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コロナワクチン、秋冬までにもう1度…「今後は半年ごとに定期接種」案
読売新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
新型コロナウイルスの感染予防対策用として主に使われているmRNAワクチンは、これまでの臨床成績からは、接種4か月以降で効果が減弱し、高い有効性を維持するためには5~6か月間隔の接種が望ましいと考えられてきました。ただし、常に体内の抗体を常にベストな状態で維持すべきか否かは、直前に予想される感染性と重症度によって異なります。記事からは、そのことを専門家部会が決めかねていることが見てとれます。 政府負担接種の間隔を1年とした場合、今後重症化しやすい変異株が発生した場合への対応が遅れるデメリットがあります。ワクチンは接種してから抗体価が上がるまで2週間程度の時間が必要です。メリットとしては、政府負担の支出を半分に抑えることができるほか、以前学界で議論されていましたが「非常に多数回の接種を行った場合、ワクチンへの反応としての抗体を作るの能力が劣ってくるかもしれない」という点が検証途中であり、「リスクを避けやすい」というメリットがあると思います。 高齢者などハイリスクの方は「切り札を残すより」も「できる限りの予防」が望まれると思いますので、このグループは抗体を高いレベルで維持できる方法での接種(半年毎)、他のグループは季節性インフルエンザと同じタイミングでの年1回の接種という方法がバランスがとれていると思いますが、仮に重症化しやすい変異が発生してしまった場合は、その時点で全人口に対して臨時接種を行うことも検討されていると思います。ただ、接種の需要は世界同時に一気に起こるため、そのような対応は製薬企業や行政実務にとってかなり難しいことはあらかじめ理解しておく必要があります。
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マスク着用 高齢者など “流行期に混雑場所で有効” 周知へ
NHKニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
厚生労働省がマスク着用の効果についてまとめています。研究成果からは、マスクだけでは不十分ながら、流行期の感染抑制効果が期待できることがわかります。 (1) 国内外における研究結果 ・ 新型コロナウイルスを飛沫やエアロゾルとして咳と同等の速度で放出した実験では、向かい合う方が吸い込むウイルス量は、吐き出す側が不織布又は布マスクの場合20~30%程度まで抑えられ、吸い込む側が不織布マスクの場合50%程度(布マスクの場合80%程度)まで抑えられた。(東大医科研) ・タイにおける千人超に対する接触者調査(2020年4-5月)の結果ではCOVID-19患者とのリスクの高い接触の場面で常にマスクをしていたとする接触者で、感染リスクが70%以上減少。(Wangら) ・北京における家庭内にCOVID-19患者が発生した124家庭の調査(2020年2-3月)で、初発以前からマスクをしていたとする家庭の家庭内感染が79%減少。(Doung-Ngernら) ・米国海軍の空母で発生したクラスター関して382人の乗員に実施された調査(2020年4月)で、マスクを着用していたとする乗員では感染リスクが70%程度減少。(Payneら) (2) 国外ガイドライン 国連WHO(2020年12月) ・現時点では、市中におけるマスク着用の有効性に関するエビデンスは限られているものの、十分な距離が取れない場合や、換気が不良な屋内においてマスク着用を推奨。 ・マスク単体では感染防止に不十分であり、他の対策(手指衛生、換気、距離の確保等)が必要。 米国疾病予防管理センター(CDC)(2021年5月) ・実験及び疫学調査の結果は、市中におけるマスク着用は感染を抑制することを支持。 ・多層布マスクは、飛沫に加えエアロゾルの吐き出し及び吸い込みを防ぐ。 ・マスクは距離の確保の代替にはならず、特に屋内での家族以外との接触においては6フィート以上の距離を取った上で着用されるべき。 欧州疾病予防管理センター(ECDC)(2021年2月) ・市中における医療用マスク着用は、小~中程度の有効性があると考えられるが、効果の大きさは不確実。市中における非医療マスク着用の有効性に関するエビデンスはわずかで、確実性は低い。 ・エビデンスは限られるものの、マスクの着用は他の方法と組み合わせた感染防止策の一環として考慮されるべき。
「学歴フィルターはあります」──関係者が次々に明かす、日本のヤバい採用現場
ITmedia ビジネスオンライン
高橋 義仁専修大学 商学部教授
学力と仕事の能力は必ずしも一致しませんが強い相関があります。学歴(出身大学歴)は職歴のない新卒採用時の貴重な指標にされているはずですが、大学名による単純な足切りをしたいわけではなく、どちらかというと特定大学に偏らないよう多様性を重視していると思います。また現在の入試(特に私大)は相当に多様化した結果、同じ大学の学生でも驚くほど学力に差があります。それでも企業がコストをかけて人材を採用している以上、コスト効率を考える必要があるため、採用に際して各企業で基準を設けていると考えられます。 ただし有名大学に在籍していなくても、能力の証明になるような技能を企業に伝えることができれば、一般的にはその大学からは入ることが難しいとされる企業の一次関門を突破できると思います。時に研究室やゼミナールの指導者の手助けが有効な場合もあります。フィルターや書類を通過することができれば、そこから先はしっかり中身を見てくれると思います。 社会人経験が長くなるほど学歴に変わり職歴が重視されます。また世界では就職前の学歴よりも就職後に得た学歴や博士・修士学位も重視されますが、この点に関しては一般に日本企業は世界から見て異端だと思います(新卒一括採用・終身雇用習慣の影響です)。
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国内開発のmRNAコロナワクチン、第一三共が初の工場
日本経済新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
第一三共は、日本で使用されているインフルエンザワクチンの製造を長年になってきた北里研究所のワクチン事業部門を合併して子会社化していました。この部門は新型コロナウイルス感染症流行よりも前の2019年に「第一三共バイオテック」として子会社化し、ワクチン、バイオ関連医薬品、治験薬等の受託製造などを担っていました。日本で長年季節性インフルエンザワクチンを製造している企業の1社です。 当時は、国策としてのワクチン事業が縮小を続け北里研究所の経営に影響することが予想されるため、ワクチン事業の継続には資本増強が必要という考え方だったと思います。一方、ワクチンの研究開発、製造販売承認、流通業務は「第一三共(親会社)」が担当することになりました。 第一三共バイオテックがmRNAワクチンの製造設備を有することにより、当面は(1)他社が研究開発に成功したワクチンの国内製造を受託することができ国家のリスクマネジメントつながります。また、(2)第一三共自身のmRNAワクチンの治験薬の製造を自社で行うこともできます。将来、(3)第一三共がmRNAワクチンの研究開発に成功した際には自社生産が可能になります。このうち現在の主目的は(1)で、政府の意向が強く影響しているはずです。
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国産mRNAコロナワクチン、第一三共が初の工場
日本経済新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
第一三共は、日本で使用されているインフルエンザワクチンの製造を長年になってきた北里研究所のワクチン事業部門を合併して子会社化していました。この部門は新型コロナウイルス感染症流行よりも前の2019年に「第一三共バイオテック」として子会社化し、ワクチン、バイオ関連医薬品、治験薬等の受託製造などを担っていました。日本で長年季節性インフルエンザワクチンを製造している企業の1社です。 当時は、国策としてのワクチン事業が縮小を続け北里研究所の経営に影響することが予想されるため、ワクチン事業の継続には資本増強が必要という考え方だったと思います。一方、ワクチンの研究開発、製造販売承認、流通業務は「第一三共(親会社)」が担当することになりました。 第一三共バイオテックがmRNAワクチンの製造設備を有することにより、当面は(1)他社が研究開発に成功したワクチンの国内製造を受託することができ国家のリスクマネジメントつながります。また、(2)第一三共自身のmRNAワクチンの治験薬の製造を自社で行うこともできます。将来、(3)第一三共がmRNAワクチンの研究開発に成功した際には自社生産が可能になります。このうち現在の主目的は(1)で、政府の意向が強く影響しているはずです。
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日本でコロナ死者急増 免疫力の低さと医療のひっ迫が要因か
BBC NEWS JAPAN
高橋 義仁専修大学 商学部教授
下記コメントの根拠は、厚生労働省、横浜市など複数の地方自治体から伺っている内容及び、中央省庁や各行政庁が公表している統計資料に基づくものです。得られた情報を整理する限り、記事の内容とはやや異なる意見にならざるを得ません。 記事中の致死率とは、「新型コロナ感染者」を分母にし、「新型コロナ感染死者」を分子にしたものです。 2022年9月に「国の方針として全数把握をやめる」とされた結果、以降行政機関は感染患者をまったく追っておらず、現在の「新型コロナ感染者」とは、医療機関の集計+感染者の自主的な報告者数です。現在の「新型コロナ死者」とは、医療機関からの報告者数です。 市中にあふれる感染者を確実には把握できないことから、分子の人数は実態より大幅に少なくなる一方で、死者に関しては確実に把握されますし、(死因は医療機関の判断に任されているものの)死亡者中の陽性者のほとんどが新型コロナ死者にカウントされていると思われます。 「分母が小さく出る中、分子が確実に捕捉されかつ感染拡大の結果絶対数が増えているため、日本の新型コロナの致死率は急増する。」これが現在の状況だと思います。 医療の逼迫については依然として警戒が必要ですが、以前の波より小さいにも関わらず現在致死率が急上昇している点については、統計の定義が変わったことが大きいはずです。政府も、地方自治体も、私たちも、統計が意味している内容を知る必要がありますが、十分にはできていないようです。 致死率データに関しては、次の記事が参考になります。2類が医療逼迫の原因とは思えないことと、5類変更が医療逼迫の対策になるとは現段階では思えないことの理由は、次の記事へのコメントに記載しています。 「新型コロナ対応、日本がOECD最優秀の座明け渡す-第8波感染増で死亡率上昇」(Bloomberg 2023年2月1日) https://newspicks.com/news/8063745?ref=user_1310166
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「1億円積まれても嫌」地方産科病院求人"年収2500万"に医師は冷たい視線"冬はマイナス20度"以外の理由
PRESIDENT Online:プレジデント社の総合情報サイト
高橋 義仁専修大学 商学部教授
理由は様々ながらも、雇用は人材の需要と供給で決まりますが、医師の就職にも顕著に当てはまることが良くわかる記事です。医師が大学や都市部にある医療機関で働きたいのは「最先端の学問や技術を学ぶため」であることが昔から知られています。特に将来大学に残り、学界のリーダーになり、多くの後継者を育てたいという目標があるなら、ほかの選択肢はほとんどないでしょう。 これを利用して極めて安価に雇える若手研修医は、大学病院にはいくらでもいた状況だったようです。(その後、労働基準法の最低時給くらいには改善されてきたと聞きます。) 動機は異なりますが、重症患者がほとんどいない定時性の高い診療科は人気があり、医療過誤を訴えられるリスクが高い診療科は敬遠される傾向にあることも知られています。 産科は、定時性の点でも、母子とも健康であたりまえと考えられている点からも、さらには少子高齢化で将来の事業性が他よりも難しいと考えられることなどから、若手が集まりにくくなっていると聞きます。 過疎地に医師が集まりにくい点の解消のために、免許取得後に地方赴任を義務付けるして医大を作る、合格定員枠に地方の地域枠をつくる、記事のように日本の一般的な給与水準としては非常に高額な報酬を提示するなどして医師集めに奔走していますが、前段で書いたような理由が勝ることから、それでも集まりにくく、重労働かつリスクが高い診療科はなおさら集まりにくいという現状が記事からもみてとれます。
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田辺三菱製薬、コロナワクチン撤退 カナダで承認も商用化を断念
産経ニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
Virus Like Particle(VLP=ウイルス様粒子)を新型コロナワクチンに応用してできたと紹介されていたワクチンです。VLPはウイルスと同様の外部構造を持ちますが、内部構造に遺伝子部分が含まれていません。植物を宿主にカプシドと呼ばれる外殻蛋白質などの遺伝子を導入してVLPを作製します。そのために体内でウイルス自体の細胞増殖は原理的にはあり得ず、安全性に優れる可能性があるというのが他のワクチンとの差別化ポイントでした。VLPワクチン自体はすでに商業発売されており、代表的なVLPワクチンとして米メルク社の子宮頸癌予防ワクチン「ガーダシル」、英グラクソ・スミスクラインの子宮頸癌予防ワクチン「サーバリックス」などがあります。 VLPワクチンは遺伝子類による情報伝達を作用機序とするmRNAワクチンなどとは違うメカニズムでヒトでの免疫を作ります。VLPが体内に入ると、樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞が「ウイルスと勘違いして」貪食します。またウイルス感染と同様に活性化されると細胞膜の破壊、炎症の開始など感染に対する防御の働きをするタンパク質成分で構成される補体が活性化されます。貪食細胞や補体による免疫は、生まれつき備わっている働きで、病原体がどんな相手でも相手を選ばず攻撃することから「自然免疫」と呼ばれています。自身が有する免疫を高めるという方向性のワクチンですが、効果は「遺伝子類による情報伝達」がない分だけ弱かったかもしれません。 植物を宿主にするため、植物の栽培技術に影響を受けます。それが大量生産でかなわなかったというのが、主な撤退理由でしょう。また現在主流になっているワクチンはオミクロン株をベースにして開発されており、このワクチンもすでに周回以上遅れています。加えてパンデミックが落ち着くとワクチン需要が激減することから、現時点で大規模に商品化した場合は、経営上のリスクを負うことが想定されていました。 医薬品は第一選択薬として選択されると集中して使用され、その後のさらにデータが蓄積されます。このような医薬品はさらに選択される傾向が高まります。逆に選択順位が下がった医薬品の事業継続は極めて厳しくなるため、今回のような開発途中の撤退は製薬企業ではよくあります。技術は蓄積されますので、何らかの機会で生かされるチャンスがくることが期待されるでしょう。
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KADOKAWA社長「過度な忖度あった」…五輪汚職受け社外取締役を過半数に
読売新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
KADOKAWA社長の独断を取締役会が許してしまい、企業に損害を与えた。その理由は「過度の忖度」であった。だから、外部の弁護士らで作るガバナンス検証委員会の報告書に基づく再発防止策として、企業とのしがらみを持たない(はずの)社外取締役を過半数にする方針とのことです。 再発防止への対応として、外形的基準として株主の利益を保護するためには不可欠の策だと思います。この方向での対応が望ましいと考える上で、社外取締役の問題点をさらに考えます。 社外取締役の最低限不可欠な業務は、月1回程度に開催される「取締役会」に出席して株主を中心とする複数のステークホルダーの立場に立ち、それぞれの多様な経験から責任ある意見を述べ、議決に加わることですが、 ・企業統治への熱意において非常に個人差があること ・ほかに仕事(本業)を抱えていることが普通ながら、数社以上を掛け持ちしているケースがあり、その場合は社外取締役業務に使える時間をどうやって確保しているのか疑問を抱かざるを得ないケースがあること(つまり考える時間がないはずだから意見が出せない) ・経済団体などでの知り合いや、親子関係はないものの複数企業で環状的に社外取締役を構成しているケースがみられること ・社外取締役の報酬は上場企業はおおむね高額なため、実質的な選任権限がある企業自体に忖度してしまう環境が否定できないこと(なお、法的な任命権限は株主総会) ・専門性との関連の低さから見てリスクの発見とどう関係しているのか疑問を持たざるを得ないケースがあること などは、忖度(または無反対)を期待しての人選と言わざるを得ないことから、このような利害関係がありそうな人選を避けた社外取締役の選任が望まれます。欧米の大手企業では、上記のような懸念をあらかじめさけるため、社外取締役には法務専門家はもとより、消費者団体のリーダーや取引先業界の団体、リスク発見に有効な意見を有する学識関係者やコンサルタントが多く選任されている印象を受けます。
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コロナ禍のお産 感染対策を理由に…
NHKニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
個別に医師に確認していただければと思いますが、一般論としては妊婦さんが新型コロナウイルスに感染した場合は、感染していない妊婦さんと比べて重症化や早産が多いとの報告があるので、長期に院内に置かせたくないという考えに基づくのではないかと思います。 また、細胞分裂に影響を与える作用機序を有する「抗ウイルス薬」は理論的に先天異常を引き起こす「催奇形性」を有する危険性があると考えるのが普通で、妊婦に対する催奇形性を確認する臨床試験もできないことから、現時点では絶対に使用してはならず、感染した妊婦さんを治療することは通常より難しいと思います。 ワクチンについては、「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種する」こととなっています。これは動物試験で、母動物が接種することで動物の出産に悪影響は見られないという開発時のデータ、また米国やイスラエルのデータで「mRNAワクチンを接種した妊婦さんの登録調査で、副反応の頻度は妊娠していない女性と同程度で、流産や死産、早産などの頻度は一般的な妊婦さんと比べて上昇しない」ことが報告されていることに基づきますが、十分な臨床成績があるとまでは言えません。 したがって、院内環境で新型コロナ感染症にかかってしまい、医療機関の責任を問われるリスクを下げたいため、帝王切開で早急にお産してもらいたいというのが実際のところだと思います。 このような考え方が多数を占め、お産される方の希望に合っていなければお産を控えられている方には不満でしょう。その場合は、新型コロナ感染にかかるリスクをお産される方が受け入れながらも、通常分娩への取り組みが積極的な医療機関を探す必要があると思います。 この点の根本的な対策は、市中の感染をできるだけ抑える対策を実施するしかありませんが、そういう方針はもはやとられていないため、現在の状況を認識した上で、個人で対処するしかないでしょう。
新型コロナ死亡率、日本がOECD最優秀の地位失う-第8波で感染増
Bloomberg.com
高橋 義仁専修大学 商学部教授
日本の新型コロナ感染症での死亡者が急増しているのは、陽性者が急増しているからだと思いますし、また統計上の数字以上に市中に蔓延しているとも思います。記事中のコメントの「2類分類のままでは、指定病院での治療・入院が求められるため、地域での素早い対応ができない」は正確ではありません。 2類でも一般の医療施設が診察に加わることができますが、日本の多くの民間医療機関の多くは受け入れていませんでした。コロナ蔓延時、発熱があれば医療機関の立ち入りさえ許可しないところが多くありました。全くの専門外のため受け入れられない場合もありますが、内科を標榜する民間医療機関の多くが受け入れを断っていたのは、医療機関内での感染のまん延をできるだけ防ぐためだと思われます。2類で実施できる「行政の指示」のもとで、公的な医療施設に発熱外来を設けさせ、また病床も確保させ、治療に携わるよう指示していました。 5類になれば、行政の指示権限はなくなりますので、これまで他の診療を犠牲にしても、高コストなコロナ診療を担当していた公的な病院がコロナ診療に対する熱意が低下する可能性もあります。5類で行政の指示がなくなった場合、全医療機関が新型コロナ患者を受け入れることは大切です。 5類移行後の医療対応はいまだ不透明なので、特に高齢者やそのご家族など、直接かかわることが避けられない方々は警戒する必要があると思います。
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米J&Jベビーパウダー訴訟、子会社破産通じた解決を高裁認めず
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
米ジョンソン・エンド・ジョンソンの有名な商品の1つにベビーオイルがありますが、同じ顧客層の「ベビーパウダー」に発がん性のあるアスベスト(石綿)が混入していたことが明らかになり、これが原因で20名が卵巣がんを発症したとして、ミズーリ州セントルイスの控訴裁では、21億ドル(約2300億円)の賠償金支払いが確定していました。 同商品は使用者が多く、2万6000件を超える訴訟を抱えているとのことで、今後天文学的に賠償金が増加する可能性があります。一方でJ&Jは、もともと社内分社の組織構造をもち、数々のブランドでヘルスケア関係の優良商品を送り出している企業です。今回の分社化は、関連事業を別企業に分離し、破産法を適用させることで他の訴訟からの本体破産のリスクを分離したいということだったのですが、当然ながらこの行為については「企業責任の範囲を小さくする行為」であり、認められないだろうとの印象はありました。この推測通りにこれまでは推移しています。 「J&J、ベビーパウダー訴訟関連の負債対応で破産法活用を検討」(Bloomberg 2021年7月19日) https://newspicks.com/news/6027184?ref=user_1310166 しかしながら、おそらくすべての使用例においては因果関係も明確とは言えない状態で高額すぎると思える賠償額を命じる判決に思えます。J&Jは、他の商品(オピオイド系ペプチド)でも数百億円単位の賠償金を数回にわたって支払っており、数々の訴訟リスクに直面しています。 米国での陪審団による裁判は、民間から無作為で選ばれた陪審員からなる、日本の裁判員裁判の原型ですが、極めて権限が強い一方、論理や判例よりも感情で量刑・罰金を決めてくる傾向にあるため、原告弁護団は「感情的に訴える」策をとることに頭を使うと言われており、これが功を奏しているのか、高額賠償が次々に確定しています。 日本の製薬企業も、米国事業に進出している企業は、度々訴えられ、有罪判決を受けています。米国での事業の最大のリスクは消費者対応だとつくづく感じます。またこの判決は、巨大企業の社内分社化(カンパニー制、事業部制)のリスクを明示させる結果になったことから、今後は持ち株会社指向が高まる転換点にもなりそうです。
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「マウスピース矯正」患者が集団提訴、健康被害の訴え続出 「実質0円」で拡大、多額ローン抱えたまま診療所が突如閉鎖
47NEWS
高橋 義仁専修大学 商学部教授
金銭の支払い(歯科医院)と、モニター返金のそれぞれを異なる当事者との契約であることにまずは警戒が必要でした。一般的なビジネスであれば、このようなケースでは、返金するところが何らかの事情で契約を履行しなかった、あるいはできなかった場合は、金銭の支払い者に債務保証契約がなされているかなど、見ておく必要がありました。 被害者が多く存在するため計画倒産にも見えなくはないですが、債権者による財産の回収を妨害するために、倒産時の財産を隠したり壊したりすれば詐欺破産罪(破産法265条)に該当する可能性があり、そこで罰金以上の刑を受けた場合は、歯科医師免許を剥奪される可能性があるため、「そこまでするだろうか」という印象を持ちます。 後払いのキャッシュバックをおとりにして、まずはキャッシュを得る必要からこのようなローンを組ませたということですので、可能性としてですが、この医院が当初から自転車操業に陥っていて、資金繰りのためにこの商品を企画した印象を受けます。それが甘い見通しのもとで返済に流用されて、それも滅失したのではないかと思います。もとよりこの医院はお金に困っていますので、サービスについても患者のことは二の次だったのではないかと思います。 仮に犯罪性がなく見通しが甘い単なる倒産で、かつ配分する資産も残っていないとするとお金は戻りません。マーケティング会社も逃げ回っているようですが、ここもまた歯科医院から回収できない被害者かもしれません。 何らかの目的のために多額の資金を預けておき、後で商品やサービスを受け取る契約全般に発生するリスクですので、このような契約には気を付けないといけません。
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