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都市総合力3位の東京が、ナイトライフ充実度で30位のワケ
齋藤 貴弘ニューポート法律事務所 パートナー弁護士
Forbes JAPAN「Think Night Time」という新連載第一回目。森記念財団の都市総合力ランキングとナイトタイムエコノミーについてです。
ルールメイキングの重要性をおし続けている弁護士としては、夜の価値を高めていくための都市の制度設計やガバナンスがとても気になるところで、ベンチマークにしたいロンドンのナイトタイムエコノミー政策について書いてます。
もちろん日本には日本ならではの良さがあるわけでロンドンかぶれのナイトライフなんてのは微妙だと思うけど、夜の文化や経済を支えるフレームワークは大いに参考にすべきでは?と思い、日本のいくつかの自治体ともそんな話をさせてもらっています。
タイトルが少しミスリーディングかもしれず、中身をぜひ読んでほしいです。「Vision」の策定、調査と提言「Think Night」、実践していくための戦略「Strategy」という一気通貫の流れでナイトタイムエコノミーを推進する夜の市長エイミーラメさん、そしてサディク・カーン市長の言葉が印象的。
■サディク・カーン(市長)
「成功する都市を作るための要素は何でしょうか? もちろん都市には良い住宅、良い仕事、安全な通りや効率的な交通が必要です。しかし、成功する都市と言えるためには創造的である必要があります。創造性は私たちの魂を満たし、心を刺激します。そして創造的な都市は夜に繁栄するのです」
■エイミー・ラメ(夜の市長)
「18時から6時までのロンドンのコミュニティのための総合的な計画は、都市の経済的、社会的、文化的な活気のために極めて重要だ。もし私たちが夜の活気を守り育てなければ、社交的で好奇心旺盛、創造的で才能のある人々を私たちの都市に引き寄せ、ロンドンを故郷として誇りに思う理由を危険にさらすことになる。」
「夜の豊かで持続可能な計画は、様々な人々のためのものだ。性別、社会経済的状況、年齢、民族、障がいの有無など、夜の活動に参加する人々の多様性の確保は夜の戦略の成功の鍵となる指標だ。」
「地方当局は、夜の戦略の策定や実施に関して、様々なステークホルダーやパートナーと連携する必要がある。夜の産業は、天文学者(!)、看護師、物流スタッフ、ミュージシャン、劇場の運営者、クラブのプロモーターなど才能に溢れた人々の活躍の場だ」
【提言】法規制を減らすために今考えなければならないこと
齋藤 貴弘ニューポート法律事務所 パートナー弁護士
立法事実の変化にまず気がつくことができるのは行政ではなく民間。ゆえに法規制を減らすためにまず重要なのは、民間から行政へのアクセスを容易にすること(これをやろうとしているのがPMI)。
その次に重要なのは行政のインセンティブ設計。実は、改革意識がある官僚はすごく多い。しかしながら、官僚は規制緩和による弊害の責任を問われてしまう立場にあるため、構造的に規制緩和に向けて動けない。
ここで重要になるのが、まずは政治のリーダーシップ。そして、民間の主体性と責任感。規制緩和の責任は、国民、そして国民の代表である議員にある。インセンティブ設計にあたって重要なのは規制緩和の責任論。そのこと明確にすれば官僚は動きやすくなるはず。
これが立法爆発♯6で説明していることで、拙著”ルールメイキング”でも強調している点。
いずれにせよ、立法爆発は重要な特集だったと思います。続編を希望。担当の方々に感謝!
【直言】風営法を変えた「ルールメイキング」の本質
齋藤 貴弘ニューポート法律事務所 パートナー弁護士
インタビューを掲載していただきました。
ここで紹介している未来逆算思考のボトムアップ型ルールメイキングは石山アンジュさんが代表を務める”Public meets innovation(PMI)”で議論しているもの。陳情型とは異なる新しいルールメイキング手法です。
ルールメイキングには戦略に加え、民間の主体性や責任感が必要。このあたりは、拙著「ルールメイキング 」に詳しくまとめているので、本特集で関心を持った方はぜひご一読いただけると嬉しいです。
ルールメイキング: ナイトタイムエコノミーで実践した社会を変える方法論
https://www.amazon.co.jp/dp/4761527064/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_61JmDb4YW18DA
シェアリング、国際規格づくりで日本がリード
齋藤 貴弘ニューポート法律事務所 パートナー弁護士
本日の日経新聞に大きくルールメイキングが掲載。Public Meets Innovationや新しいルールメイキングのプレイヤーも紹介されています。
いわゆるロビー活動のためには業界的な組織基盤(それを背景とした資金力や政治とのリレーション)が前提に。しかしながら、未来の産業を創出していこうとするスタートアップにはそんなリソースはない。他方でルールの枠外でビジネスを起こそうとするスタートアップにこそルールメイキングがもっとも必要とされる。
つまり既存フレームの外でおきる未来の産業にこそ新しいルールが必要であるにもかかわらず、そのためのリソースがないというジレンマにスタートアップのルールメイキングは陥ってしまう。
今議論されているルールメイキングは、そんなジレンマを回避し、イノベーションをスケールさせるための方法論。
今週出る本もそんな視点でまとめています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4761527064/ref=cm_sw_em_r_mt_awdo_WxwVCbTV3SB8Q
スピリチュアルジャズって何? - カマシ・ワシントン以降、多用されるキーワード”Spiritual Jazz”のこと
齋藤 貴弘ニューポート法律事務所 パートナー弁護士
当該作品やアーティストを各論的に解説するだけについてではなく、俯瞰した文脈の中で総論的に位置づけて評論できる人は実はあまりいないと思う。
教養の定義は、溝口 俊哉さんのこの言い方が一番しっくりくるんだけど、柳樂 光隆さん、あと原 雅明さんなどが書く文章は、いつも音楽についての本当の教養を与えてくれます。
”教養というのは、「文脈を理解していること」ではないかと思います。ざっくり言うと、人は、「自分がどういうコンテクストや関係性の中で存在しているのか」という俯瞰した視点を教養として手にし、「ああオレは、世界全体の中のこういう場所にいて、こういうことをやっていたんだ」と知り、死んでいく。つまり、「自分はこういう流れの中にある」ということを認識できるかどうかが、ひとつの教養だと思うんですよね。アリの大群の中の一匹のアリ(自分)が、全体の進行方向を認識するチカラのようなことです。”
https://hillslife.jp/learning/2017/10/10/new-perspective3/
NORMAL
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