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百貨店売上高、4.2兆円に激減=45年ぶり低水準、コロナ響く―20年
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
いろいろ思うところはありますが、まずは、備忘録として。
>全国百貨店の売上高が4兆2000億円程度まで激減し、1975年(4兆651億円)以来45年ぶりの低水準に。
>19年(5兆7547億円)に比べ2割超、1兆5000億円以上のマイナスで、減少幅は過去最大。20年の売上高は4月に前年同月比72%減、5月も65%減となるなど、1月から11月まで一度も前年実績を上回ることなく推移した。
>百貨店の売上高は、ピークの91年に9兆7130億円に達した。その後は流行のデザインをいち早く安価で提供するファストファッションの台頭やインターネット通販の普及に押され年々減少。リーマン・ショック後の09年には6兆円台まで減り、16年以降は5兆円台で推移していた。
モデルルームに「ジェラートピケ」や「エコストア」 女性市場に精通したマッシュ監修のマンションの見所(松下久美)
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
ファッションブランド「スナイデル」やルームウエア「ジェラートピケ」、ナチュラル&オーガニックコスメのセレクトショップ「コスメキッチン」など、女性の衣食美健などの商材を手がけるマッシュホールディングス。新たにマンションの監修など住関連領域に進出しました。
「ユニバーサルスペースデザイン」と「ウェルネスデザイン」をコンセプトに、ゆっくりとリラックスしつつ、時には仕事もできるようなしつらえにしています。
モデルルームは家具を除き、約9割を自社商品でコーディネートしているとのこと(パジャマも、ベッドリネンも、「エコストア」の洗剤も、輸入ワインまで!)。
古くからライフスタイル創造企業と称するところはありましたが、今、とくに求められているのは、「無印良品」(感じ良い社会に貢献する事業構造を作り上げ、一貫した思想から地域社会の課題に役立つ周辺事業やサービスを開発し、自ら運営することで、生活・文化・環境の共存と発展に貢献していく姿勢)と、このマッシュの「女性の24時間を幸せにする」発想から生み出されたモノやサービスや体験やソリューションかな、と。
執筆いたしましたので、お時間のあるときにお読みいただければ幸いです。
青山商事、400店で売り場最大半減 在宅でスーツ離れ
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
90年代後半から2000年代にかけて、ロードサイドを中心に展開してきた紳士服専門店を取材していましたが、国内や海外の高品質素材を使ったお買い得の商品もたくさんありましたし、プロフェッショナルな販売員さんもいらっしゃいました。19000円、29000円を軸としたいわゆる2プライスショップなども各社開発されましたね。就活系を中心に女性向けのスーツも強化されたり。
けれども、ワークスタイルのカジュアル化や、少子高齢化で団塊世代が大量に引退するなど、スーツ離れはコロナ禍以前から起こっていました。一方で、セレクトショップのオリジナルのお手頃スーツや、「ユニクロ」の感動ジャケット&パンツ、「FABRIC TOKYO」のようなD2Cスーツ、さらには、水道工事現場から生まれた“スーツのように見える作業着”「ワークウェアスーツ」など、機能性や感度、程よい価格や買いやすさがそろった企業・ブランドが続々と台頭。毎年、売り上げが削られていきました。
これまでも不採算店は、焼肉店やカラオケボックス、100均ショップなどへの業態転換なども図ってきましたが、売り場を減らして、その跡地に来店頻度の高い店舗を入れるのは購買喚起という意味でも、不動産収入という意味でもよさそうですね。
私のおすすめは、いろいろな種類のビジネスマンが集まるコワーキングスペースとしての活用と、オンでもオフでも履けるスニーカーのセレクトショップ専門店ですね(再販・二次流通もアリ)。いい商品があることに気付いてもらうチャンスを創出してもらいたいです。

【超入門】2021年最大のテーマ、「脱炭素」を学ぶ
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
地球や人類が持続可能(サステナブル)であるためには、脱炭素(カーボンニュートラル)による温暖化抑止が必要不可欠です。サステナビリティに取り組む企業も増えていますが、その柱となるべき施策で、リデュース・リユース・リサイクルの徹底や、廃棄物やゴミを資源と考えるサーキュラーエコノミーの実現、過剰生産過剰消費をやめることなどが求められます。
企業は経営戦略とサステナビリティ戦略を一体化することが求められますし、バイオテクノロジーやケミカルリサイクルなどのテクノロジーとの融合も重要ですね。ファッション企業では、「グッチ」や「サンローラン」「バレンシアが」などを有するケリングや、パタゴニア、ノースフェイス、H&M、ユニクロなどが先行事例になっていますね。ブランドではLVMHのサステナビリティのアンバサダー的な役割を務める「ステラ・マッカートニー」や、「マリーンセル」、クロエのデザイナーにも就任した「ガブリエラ・ハースト」などに注目しています。個人はできることからひとつづつ、コツコツと取り組んでいきたいですね。
【名和高司】知らなければ生き残れない。SDGsの「本質」
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
これは必読ですね!
私自身、SDGsのS=サステナビリティは、2020年代、デジタルとウェルビーイングに並ぶ重要キーワードで、CSV経営(Creating Shared Valueの略。「共通価値」)、日本でいうところの「三方良し」、さらには、「幸福経営」がこれからの企業が持続し続け、(成長や拡大ではなく)繁栄できる必要不可欠なものだととらえてきました。
名和先生は、CSV経営を分析し、さまざま好事例を紹介してくださるそうですが、
>現行のSDGsを超える「新SDGs」を提唱します。
>Sは今のSDGと同様のサステナビリティですが、Dはデジタル、Gはグローバルズを指します。そしてこれらの3つの交点に「志(パーパス)」を置きます。これを私は「志本経営」と呼んでいます。
!!!!! 志本経営!!!!! なるほど!!!!!
「WHYから始めよ」などでもパーパス(あの本では「存在意義」や「志」となっていましたが)の重要性はを訴えていましたし、脱資本主義が叫ばれる中で、「志本経営」はとてもハートに響きました。
アーティストの長坂真護くんが提唱する「サステナブル・キャピタリズム」とともに、未来に向けてその価値や本質が広がっていくと良いですね。
「逆立ちしても勝てない」と言わせるファストリの切り札、GUの本当の強さ
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
執筆しました。
GUの柚木社長の言葉には、2021年、さらには未来のアパレル・ファッション企業にとって重要なキーワードが満載です。
手放しで褒めるつもりも持ち上げるつもりもありませんが、
戦略や、時代潮流の読み解き方が、「その通り!」「よくわかる!」という腹落ち感がありました。
ちなみに、ちょっとだけ裏話を。
5ヶ月ぐらい前に、GUから、これからのファッションに求められることをヒアリングされました。
「ファッションは不要不急のものではないと言われるけれど、人々の生活や気持ちに寄り添い、癒やしたり元気付けたりすることもできる重要なもの。マインドフルネスが流行っているけれど、同じ考え方で、ファッションで人々を満たす『ファッションフルネス』を目指してほしい」
とお伝えしたところ、絶賛賛同していただき、社内外にその考え方を広めてくれるようになりました(笑)。周りに耳を傾け、いいと思ったことを積極的に取り入れていく、しなやかさやスピード感もGUの強みですね。
「大変な強気」のファストリ、柳井氏の言葉から読み解くユニクロ・GUの勝ち筋とは
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
執筆いたしました。10月の決算発表時の柳井語録(ほぼ全文)はYahoo!で掲載させていただきましたが、今回は「情報製造小売業」の2つのアプローチにフォーカスしてみました。
一つは、ホールガーメントを活用し、IoT、マスカスタマイゼーション、D2Cを実現しようとするもの。もう一つが、AI×人間で、情報を収集し、分析し、企画やスタイリングの精度を上げていくというものです。
言うは易し、行うは難し。そして、全てのベースにサステナビリティがあります。最近、LifeWear=Sustainabilityとまで言及しています。
もちろん、ECや、さらなるグローバル展開の強化、そして、リアル店舗での個店対応や、出合いや発見、情緒的価値の創出もしていきますが、そこはこれまでも触れてきたので、今回はさらり(ほぼスルー)。
お時間があるときにお読みいただき、意見、感想をいただけると幸いです!
コロナ禍で「Apple Store」は“進化”した:アップル上級副社長が語った危機対応と小売り戦略のこれから
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
なるほど。販売だけでなくワークショップや製品体験プログラムなどのオンライン化の推進と、リアル店舗を「街の広場」としてより開かれた交流の場としたこと。そして、「ビジネスは淡々と」というのがいいですね~。
こちらのAppleからのニュースも興味津々です。
Apple Fitness+: The next era of fitness is here, and everyone’s invited
https://www.apple.com/newsroom/2020/12/apple-fitness-plus-the-next-era-of-fitness-is-here-and-everyones-invited/

【解説】なぜ激安のGUが「もっと値下げ」を実現できるか?
松下 久美ファッションビジネスジャーナリスト
執筆させていただきました!
GUは2021年、「ファッション×低価格」「家族重視・生活様式の変化」「健康安心・快適志向」「サステナビリティ」の4つを戦略軸として商品展開していきます。
メディア説明会で柚木社長は、その戦略を立てるに至った背景や、コロナ禍で消費者の意識や生活が大きく変わる中でどういう時代認識をしているのか等に対して、しっかりと筋道を立てて説明していて、ものすごく腹落ち感のある会見でした。
出席していたメディア関係者からも「今でも安いのに、さらに下げることに衝撃を受けました!」という声があがっていましたし、ストレートニュースに対するNewsPicksのコメント欄も盛り上がっていましたね。
ただし、値下げ=生産者を叩いて工賃を下げる、というわけではなく、値下げをするための企業努力の方法というのはいろいろあるわけなので、そのあたりを解説してみました。
今回は省略しましたが、同時に、サステナビリティに関する新たな取り組み(古着回収→ニットポロシャツを皮切りに、服から服への循環型の商品を発売すること)なども発表しています。製造者責任、販売者責任をしっかりと果たしながら、ファッションの楽しみをリーズナブルに提供することで多くの人々に喜んでもらうという使命を果たすことにコミットした形ですね。

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