一方で、民主主義指数が低い国は新興国や開発途上国です。 記事仮説が正しいとすれば、民主主義度合いの低い国は高度成長をし続けることになります。が、例えば、中国やベトナムと一党支配で実質的に選挙がない国は、現時点、所得がまだ低いですし、これからの伸びしろがある段階です。一人当たりGDPが2万ドル、3万ドル、4万ドルとなっても、高度成長が続くとすると脅威的です。 また、先進国はベースが大きくなっているので成長率が下がったとしても、絶対値としては大きな数字となります。 なかには、民主化と強権化の揺り戻しが起こる国もありますが、それらの国々はまだ開発途上国/新興国の段階です。タイは民主主義が発展してきましたが、クーデターにより揺り戻しが発生しました。フィリピンもエドサ革命以降の民主化を経験した後でも、軍部によるクーデター未遂や強権的なドゥテルテ政権の登場といった側面があります。が、タイやフィリピンの水準はまだ開発途上国/新興国です。 中国やベトナムだけでなく、中東の王制国家といった、しばらくは今の体制が変わらないだろうといいう国家が高度成長が続かなければこの仮説は崩れます。 経済成長率だけでなく、一人当たりGDPや所得といった経済の発展度合いないし質を示す指標も併せて軸にとる必要があるのではないでしょうか。先進国は成長率が低い(なぜならベースが高くて成長余地が低いから)、開発途上国は成長率が高い(なぜならベースがまだ低くて成長余地が高いから)という経済的に重要な事実が抜け落ちてしまいます。 所得水準あるいは一人当たりGDPが高く、かつ「民主主義指数が低い」国が高度成長を続けるかどうかという問いの設定の方が妥当な気がします。 また、今、経済成長率が高い国でも、ほぼ総じて今後は緩やかな減速ということは、IMF等の経済見通しデータが示しています。理由は上記に記したとおりです。そのため、経済成長率を軸にとるのであれば、未来どうなるかという視点から予想値も含めて考えることも必要となります。
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【明石ガクト】『イカゲーム』にあって日本の作品にないもの
NewsPicks編集部
川端 隆史Kroll Associates Singapore Senior Vice President
キリスト教の要素が含まれているという点は、2021年アカデミー賞作品賞にノミネートされ、ユン・ヨジョンが助演女優賞を獲得した「ミナリ」にもふんだんにちりばめられています。同作品は韓国系の移民史という話しだけでなく、キリスト教的な価値観が含まれている点に焦点をあてた評論があります。 こちらのほかに、もう一つ、聖書の出典まで遡った論評を映画評論サイトでみたのですが、みつからず。 https://eiga.com/movie/94385/review/02532219/ こちらは、韓国移民社会におけるキリスト教の重要性の視点を含めて解説したもの。 https://wired.jp/2021/03/31/minari-review-ikeda/ 他方、韓国文化に詳しい伊藤順子氏はキリスト教的要素の強調は、必ずしも国内ではプラスにならないという指摘もしています。 https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/column/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%81%8B%E3%82%89%E8%A6%8B%E3%82%8B%E3%80%81%E9%9F%93%E5%9B%BD%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%81%AE%E7%B4%A0%E9%A1%94/13786/4 また、こちらは非常に深い韓国映画評論をしているチェ・ソンウクさんによる評論で、キリスト教的要素には触れず、韓国国内の視点からの評論。 https://www.cyzowoman.com/2021/04/post_334951_1.html どの評論にも一理あり、こうした多角的で深い解釈を呼ぶところが、最近のグローバル市場に出てくる韓国映画やドラマの強みではないでしょうか。 ちなみに、私は、「イカゲーム」は、昨日のハンナさんの評論の通り韓国的要素をクリアに出しつつも、韓国だけでなく世界各地でも似たような格差などの課題があり、その共感がスマッシュヒットのベースにあると思います。「椿の花咲く頃」は逆に韓国文脈が非常に強く、国内最高峰の百想芸術大賞を受賞したことも頷けます。「イカゲーム」とは対照的に「椿」や「海街チャチャチャ」のような悪人要素がないドラマももう一つのトレンドと言えそうです(椿は若干悪人あり)。
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