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米FDA、追加接種で異なるメーカーのワクチン容認へ=米紙
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
医薬品の許認可のルールでは、正しい手順に則った臨床試験を実施したものでないと「推奨投与法」としては認められません。「混合接種」は、副作用が発生した場合の原因の特定も複雑になりますので、製薬企業としては、これに関する臨床試験は「リスクが増え、メリットが少ない」と考えるでしょう。従って、製薬企業の研究開発行為としての「スイッチ投与」の臨床試験は、特殊な場合を除いて実施されにくいと思われます。 一方、臨床研究としては興味深いテーマであるため、多くの臨床研究家(医師)が自身の研究機関等に申請して正規の手続きを経たうえ、実施されているものと思われます。その結果が学術論文として公表され、ここで経験的な実績が積まれます。 ある程度それが蓄積すれば、実社会での追加接種が認知され、広がっていくことになります。現在、米国はこの段階であり、FDAはこれまでの追加接種での異なるメーカーのワクチンは「(使用実績がなく)禁止に近い非推奨」の立場から、「明確な非推奨は表明しない」との立場に変わったものと思われます。 これにより、ワクチンの選択・流通の自由度が上がるなどのメリットが得られますが「現時点では混合接種を推奨する根拠ない」ことが読み取れます。通常は、正規の臨床試験での安全性確認の症例数が多い投与法(混合でない投与法)が推奨されると考えてよいでしょう。
少量接種で効果?新コロナワクチンの治験開始 来年の実用化めざす
朝日新聞デジタル
高橋 義仁専修大学 商学部教授
VLPセラピューティクス社が開発中のワクチンは、2021年10月中旬にはじめてヒトに投与され臨床研究のスタートラインに立ったことを意味します。まずはこの臨床第1相試験でごく少数例の健康な成人男女に対する安全性と医薬品としての基本的な役割(中和抗体の増加)が確認される必要があります。 開発中の自己増殖型(レプリコン)と呼ばれるmRNAワクチンの作用機序に「自己増殖」があるなら、この部分の安全性確認は相当慎重に行われるはずです。クリアできればワクチン開発のバリエーションを世界に提供できるという意味で貢献になるでしょう。国内のワクチン開発に新たに1候補が加わったことについては期待しています。 投与量の削減効果が「生産量が少量ですむ」ことのメリットしか思いつかないなら医薬品製造の点では貢献するとまでは言えず、この部分での差別化が受け入れられるのかは疑問です。 新型コロナワクチンの臨床試験は、既存のワクチンが出ていることにより、ハードルが上がっています。ワクチンの効果が確立していなかった時点であればワクチンとプラセボ(偽薬)が半数ずつ割り付けられた「二重盲検比較試験」の実施ですみました。ファイザー製やモデルナ製の場合はこの方法で実施され、最終的にはワクチンとプラセボ合わせて4万例弱の接種者で臨床効果(実際の感染抑制)と、この約2万例弱での安全性の傾向が確認されています。このレベルを満たしてFDAの「緊急使用許可」が取得できました。 現在のワクチン開発については、人道上の理由からプラセボとの比較はできないと思われるため、新ワクチンと従来ワクチン(ファイザー製やモデルナ製)の二重盲検比較試験で「非劣勢(劣らない)」が示されることが、世界での承認の条件になると思われますので、ハードルは低くないと思われます。 一方、過去に臨床効果(実際の感染抑制効果)を示さずとも(臨床検査値の変化のみでも)、また欧米のように多数例の臨床試験を実施せずとも、日本では薬事承認を認めるとの方向性が報道されていました。その場合早期の薬事承認はできますが、高いレベルでの安全性確認もできず、おそらく世界からは日本でしか使えないローカルのワクチンに位置づけられますので、実施可能性に疑問があります。 その様な状況で、特別なプランを示さず、「来年の実用化」と発表している点についは具体性に欠けています。
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LINE問題で最終報告書 “経済安全保障への配慮できていない”
NHKニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
「外国の業者に業務委託していることについて、官庁に対し、当初『国内に閉じている』と(確認不十分で? 結果的に?)虚偽の説明があった。個人に対してプライバシーポリシーなどで明確に個人データの越境移転について説明していなかった」点については、明らかに問題があったと感じます。 しかし、「海外のサーバーを一部利用していること」自体が問題なのかがはっきりしません。政府はこの点を明らかにすべきでしょう。もし中国、韓国が問題なだけで、米国は無問題であるならばその点を理由を含めて明言する必要があるでしょう。 現状、「国内(日本)に閉じている」と明言できる大規模SNSは皆無だろうと思います。欧米系や日本のコンサルティング企業で外国にデータセンターを置いているところは多くあり、それら企業は日本政府の業務も受託しています。「間接的」を含めると、中国などのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を利用している企業はおそらく多数あります。 20年くらい前から中国のBPO企業に業務委託して利益を上げてきた経団連の役員を輩出する有力企業を存じています。この企業の中国での協力企業は、日本の下請けとして成長してきたことが知られています。(10年位前、中国東北部の企業を訪問し教えてもらっています。いままで法規制なく放置されています) 企業内のイントラネットに海外のサーバーを使っているところも、少なからずあると思います。今後、これらは一切禁止されるのでしょうか。他のクラウドサービスが何らお咎めを受けることなく「今も海外のサーバーを使い続けていることについては何の問題もない」のでしょうか。 もしLINEが「国内に閉じたサーバーであることは保証できない」と説明していた場合はどういう展開になったのでしょう。その場合、行政はLINEのようなSNSは使わなかったのでしょうか?今後企業がSNSサービスを使うことは禁止になるのでしょうか。 疑問点は数々出てきます。 結局のところ報告書は、「国内に閉じたサーバー」とのLINEの説明について使用者側で検証することなく、若者受けするLINEを行政サービスで使ってしまった行政の責任逃れの意味合いが強いのではないかと思ってしまいます。 本件は、経済安保の体制を整えるのとは違う次元の指摘だと思います。
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イベルメクチン個人輸入に警鐘「科学的根拠ない」
産経ニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
イベルメクチンに関して、現時点でわかる範囲でのコメントです。 1 医薬品の効果はあるか? 「飲んでおけばウイルスの力を弱める」なら、その仮説をもとに背景をそろえた2つの群を作り二重盲検試験で効果を示すほか、国際基準を満たす臨床試験を満たした研究結果がなければ医薬品としての使用は認められませんが、世界のどこにもありません。 2 特許切れなので製薬企業は売りたくない? 「安価な医薬品を流通させると困る人たちがいるため、それを流通させないような力が働いている」との論調については、医薬品業界を知るものからみれば、そのような力はどこにもなく、逆に流通させる力が働くのであればわかります。安価なのは、研究開発費をほとんどかけていない後発医薬品企業が売り出したため価格競争が起きていることによります。むしろ販売を希望する多くの企業が作り出した結果です。 また、新型コロナ関係の医薬品の購入は各国政府が行っており、高額な医薬品を購入したい動機が見当たりません。ジェネリック企業にも、イベルメクチンを製造し、売るという経済的な動機は働いています。 すでにライバルが多く安価な医薬品に対し、先発企業だけが資金提供して臨床試験を行いたくないと考える可能性はあります。しかし、極めて有望な根拠があるなら「独占的な特許をとる方法を用い」どこかの製薬企業が研究開発を進めると思われますし、それ以前に「経済的動機のある」政府が動くはずです。臨床家(医師)が主導する小規模な臨床試験も実施可能です(これは日本でも実施されています)が、結果が出ていません。 3 作用機序は? イベルメクチンは「抗寄生虫薬」で、線虫の神経・筋細胞に結合し細胞膜の透過性を上昇させ、駆虫活性を発現するという作用機序をもちます。ウイルスに対しては、核内への運搬蛋白とウイルス蛋白との結合を阻害することにより、ウイルスの自然免疫抑制作用を解除し、ウイルスの増殖を抑制するとの仮説が立てられているようです(この場合、コロナウイルスに特異ではありません)。まずは、臨床試験での有用性の証明が望まれます。 4 個人輸入について 個人が条件を満たして輸入することは可能ですが、当然ながら日本の製薬企業が拠出して運営されている副作用救済制度は適用されず、輸入に関与した医師も責任を取りません。輸入ビジネスのウエブサイトは営利色が強い印象を受けます。
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日12時間未満の「時間制限食」で、糖尿病や心臓病のリスクが低下する - ヘルスデーニュース
Diamond Online
高橋 義仁専修大学 商学部教授
「断食後調子よくなった」はたまに聞くし、間食のし過ぎは健康によくないから記事の通りかもしれないな、くらいの感覚で受け止めました。確立した(多くの専門家に支持されている)セオリーとの齟齬もなさそうですし、今後参考にして健康的な生活を目指したいと思います。今は飲食を伴う多人数での会合がほとんど予定されていないと思いますので、「時間制限食」を試してみるには絶好のタイミングではないでしょうか。自分に合っていると感じたら、少し本格的に取り入れてもよさそうと思いました。 記事に書かれていることは、巷にあふれている「とんでも健康理論」の類ではありません。この記事のソースは、米HealthDayという健康志向の方向けの一般紙に書かれている内容で、さらにソースは、米ハーバード大学のメディカルスクールのレビュー(紀要)に掲載されている研究情報のまとめ記事です。 「Intermittent fasting: Surprising update」(2020年3月10日 Monique Tello他) https://www.health.harvard.edu/blog/intermittent-fasting-surprising-update-2018062914156 同レビューは以下の通り高い信頼を得た学術論文を引用した信頼できる内容のものです。 New England Journal of Medicine, December 2019. JAMA Internal Medicine, May 2017. American Journal of Clinical Nutrition, January 2005. The Obesity Code, by Jason Fung, MD (Greystone Books, 2016). JBI Database of Systematic Reviews and Implementation Reports, February 2018. Annual Review of Nutrition, August 2017. Cell Metabolism, May 2018.
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米11月8日から接種義務化 日本からの入国規制強化
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
新型コロナ対策で「短期滞在を含めすべての入国」に対して接種を義務化しますが、海外との交流を正常化させる方向への舵切りです。従来より世界のほとんどの国で、留学・就労にあたっては以前より基本的なワクチン接種が義務化されています。特に米国は公衆衛生体制が戦略的・計画的に実施されています。このことを知る方々にとっては今回の措置は違和感なく受け入れられるものだと思います。 「予防接種について」(米国政府) https://jp.usembassy.gov/ja/visas-ja/immigrant-visas-ja/vaccination-requirements-ja/ 入国に際しての接種要件の設定は米国の裁量権の範囲であり、米国内での活動を求める方にワクチンの接種義務を課すことについての違和感はありません。入国に際しワクチンの接種を義務化することによって、接種を行っていない方が観光先に米国を選ぶことはできなくなりますが、入国者の感染リスクと米国内の公衆衛生に及ぼす影響を検討すれば、観光等の短期滞在にも接種が必要との判断であり、ここにも違和感はありません。 入国時接種義務化は、「接種できる環境下にありながら行動しない方々」に活動の権利がないとの考え方に基づきますが、米国においてもワクチンの臨床試験が進行中の若年層などワクチン接種の許可が与えられていない年齢層や、健康上の理由により摂取したくてもできない方などについては、「米国移民法でのワクチン接種の義務規定」と同様に考慮される可能性がある一方、新型コロナウイルスの危険性を考慮し、従来規定より厳しい免除規定が出される可能性もあります。 日本は、世界標準に比べて「接種の義務化」に消極的に見えます。大学を例にあげると、現在も教職員学生とも接種は任意で、監督官庁からは「接種者を特定しないように(人権に配慮せよ)」との指導が入っています。この状況下ですので、大学としては、ワクチン未接種の方が「どこかに含まれる可能性」を最大限に考慮する結果、今後も対面授業再開は慎重すべきとの判断になるようで、授業の大半が対面に戻る気配はありません。 「10~20代男性、ファイザー製を『選択可』に」(朝日新聞 2021年10月15日) https://newspicks.com/news/6271264?ref=user_1310166
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米当局、若年層へのモデルナ製ワクチン承認巡る判断先送り=新聞
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
北欧諸国と日本で、10代~20代男性の新型コロナワクチン副反応による心筋炎や心膜炎が否定できない症例が他の年齢・性別層と比べて若干多く発生しているなか、ファイザー社製のそれよりもモデルナ製のそれの方が多いことから、一部の国で10代~20代男性への接種は、潤沢に供給されているファイザー社製を優先するとの方針が出されまています。これを受け、米国でもモデルナ社製の若年層への緊急使用許可を引き続き見送るとの判断です。 ファイザー社製ワクチンについては、2021年5月11日に米国での「緊急使用許可」の対象が12-15歳に拡大されています。4月に申請後間を置かず許可が出され、これにより当該年齢に対するワクチン接種が可能になっていました。米国での臨床試験を受けて、日本では正式承認(対象年齢拡大)がされています。 モデルナ社も、2021年6月にFDAに緊急使用許可の12〜17歳に対する拡大申請を行っていましたが、先にファイザー社製が認められていることから、FDAは慎重でした。もとより緊急使用許可制度は、長期試験成績の不足等で正式に承認される段階にない医薬品に対し、「緊急に必要不可欠な対策で、かつ代替手段がない」との理由で緊急に許可を与えることが目的ですので、先行する緊急使用許可医薬品が十分に供給されているのであれば承認を受けることが難しくなります。米国は医薬品の承認の難しさは世界でトップクラスだと言われています。その結果、ファイザー社製が十分に供給されている環境下、モデルナ社製に対し当該年齢に対する緊急使用許可は出されていませんでした。今後の見通しとしても、モデルナ社製の若年層への緊急使用許可が認められないことは十分にありえます。(一方、万が一ファイザー社製の供給不足などが起これば、モデルナ社製への許可は即座に出るはずです。) この記事(ロイター)の報道は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事を引用して簡潔に書かれたものです。 WSJには次のことも書かれています。 ・米国の18〜25歳のワクチン接種に関するデータでは、モデルナ社製とファイザー社製の接種後の心筋炎の発生率に統計的有意差はみられない。 ・米国の12歳から17歳までの推定2500万人の子供の内、1200万人以上の米国の青年がすでにファイザー社製でワクチン接種を終了した。
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The next wave of speedy delivery: medicine to your door in 30 mins
Sifted
高橋 義仁専修大学 商学部教授
記事を読めば、ドイツの医療用医薬品のオンライン販売のネックがどこにあるのかがわかります。またこの部分は、日本で医療用医薬品のオンライン販売が進まない理由とは異なるポイントであることがわかります。 ドイツでは、現在のところ医療用医薬品の「配送販売」が認められていません。認められない理由は、「本人に対面で渡さないと事故が生じやすい」と考えられていることにあると思われます。場合によっては医療用医薬品に麻薬成分が含まれたり、高額品であることもあり、他人が誤って使って事故になる恐れや、盗難など、心配すべき点は多くあります。 ドイツでは、この部分の安全性を犠牲にしたとしても、「配送販売」が認められるようになりそうだとの観測が記事に書かれています。「配送販売」が認められればオンラインで服薬指導を受けて、オンライン注文する価値が出てくるので、普及が進むのではないかということです。現状オンラインで面談しても、その薬局に出向いて受け取らないといけないため、オンライン販売が事業として成立しないという状態のようです。 日本でオンライン調剤が進まない事情は全く異なります。日本では、驚くべきことに医療用医薬品の「配送」には規制がありません(よく事故が起こっていないなぁと思います。配送会社のモラルの高さ故でしょうか)。しかし、オンラインでの販売に付随する「服薬指導」に強い規制がかかっています。 現状、オンライン服薬指導(オンライン販売)ができるのは、厚生労働省事務連絡(省令)により、処方箋を発行する医療機関での受診が「オンライン診療」の場合のみとされています。つまり対面での診察を受けてしまうと、オンライン方式の薬局を利用することができません。診療は、バイタルサイン「脈拍」「血圧」「呼吸」「体温」が基本情報になると言われ対面の必要性が高いと言えますが、薬局についてはアレルギー歴や複数医療機関で処方された医薬品のチェックなどが中心で、オンラインとの相性は「診療」よりもはるかに良いと思うのですが、なぜか診療にリンクさせられています。オンライン診療の自体の普及率も高くないので、オンラインでの医療用医薬品販売が普及する環境にありません。 オンラインでの医療用医薬品販売に関しては、日本にはドイツでのハードルはなく、ドイツには日本でのハードルがない状況です。
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10~20代男性、ファイザー製を「選択可」に 「推奨」からは修正
朝日新聞デジタル
高橋 義仁専修大学 商学部教授
厚生労働省の見解がはっきりしていないように思えます。ファイザー製ワクチンでも10~20代男性の心筋炎や心膜炎の発生頻度が他の年代・性別より多いことから、この世代の男性についてのみ、推奨しない(=選択可)にしたというメッセージならば、「当該年齢の男性に限りワクチン接種は任意」ということになるのですが、解釈が多様化するため、当該年齢の方々の社会生活に影響を与えることになろうかと思います。 10~20代が多く在籍する大学を例にあげます。現在も多くの大学は対面授業に消極的で、大半の授業がオンラインで実施されています。たしかに現実問題として、ワクチン非接種の学生は感染・重症化しやすく、講義を受け持つ者としては対面講義を避けたくなるでしょう。 一部の大学では、今年度の定期試験の実施を全面的に禁止する措置もとっています。オンライン講義に不慣れな教員はオンライン授業のバリエーションの範囲として「日本では」認められている「電子教材の提供と課題の受領」をもって単位を認定する方もいます。(自由になった時間を利用してアルバイトをする学生には歓迎されています。)大学はどのように正確に学生の評価を行い、どのように学生の学業へのモチベーションを維持させようと考えているのか、理解しかねるところがあります。 一方、大学でワクチン接種を求めなくとも、外部との交流(例えば企業見学など)がカリキュラムに入っている場合、受け入れる企業は「ワクチン接種証明」を求めるところが多いのが現状です。さらには、大学によっては必修単位である「海外留学」のためには例外なく「ワクチン接種証明」が必要です。この種の科目の単位取得は無理になるでしょう。 大学でのワクチンの接種が任意なら、医療系は今後どうするのでしょう?大学がワクチン接種を確認せず、未接種かも知れない医療系学生が患者に接することを妨げないとすると、学生本人が守られ、学生実習から患者を守れるのでしょうか? これらが議論されると「10~20代の男性の接種は任意」ととれる見解は再度見直される可能性があります。様子を見たいと思います。 関連記事 「10代・20代の男性 ファイザーワクチン接種検討を推奨へ 厚労省」(NHKニュース 2021年10月13日) https://newspicks.com/news/6265800?ref=user_1310166
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10代・20代の男性 ファイザーワクチン接種検討を推奨へ 厚労省
NHKニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
ファイザー製が十分に確保できるのであれば、心筋炎や心膜炎などの副反応疑いの頻度が高いモデルナ製をあえて使用する必要はないとの考え方によるものでしょう。 これまで、北欧4か国のうち3か国の若年者への接種について「スウェーデンは30歳以下、デンマークは18歳未満、フィンランドは1991年生まれ以降(おおむね30歳以下)の方は、ファイザー社製に統一する」との暫定的な対応が実施されていました。 「フィンランド、若年男性層へのモデルナ製ワクチン接種停止」(Reuters 2021年10月8日) https://newspicks.com/news/6249534/body/?ref=user_1310166 日本も北欧と似た傾向を示し、ファイザー社製ワクチンで20代男性の心筋炎等副反応の報告頻度が他の年代に比べて高く、モデルナ社製ワクチンでは10代及び20代男性の心筋炎等副反応の報告頻度が高い傾向がありました。 https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0079.html 北欧3か国との違いは、日本は20代以下の「男性だけ」が除外対象であることです。基本的に薬務行政は各国が各国での臨床成績に基づき独自判断しますので、判断に違いが出ることは珍しいことではありません。日本での新型コロナワクチン認可時には米国での緊急使用許可のデータが参照されていますが、現時点で米国は制限をつけていません。 日本での100万人当たりの心筋炎等副反応の出現頻度は、因果関係不明を入れて10~20例強とごくまれです(新型コロナ感染では症状としてこれよりもはるかに高頻度の心筋炎等があらわれると言われています)。 10代の接種者とは18~19歳のみを指し、さらには「ファイザー製」については当該年齢の接種者は特に大規模接種会場と職域接種(大学等)では使われていなかったため接種者された方はわずかにとどまるとみられるため、心筋炎等副反応について、ファイザー製(100万人中1.9件)とモデルナ製(同21.6件)ほどの差が実際にあるのかについては疑問があります(差は統計的誤差の要素が大きいと想定されます)。 副反応症状には「ワクチン接種後4日程度の間に、胸の痛みや息切れ」が想定されています。こうした症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診することを勧めています。
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SOMPO、介護職約1千人の年収50万円引き上げへ 看護師並みに
朝日新聞デジタル
高橋 義仁専修大学 商学部教授
米国では業種ごとの賃金の経済統計として発表され、産業の需要にあわせて賃金が連動していることが知られています。日本は、産業の需要の動向と賃金の連動性が弱いことが知られます。理由に終身雇用の存在が考えられます。 日本の「解雇しにくい」労働慣行は、労働者側に有利だとの意見がありますが、若いうちは労働の内容に見合わない低い報酬に設定されながらも、将来への安定性を得る為に、雇用者(会社)側に有利な条件を受け入れているとも考えられ、簡単に結論付けられません(受け入れる側の才覚ですので企業側が悪いとも言えません)。経済動向(景気やインフレ・デフレ)にも関係するため、単純な分析になりませんが、バブル後長期にわたり給料がほとんど増えていない事実から見ると、むしろ雇用者側に有利なシステムが、日本型雇用システムだったのかもしれません。 介護業界のような、慢性的に人材供給が追い付いていない業界は、事業成長には人材を集める能力が成否を分けると言われています。また、同業他社との比較での競争力を高めるためには「同じ産業の中で高い給料を支払うこと」が戦略的に効果的とされています。 SOMPOホールディングズは、事業の急拡大を狙っており、またSOMPOブランドに恥じない高品質を目指していますので、当然に人材戦略は重要となり、当業界においては、給料水準の引き上げは、事業実施のために募集する人員の数と質の確保のために不可欠だと思います。SOMPOのような企業があらわれることにより、日本でも人材流動性が増し、賃金が増加し、ささやかながらデフレの対抗手段になるかもしれません。 これにより有能な人材の転職が多く発生するため、小規模事業者の事業継続性に支障が生じる可能性が高まるかもしれません。「大手のせいで支障が出ているので産業保護を!」という主張が出てくるかもしれませんが、当産業のような労働集約型の産業に関する限り、短期的には必要な淘汰ではないでしょうか。なお、独占が形成されるほどの長期では論点が変わりますので、この限りではありません。 介護職員と全産業平均の賃金の推移(9ページ)(内閣官房全世代型社会保障検討室 2020年2月) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/zensedaigata_shakaihoshou/dai6/siryou1.pdf
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企業内部通報者への「嫌がらせ」、役員ら懲戒対象に…政府が指針公表へ
読売新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
内部通報は公益通報とも呼ばれ、社内の不正行為に気づいた企業内部の従業員等からの報告を受ける制度です。通常の業務報告は上司に行いますが、そもそも組織や上司が不正に関与している場合は「握りつぶされる恐れ」があり、また、人事権を有する上司によって報告者が「不当な扱い」を受けることも想定されるため、コンプライアンス(法令順守)やリスクマネジメントのために必要なことと考え、多くの企業で制度化されています。 担当窓口として、内部通報を担当する部署を設置する場合が多いと思いますが、より対策の進んだ企業では、企業外部(法律事務所など)に窓口を設置しています。いずれも「通報者を明かさない」約束のもとで情報を授受することが絶対的なルールです。 しかしながら、過去の内部通報の事例では企業上層部の命令で内部通報者が割り出され、判明すれば見せしめとして冷遇される事例が後を絶ちません。放置すると「内部通報」の趣旨が無効化され、長いものに巻かれないと損をするとの企業文化が発生してしまい、企業倫理の仕組みづくりがむしろ逆行、企業不祥事が増加する恐れがあります。これらは、営利企業にとどまらないことも知られています。 それへの対策として、内部通報者の保護強化策を盛り込んだ改正公益通報者保護法の制定が進められていますが、その指針に「内部通報者に不利益な扱いをした場合、役員らを懲戒処分にする規定」が明記されるとのことです。規定は望ましいですが、これに企業トップが関与している場合はそれも実効性がないため、そのことへの対策も望まれるでしょう。 通報者への不利益な扱いの定義に関して解雇や降格、減給など人事上の処分に加えて、嫌がらせなど精神的な不利益も対象に含められていますが、過去の事例からみても、敵とみなした内部通報者に対する「事実上の懲戒」は公的な制度が充実するほどに陰湿さを増しており、具体性の高い「指針」の制定は不可欠と思えます。
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EU、メルクのコロナ経口治療薬の調達契約検討へ=当局者
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
米メルク社の新型コロナウイルス用抗ウイルス薬「モルヌピラビル」は、米国FDAに提出される同薬の臨床第3相試験成績が良好でした。現在メルク社は、FDAからの緊急使用許可を得るための準備をしていますが、並行して今年1,000万人分の治療薬を出荷することを視野に入れての製造を始め、米国政府はすでに170万人分を注文してるとの報道もあります。 同剤は米国で承認申請を行っていながらも試験での症例数が少なく、日本の臨床試験も実施されていません。しかし、新型コロナワクチン以降、米国で緊急使用許可があれば日本でも薬事承認されていますので、米国での許可後、日本は早々に薬事承認を出すでしょう。日本も現段階でメルク社と水面下で購入交渉を行っていると思われる報道もされています。 「コロナ飲み薬”開発の製薬大手幹部『日本でも年内供給を』」(NHK 2021年10月7日) https://newspicks.com/news/6247236?ref=user_1310166 このような流れを受け、EUも同医薬品の調達競争に後れを取らないよう、未承認段階で調達を検討しているとの報道です。 記事にある有効率約50%の根拠となる臨床試験成績は以下の通りです。 新型コロナウイルス感染症罹患患者の内、病気の転帰不良に関連する少なくとも1つの危険因子を持っていた762人の軽度から中等度の患者を対象として実施。プラセボを投与された人の14.1%が29日目まで入院または死亡(内8人が死亡)。モルヌピラビルを投与された385人の7.3%が29日目まで入院または死亡(内死亡者なし)。感染者のウイルスは、デルタ、ガンマ、ミュー変異株が症例のほぼ80%を占めた。独立モニタリング委員会は、臨床試験を続けた場合、プラセボ投与群に明らかな不利益が生じることから早期に中止することを勧告、メルクはFDAと協議して試験途中で結果開封。この時点で計画の約90%の症例登録終了。 当試験は、世界167の臨床研究拠点で実施されていますが、うち30以上が米国にありながら、米国外の国々が参加者の93%を占めており、実質的にほぼ米国外で行われた臨床試験になります。 安全性のデータは不足しており、数百例のデータでは稀な副作用を検出できる状況にありません。また既存の抗ウイルス薬とは異なる働きをするため、安全性は引き続き精査されます。
3回目ワクチン接種、全額公費負担で 岸田首相が言明―14日衆院解散
時事ドットコム
高橋 義仁専修大学 商学部教授
新型コロナウイルス・ワクチンの特性として、抗体持続効果は6~8カ月頃から減弱することがわかっており、(抗体価がゼロ近くになる時期は臨床試験の結果が出ていないことからはっきりとは言えませんが)長期間効果が持続することはないと思われています。 このことから、すでにワクチンを接種した方に追加接種(3回目以降のワクチン接種)が必要だと想定され、追加接種がなければ、抗体が減弱している状態でのウイルス蔓延によりワクチンなしの社会に逆戻りすることが強く危惧されます。 日本が最初にワクチンを調達した時の試算になりますが、ワクチンの調達総額を調達額で割ると3000円以下/回程度と見込まれ(政府調達でその価格は非公表)、運搬、保管、接種費用(医療従事者への報酬)、事務・管理経費を合わせて、1万円前後~1.5万円程度/回と思われます。 「EU、ファイザー製ワクチン1回当たり15.5ユーロで調達=報道」(Reuters 2021年4月22日) https://newspicks.com/news/5787282?ref=user_1310166 一方、新型コロナウイルスに感染した場合、強い健康被害が危惧されるほか、(ワクチン以外の)治療薬を使用すれば数万円(内服抗ウイルス薬)~数十万円超え(注射抗体医薬品)の費用がかかり(両医薬品とも政府調達でその価格は非公表)、宿泊療養・入院等に至った場合は数十万円~数百万円以上の治療費がかかると思われます。これらも現在は2類感染症指定されていることから、全額公費負担されています。 ワクチンの3回目接種を公費で行わなければ、喫緊の1万円程度の費用負担を嫌い接種率が大きく下がることは容易に想定できます。その状態で感染が猛威を振るうと、手が付けられなくなることも容易に想像できます。国民の健康面、費用対効果の面でワクチンの3回目接種の是非を考えれば、全額公費負担で接種を推進することは極めて妥当だと思います。
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「薬機法チャレンジ」の何が問題? コロナ禍で広まる“地雷”広告
withnews.jp
高橋 義仁専修大学 商学部教授
「効果の暗示」が違法と言われるのは、以下の条文が根拠です。 薬機法第66条「何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。」 「薬機法の関係で具体的に言えませんが、すごい商品なんです」がどうか?具体的に何も言っておらず、暗示はしているけれども、それが何なのかさえ触れられていないレベルの暗示。東京都の担当官の解釈では「違法と言えるかもしれない」と言っていますが、私は、具体的に何を指すかわからない「(何かはわからないけれど)すごい」という広告表現だけでは、薬機法に違反しないと思います。同時に効果を暗示させるデータを見せればアウトでしょうけれど。 また、具体的に何を指すかわからない「すごい」は、一般論で広告としては「虚偽・誇大広告​​」に該当するリスクがあると書かれていますが、私なら「根拠のない誇大表現はインチキの証拠をさらけ出す逆宣伝」のように感じます。感じ方は人それぞれなのでしょうけれど、効率的な広告の出し方とは思えません。 「薬事法にチャレンジしている商品はインチキ決定」ですので、消費者が相手にしなければ解決する問題と思うのですが、そうはいかないのでしょうか。
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東芝元役員が6月の調査報告書の不備指摘、「再調査」での解明求める
Bloomberg
高橋 義仁専修大学 商学部教授
2021年6月の定期株主総会直前に行われた臨時株主総会で、東芝は海外の機関投資家(記事中ではアクティビストと表現されています)に対し、「(国家の後ろ盾による経済制裁をちらつかせ)株主総会で議決権を行使しないよう圧力を加えた」ことが明らかになっていますが、「そのようなことはなかったと記した」経営陣側の不正な調査報告書に比べて、機関投資家側調査報告書の「正確性」の問題の大きさは如何ほどなのでしょうか。これに関与した同社取締役の内、不正を知りながら見逃した方は、株主代表訴訟の対象になってもおかしくはない行為に該当するほどの内容だったことをまずは認識する必要があると思います。 今回の元役員の不備の指摘は、(1)メールの時系列的なつぎはぎでは正確な解釈はできない、(2)機関投資家に圧力をかけた行為は「経済安保上、正当でありそもそも問題がない」というものです。(1)の部分は 個人の名誉レベルでの抗弁ですから全体から見ると些細な問題でしょう。 報告書の内容は、経営者側が依頼する弁護団と株主側が依頼する弁護団では明らかに異なっていましたが、株主は株主側が依頼する弁護団の報告書を最終的に信用た結果が定期株主総会で決議されているのですから、すでに終わった話でしょう。元役員が本当にこれを問題と考えるなら、株主総会での決議は無効とする「地位保全の訴え」を起こすべきだと思います。 (2)の問題は、出資をお願いした結果大量の株式を所有する機関投資家に対し、事後的に「経済安保」を持ち出したことには、株主の権利を不正に奪うものとして問題があります。またこれを行えば、東芝は自社が「投資不適格」であると海外のみならず国内の投資家に知らしめることになりますので、今後同社への大規模な投資を躊躇させる結果を招くことが容易に想像できます。 日本に経済安保が必要であることには十分理解できますが、東芝と経済産業省が株主に求めたレベルで「安保」を重視したいのであれば、なぜ国営化の上、上場廃止にしないのかという強い疑問があります。 記事には、「具体的な違反項目が明記されていないのに同報告書には法令違反があったかのように書かれていたのは問題」と再任されなかった元役員が主張しているとありますが、「株主総会で議決権を行使しないよう圧力を加えること」はすくなくとも企業統治の大原則に反することは明らかでしょう。
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岸田首相“コロナ飲み薬”年内実用化に意欲
TBS NEWS
高橋 義仁専修大学 商学部教授
映像に映っているのは、岸田総理、黒岩神奈川県知事、手代木塩野義製薬社長です。塩野義製薬が同社の抗ウイルス薬の臨床試験を行なっている施設で収録されたようです。政治と医薬品承認審査は本来独立したもので、「意欲」で薬事承認を決められるはずはありません(真に緊急時以外)。政府が「コロナ関連医薬品の承認は支持率につながる」などと考え審査に影響を及ぼすことは望ましくありません。 新型コロナウイルスワクチンについては、世界のいずれかの国で約2~数万例の臨床試験で有効性・安全性を確認した後の市場導入であり、副作用(副反応)の検出力が高まっているステージでの当初米国での緊急使用許可でした(その後ファイザー製はさらなる症例データを蓄積して正式承認を得ています)。 記事の「コロナ飲み薬」は抗ウイルス薬を指します。抗ウイルス薬は「DNA複製阻害」が作用機序ですので効果が穏やかとは言えません。このような作用機序の場合、臨床試験で慎重に安全性の試験が行われるのが通例です。 同領域は米メルク社製が先行しています。 「コロナ飲み薬、重症化リスク半減 メルク、米で使用許可申請へ」(時事ドットコム 2021年10月2日) https://newspicks.com/news/6234069?ref=user_1310166 同剤は米国で承認申請を行っていながらも試験での症例数が少なく、日本の臨床試験も実施されていません。この段階で日本が購入を決めているように取れるメルク幹部のインタビューも報道されています。 「コロナ飲み薬”開発の製薬大手幹部『日本でも年内供給を』」(NHK 2021年10月7日) https://newspicks.com/news/6247236?ref=user_1310166 塩野義製薬が開発中の抗ウイルス薬(飲み薬)は、第1相試験での「健常成人男性」に最低限の安全性を確認終えていますが、次に「少数の患者での有効性・安全性の確認(第2相試験)」が確認される試験初期段階です。「年内実用化」はこれを指しているのだとすると、今後驚異的なスケジュールでの臨床試験の実施とその審査が求められます。 首相の「意欲」は「日本で開発された抗ウイルス薬の早期承認への意欲」を指すものと思われます。
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