太田 将善

現行制度である年間行使価格12百万円の上限引き上げもセットで行うと尚良し、というコメントも見かけますが、VCから調達している未上場の赤字スタートアップであれば、ほぼ行使価格は1円になるはずなので、事実上、上限撤廃されていると認識してます。 この行使価格の税制適格SOは未上場限定の算定方法によるものなので、上場スタートアップに対して、プレIPOスタートアップの採用力が高まりそうです。

信託スキームについては言及しませんが、 今後の税制適格SOの行使価格設定に関しては、税法評価である財産基本通達でOK、しかも純資産価格の算定に際しては種類株の優先分配も考慮してOKという説明でしたので、多くのスタートアップにとっては行使価格が1円の税制適格SOを未上場段階ではいつでも発行できるという非常にメリットのある税制改正になる印象です。