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【遺言】有名ベンチャー破綻。グリーンビジネスの「過酷な現実」
堀田 大輔化学メーカー / CVC investor in USA
既存繊維(ポリマー)のリサイクルは事業の難易度がかなり高いと思っています。
そもそも大量のエネルギーを投入して同じものを作るのだから基本的に高くなります。しかも既存の繊維やポリマーはこれまでの産業史の中で低コスト化が進んでいるので新品の原料はとても安価です。
誰がその環境コストを負担しますか?
消費者に負担させると価格が高くなり需要が付いてこない。企業が自らの利益を削ってまで実行するのは企業の存在意義として根本的には矛盾します。国や世界の規制で全員で負担するのが合理的だと思いますが、そんな統一規制はまだ先でしょう。
今回のように規制とタイミングがズレていたり、むしろ環境に悪いリサイクルは継続できません。継続できない事業は環境にも貢献できません。
キャピタルコストがかかる量産ラインを顧客の引き合いがない状態(またはかなり不安定な状態)で拙速に作った事業展開モデルの失敗だと思います。
経済合理性と環境貢献度の掛け算が大きく、かつ可能なポイントから確実に。
【3分解説】トランプ氏が再選したらグリーンビジネスはどうなる?
堀田 大輔化学メーカー / CVC investor in USA
大国が足元の経済の改善のみに焦点を当てた政策になると、世界全体が後退すると思います。
こちらでもIRAの一部撤廃は多くの投資家が予想しています。一方で「米国に利があるものは残り、伸長する」という雰囲気もあり、各企業がどうアピールするかも重要になってくるはずです。
中国はこういった米国の隙間を狙って、例えばEV製造や太陽光パネルなどの技術を極めて低コストにし、誰も勝てなくなるレベルに押し上げていくでしょう。その技術発展途上では環境や安全にあまり配慮せずどんどん実装して実践から学び修正できることも彼らの強みに見えます。(環境と人にとってはマイナスですが、技術進捗にとってはプラス)
“囲いこみ”は終わり。時代は、オープン&クローズ戦略だ
堀田 大輔化学メーカー / CVC investor in USA
全部ビジネスなので、結局誰が得するのかを考えると、生データを提供する側ではなく、学習モデルやSaaSを提供する側なんですよね。
今後は良質な生データを持っているところが影響力を持つと思います。逆にその影響力を最小化するためにモデルしか持たない企業はデータの囲い込みと一般化を始めているような…。
自社でデータも取れてモデル構築とサービスもできる、それをブラックボックスにして、抽象的なインプットに対する結果物(情報や洞察)を他社に売るという事業は成功するかもしれません。
一方で、双方でデータ交換しましょう、大事な生データは直接見せないけどモデルは学習させるし、その予測はいろんなところで使うよという仕組みだとうまくいかないと思います。特に利益を求めるプレーヤーが多数関わるときは。この場合は、政府などが国として国内企業を支援するタイプだとうまくいくかもしれませんね。
洗濯機の再生プラスチック使用量を40%に。難しさと意義とは?
堀田 大輔化学メーカー / CVC investor in USA
サプライチェーン全体で考えるべきです。
リサイクルも、脱炭素も。
何に、どれだけコストがかかり、誰が最終的にコスト負担しているのか?誰かがモノや金で割りをくってないか?という全体像を見たいものですね。
リサイクルプラスチックはリサイクルしやすいものの奪い合いになることもあります(PETが好例)。頑張ってリサイクルしたものは高いので誰も使いたがらない。厄介な産業構造になっています。
EUの別産業のように、規制と罰金(または補助金)がブレークスルーになり得ます。一方でそれを嫌った企業がその地域を見捨てることもあるので難しい決断です。
NORMAL
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