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中国、全国民に密告奨励 反スパイ法施行3カ月
風戸 治フリーランスの翻訳家
中国における密告の奨励は、何も共産党に限ったことではない。 遠く紀元前4世紀に商鞅が、同3世紀に韓非が、それぞれ自著の中で、密告が体制の護持と社会の統制にいかに有効であり、不可欠であるかを説いているのである。 法家思想を代表する彼らの教えは、始皇帝の秦帝国よる中国統一とそれを受けた漢帝国、そして以後2000年に及ぶ歴代王朝の中央集権体制を、裏から支える揺るぎない柱の一つとなった。
翻って現在の中国を支配する中華人民共和国も、その本質において歴代王朝とさして変わらぬ前近代性を内包している以上、密告を国民に奨励し、それによって自らの体制の護持と安定、永続化を図ろうとするのは至極当然のことだろう。 中国の支配層にとって密告の奨励は、紀元前の遥かな昔も21世紀前半の今も、少しも改まるところのない、また決して変わることのない、民衆支配と統御のための実に効果的な手段なのである。
スパイ対策に国民動員を、中国国家安全省が主張
風戸 治フリーランスの翻訳家
反スパイ法なる悪法を制定した、その真の狙いは「外」からの敵に備えるのではなく、「内」からの敵、そう、広範な国民の間に着実に広がっている現体制への反感を抑えるためである。 「国民にスパイ活動への参加を奨励」させるとは、早い話が互いの言動を監視し密告を事とするよう、国民を総動員するのと何ら異ならぬ。
国家主席習 近平は、そうまでしてでも自身の個人独裁を永続化したいのだろうが、あらゆる大国は「外」からの敵によってではなく、「内」なる敵、換言するなら自らの内憂の数々によって崩壊と滅亡への道をたどる。 いくら反スパイ法で以って国内を統制しようとも、中華人民共和国もその例外ではないことは、いずれ必ず立証される時が来る。
中国の国防相、2週間動静不明 駐日米大使、皮肉の投稿
風戸 治フリーランスの翻訳家
外相に続いて国防相も詰め腹を切らされることになる。 それが国家主席 習 近平の個人独裁下の中国の「国の有り様、カタチ」である。 「反腐敗キャンペーン」に名を借りた、自身の意に沿わぬ者への粛清であり、この国はますます国際社会の常識から外れていくばかりだ。
2021年の5月末、習 近平は「「信頼され、愛され、尊敬される」中国のイメージを作り、友好国の輪を拡大したい」と共産党の幹部に伝えたというが、「全くのお笑い種」「浮世離れの妄想」とはこのことだ。 一国の対外政策の中枢を担う外相と国防相が、不透明極まる形で姿を消し体良く粛清される。 そんな異常な国が、国際社会から「信頼され、愛され、尊敬されるようになる」などと、もし習 近平が心底からそう願っているというのなら、この御仁のアタマの中身たるや、もはや推して知るべしと言うべきだろう。
BBC記者が日本メディアに苦言「何十年も問題を無視」「関わる人は自問自答を」 ジャニーズ会見に海外は…
風戸 治フリーランスの翻訳家
BBC に言われるまでもない。 新聞にTV、それにインターネット、とにかく我が国のメディアはおよそ「社会の公器」と名乗るに値しない存在である。
この記事で BBC の M. アザー記者は「今後、日本の報道機関の中でニュースに関わる人たちが自問自答し、文化が変わることを心から願っています」と語っているが、それは所詮「百年河清を待つ」というほかない願望だろう。
既得権益がらみで長年もたれあい、かばいあう。 互いに切磋琢磨することもなく、真の意味で権力と対峙することもない。 「記者クラブ」なる「仲良しクラブ」の中、何の刺激もない ぬるま湯状態で宜しくやって来たのが、我が国のメディアである。 そんな彼らに、アザー記者が願うようになることを期待出来ないのは、彼らの実態を身近で見て来た私たち日本人にはよくよくわかっている。
習中国主席、G20サミット欠席 李強首相が代理出席へ=関係筋
風戸 治フリーランスの翻訳家
「関係筋は、出席見送りの理由は把握していないとしている」
記事の中ほど少し前の この一文だが、「把握していない」のではなく、「把握させない」と言った方がより真実に近い。 自国、いや共産党にとって少しでも不都合なことは、徹底して隠蔽し闇に葬るのが中国の体制の基本的体質である以上、国家主席の習 近平がインドでの G20首脳会議を欠席する見通しとなったところで、私たちとしては別に何も不思議には感じない。
自国で発生した呼吸器系感染症を全世界にばら撒いたその背景について、また自国の外交の顔というべき外務大臣がある日突然姿を消すような事態について、国の内外に何一つまともな説明をせず、素知らぬ顔でシラを切り続ける。 こんな異常な国が経済力と科学技術力を二つとも手にし、飽くなき野心を日々露わにするその危険性を、国際社会は改めて強く認識するべきだろう。
米大統領、ベトナム訪問へ 9月10日、中国に対抗
風戸 治フリーランスの翻訳家
米国とヴェトナムは、1960年代の半ば以降1970年代の前半まで血で血を洗う激戦を繰り広げた仲である。 しかし半世紀余の歳月が流れた今、米国の現職の大統領がヴェトナムを訪問するまでの関係を築くに至った。
南シナ海や太平洋への野心も露わな中国を睨んでの、優れて戦略的なこの米越連携の演出だが、果たしてそれがどこまで強化・深化していくようになるのか。 そのカギとなるのが両国間の包括的パートナーシップの、戦略的パートナーシップへの格上げであるのは、もはや論を俟たない。
「かつての敵は今日の友」 そんな米越連携が、他の東南アジア諸国に、インド太平洋地域に、そして中国に、いかなる波紋を投げかけるか。 外交・戦略・軍事、更に地政学など 各方面からの精緻な分析が待たれる。
中国から嫌がらせ電話相次ぐ 処理水放出で在中国日本人に注意喚起
風戸 治フリーランスの翻訳家
一部とはいえ、こうした振る舞いに及ぶ手合いがいる背景には、自国の経済や社会の状況がはかばかしくないことがある。 日頃の鬱屈した思いを発散したくても、北京の共産党の全体主義体制下では、それも叶わない。 それならこうした形で日本を相手にせめてもの鬱憤晴らしをしようというわけだ。
また北京も、その辺の事情はよくわかっているから、多少のことなら大目に見てやり、強いて禁圧に乗り出そうとはしない。 何より自国民の間に溜まった憤懣の「ガス抜き」効果も期待出来る。 まして自己をはっきりと主張するのが不得手な日本なら、コトがこじれる恐れもないとタカをくくっている面もある。
我が国への観光客で少なからぬ割合を漢族が占めていること、また古代漢文化への文化的・歴史的な親近感、更にはアジア・太平洋戦争中の経緯等から、日本人には中国に対し面と向かってモノを言うのを憚りがちな傾向があるが、共産党独裁下のこの異形の専制大国には、そんな気配りは百害あって一利なしである。
香港、「買い物天国」のイメージ回復に苦戦-観光客の戻り鈍く
風戸 治フリーランスの翻訳家
2020年6月末の国家安全維持法の導入・施行以来、国家主席 習 近平率いる中国政府の鉄鎖に、完全に繋ぎとめられた香港。 民主派と親欧米派への容赦ない弾圧は、この街の自由で開かれたかつての雰囲気を一変させた。 今や香港は、相互不信の密告社会と化し、至るところ北京仕込みのプロパガンダだけがやたら目につく警察都市となり果てた。
これで 以前のように観光客が引きも切らず訪れるようになるなどと、もし香港当局が本気で考えているとしたら、彼らのアタマのほどを疑ってしまうほどだ。
私自身は、中国共産党があの巨大国家を支配している限り、香港には決して足を踏み入れない。 まして大陸本土などもってのほかだ。

NORMAL
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