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国内も変異株ワクチン開発に着手 アンジェス、塩野義製薬
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
アンジェス、塩野義製薬ともに新型コロナワクチンの開発中と企業発表していました。アンジェスは臨床第2/3相試験中、塩野義製薬は臨床第1/2相試験中です。ともに臨床第3相試験までに、実際の患者で中和抗体の増加を示すだけではなく、感染抑制効果を適切な対照群との比較において、承認に値する成績を示さないと日本および世界での承認は困難です。 アンジェスはDNA型のワクチン、塩野義は組み換えタンパク型のワクチンの開発を行っています。両社は、日本国内をメインに(あるいは日本国内だけで)臨床試験中ではあるものの、日本国内での感染症の少なさとあいまって必要な症例数を日本国のボランティアでの臨床試験で実施することに困難が伴っているとみられています。 ワクチンの開発が遅れると、他のワクチンで接種が進むことになり、「勝ち組」のワクチンが使用症例を蓄積し、ますます選好されることになります。そのワクチンで重篤な副反応の頻発が見られると他のワクチンへの切り替えがあり得ますし、そのための開発継続は必要ですが、現在アンジェスよりも「開発中」で先行する製品が約5社、塩野義よりも先行する製品が約10社あります。 そのため開発のベースとなるウイルスを、「従来株」に代え、危惧される「変異株」を用いて製造し、世界での需要に備えるという動きだと思いますが、世界のワクチンメーカーも同様の開発をしています。 2021年4月7日の朝日新聞の報道では、「新型コロナウイルスの変異株に対応するワクチンについて、国内で承認済みのワクチンと製造方法などが同じ場合は審査を簡略化する方針を、医薬品を審査する医薬品医療機器総合機構(PMDA)が決めた」とあります。(世界的に安全性を担保するために必要と考えられている手順と同様です) これに該当するのは、現時点ではファイザー社の変異株用ワクチンのみです。そのためアンジェス、塩野義とも、まずは数万例以上の臨床試験で良好な成績を残し、承認を受ける必要があります。 それでも、従来のワクチンが今後の変異株に無効となり、かつ承認済み他社のワクチンの「変異株用」も無効であれば、必要性が高まります。その時、世界で「緊急使用許可」のワクチンとなる可能性はあります。現実には使用までのハードルは高いのですが、リスクマネジメントの視点から、研究開発に参加することは有意義だと思います。
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接種後に死亡、報告悩む医療機関…遺族は「国に伝えて」
読売新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
記事にある、ワクチン接種翌日、発生した大動脈解離による心タンポナーデ(血管が破裂したことによる血液の貯留で心臓を圧迫する病態)は、ワクチンと関係ないように思えます。しかしながら、この報告義務の根拠になっている「医薬品・医療機器等安全性情報報告制度」は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(68条の10第2項)に基づき、医薬関係者が厚生労働大臣に報告することとなっていることからすると、報告は必要だったと思います。 同制度は、日常、医療の現場においてみられる医薬品、医療機器又は再生医療等製品の使用によって発生する健康被害等(副作用、感染症及び不具合)の情報を審査機関が収集し、発生傾向などを常時モニタリングし、副作用や製造の不備による被害を最小限に抑えようとするものです。 すべての医療機関及び薬局等を対象とし、薬局開設者、病院若しくは診療所の開設者又は医師、歯科医師、薬剤師、登録販売者その他病院等において医療に携わる者のうち業務上医薬品、医療機器又は再生医療等製品を取り扱う方が報告者になります。 報告対象となる情報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品の使用による副作用、感染症又は不具合の発生について、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止する観点から報告の必要があると判断した情報(症例)で、医薬品、医療機器又は再生医療等製品との因果関係が必ずしも明確でない場合であってもすべての報告が求められています。 2018年度の医薬品医療機器総合機構(PMDA)の集計では、医薬品副作用報告が企業から6万2110件に対し、医療関係者からは9931件にとどまっていると報告されています。「報告様式が難しく、多忙な医師には大変」な書類とされ、(副作用に遭遇して)書かなくてはならなくなった医療関係者にはその意味で気の毒とは思います。 接種後に死亡した場合でも、「因果関係が明らかに無関係」と根拠をもって言い切れなければ、報告しなくてよいケースには該当しません。医薬品(ワクチンを含む)の副作用報告の趣旨からして、「病院には副作用報告の義務があった」と解釈できます。
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大阪の接種会場、最大1日5千人 政府、東京は1万人にめど
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
都市部ではこの形態の接種が最も良いように思えます。日本での現行法における接種は、必ず医師が接種するか、看護師に接種を任せるにしても医師が最終段階の問診を直接行う必要があります。 「新型コロナワクチン予診票の確認のポイント」https://www.mhlw.go.jp/content/000760480.pdf 接種業務に係わる医師に伺った話では、1名の医師に対し数名の看護師、若干名の事務職員がチームを組み、接種を看護師が行う場合において、1時間あたり20名がおおむねの限界とのことです。この形態の接種チームのキャパシティーとして、8時間当たり160名程度が妥当な数字になります。5000名の接種会場であれば、31名の医師のチームが必要で、これが日本の現行法下・現状において、現実的に最も効率的な運用になりそうです。 これをより効率的に動かすためには、事前に問診をウェブ等で済ませておいて当日は確認のみとし、接種の意思確認が確実にできている方のみの接種会場への来場を可能にする、つまりは、問診結果により受けられない人は仕方がないにしても来場して受けない自由は認めない、また時間のかかるやり取りは受けないなどの特別なオペレーションを行うなどの対応が現実的に必要だと思われます。 この件に関し、すでに、医療法に関連する「厚生労働省医政局総務課事務連絡」が行われています。(2021年2月1日付)この「事務連絡」によると、診療所の事業として、コロナ感染症対応特例として、医療機関以外の会場等を活用して医療行為を行って差し支えないなどの内容を含む対応に関する内容です。これで、臨時の接種会場の設置などが可能になっています。 「ワクチンの迅速な接種 医療法上の臨時的な取扱い」 https://www.mhlw.go.jp/content/000744488.pdf 都心部は接種環境が良いと思うのですが、特に田舎では日々の買い物のエリアにさえアクセス困難な高齢の方が多くいらっしゃるため、これへの対応は、都市部と比べて相当に非効率な運営になると思います。 これ以上の効率を上げるためには、米国で従来行っているように薬剤師および他の医療従事者にも接種権限を拡大することなどを含む、臨時の対応ができるようにしないと、迅速な接種は難しいように思われます。
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抗原検査、大学や企業でも 西村担当相 モニタリング検査も拡大
産経ニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
検査はやらないよりはやったほうが有益だとは思いますが、陽性なのに陽性と出ない「偽陰性」のケースが問題との指摘があります。以下は、簡易抗原検査ではなく抗原検査よりも検出率に優れるといわれるPCR検査についての記述です。 東大保健センターの資料によると、PCR検査の感度(新型コロナウイルス感染症の方で、PCR検査が陽性となる割合)は「現時点では高くて70%程度とされており、10名中3名が陽性なのに陽性と出ない」とのこと。 http://www.hc.u-tokyo.ac.jp/covid-19/tests/ 葉山ハートセンターの引用論文(Annals of internal medicine 13 May 2020)からの資料によると、「暴露された当日では100%偽陰性になるという。だからコロナの患者さんと接触していたすぐには偽陰性ででてしまう。・・・(中略)・・・さらに8日目になると偽陰性は20%に減る」とのこと。 https://www.hayamaheart.gr.jp/naika/%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E3%80%80%EF%BD%90%EF%BD%83%EF%BD%92%E5%81%BD%E9%99%B0%E6%80%A7%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84/ 簡易抗原検査で大丈夫だからと、感染拡大策を取らずに活動されることはかなり危険なことのように思えます。大学では、検査済みだからとして、人同士の接触機会の多い体育会や多いサークル活動を全面解禁のようなことをすると、本来優先すべき通常の学業に支障が出るほどの感染拡大が危惧されます。検査を大学内の特定の方を対象に実施するにしても、付随して正しい知識を啓蒙していただかないと、必ず大きな問題に発展するはずで、非常に危険だと考えます。
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ファイザー、正式承認の申請開始 FDAに16歳以上への使用
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
現在、米国で使われている新型コロナワクチンは、すべて同国内「緊急使用許可」の扱いであり、どのワクチンも正式承認されていません。米国の「緊急使用許可」は臨床試験成績が十分ではなく、平時であれば医薬品として使用が認可できる条件にはない場合でも、国家が危機に瀕した状況であれば、使用しながら常時モニタリングしていく条件のもとに「特例的に使用を認める」というものでした。緊急時は、安全性や有効性の信頼度が低くとも、使用が優先される(ベネフィット>リスク)との考え方に基づきます。 大規模な臨床試験の完遂を経ずに「緊急の使用許可」が出されているため、現時点では「未承認医薬品」です。したがって、米国でのパンデミックが終われば、当ワクチンは米国では使用できなくなります。 ファイザー社としては、正規の承認を得るための臨床試験データをまとめていましたが、現時点では承認要件を満たす状態になったと判断したと思われます。今回の場合、あらたに臨床試験をせずとも、臨床使用許可での接種者のモニタリングを通じて数万名の6カ月以上の試験成績が入手できていますので、別途行う必要はないものと思われます。 一方、日本では、米国での「緊急使用許可」の成績(あくまでも承認されているステータスではありません)をもって、日本で優先審査が行われ、ファイザー=ビオンテック社製は薬事承認されています。日本では、「緊急使用許可」の制度がなく、日本で使用するためには「正規の薬事承認」を与える以外の選択肢はありませんでした。したがって、パンデミックが終わっても日本国内の承認が取り消されることはありません。現時点では、承認ステータスの「ねじれ」が起こっている状態にあります。
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ワクチン特許放棄、EUも検討の用意 モデルナ「供給増えず」
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
関連して、昨日も米国の方向性(特許放棄指示)に関する報道がありました。 「米、コロナワクチン特許の放棄を支持 バイデン大統領が表明」(2021年5月6日)https://newspicks.com/news/5822379?ref=user_1310166 これら記事から推測する限り、「特許放棄」は、完成したワクチンの特許を保有する企業が、他社にワクチン製造に関するすべての技術を公開し、他社が製造できるように手助けすることは意味していません。特許出願すれば公開が前提となるため、企業は戦略上、意図的にキーテクノロジーになる特定技術を特許出願しないことがよくあります。 また、本件に関し、ワクチンの研究開発に成功した製薬企業は明確に反対し、他の製薬企業でさえ賛成はしていません。研究開発の成功によってもたらされた知財が収益の源泉になっている企業の考え方として、いささかの違和感もありません。 特許調査をすれば、自社の研究が他社の特許を「侵害する部分」があらかじめわかります。基礎研究において、特定の企業が有する「特許」が障害になり、その特許を侵害して開発したとしても、特許保有者から「莫大な補償」を要求する訴えを起こされることは目に見えています。したがって、特許を侵害する側としては、(1) 特許を有する企業に交渉し「適切な特許料」を支払う、(2) 自社が保有する特許と相互交換する契約を結ぶ(クロスライセンス)、(3) 特許を回避する方法を見つけて研究開発を続ける、(4) 研究自体を断念する のいずれかが妥当な選択肢となります。 したがって、ワクチン特許放棄は、比較的長期に見れば特許を侵害する側の利益になり、また早期開発にもつながりますが、そこで開発された医薬品は他メーカーが開発した「新規医薬品」との扱いになり、物質としては出来上がっても、新規にステップを踏んだ臨床試験が必要になるため、かなりの時間と費用が必要です。 記事中にある、仏政府高官の「問題は特許でなく、ワクチンの生産能力や原料の欠如」との発言の方が、現状を踏まえた上での、早期の解決の方向性を示しています。
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三井物産、マレーシアのIHHヘルスケア買収を検討-関係者
Bloomberg
高橋 義仁専修大学 商学部教授
三井物産は、2011年にIHHに出資を始めています。その後IHHがM&Aにより事業規模を拡大し、現在は出資当時の約5倍の病院数になっていました。日本の商社は、海外(特にアジア)の病院を有望な投資先としてみているようです。 商社が日本の病院に投資した場合、開設が認められなくなる恐れがあり、実質的に投資が行えない状態にあります。日本の医療法では、「医療施設を開設しようとするときは、開設地の都道府県知事の許可を得なければならならず、営利目的の場合は許可を与えない」との定めがあることが根拠です。また、「開設できるのは営利を目的としない法人または医師個人」と決められています。福利厚生施設としての病院の開設などの特殊な事例を除いては、営利企業が病院に参入できる可能性はまずありません。 海外には、営利企業が病院を出資・開設できる国が多くあります。この領域は、将来の市場の拡大が見込め、景気の動向にも左右されにくいため、日本の総合商社などの企業が注目しています。 日本の医療技術は、国際的に高く評価されています。これを認識している外国の病院が日本の病院と提携し、患者を日本に送り自由診療の機会をつくる方法で、日本への「医療ツーリズム」が実施されているケースがあります。この動きに対して、国民皆保険を基本とする診療(格差のない医療)を支持する医師会は反対していますが、このケースでは、日本でも例外的に営利事業としての「診療」が行われています。商社としては、海外の病院に投資し、富裕層の送り出し側の機能を担うことも計画しているのではないでしょうか。 日本は、公的医療制度「国民皆保険」の恩恵により、外国で普通の「自由診療」が発展していません。営利企業の医療参入により、所得格差を医療に持ち込む弊害が指摘される一方で、富裕層に対する高度なサービスの実現には効果的で、日本の現状は、この点において、東南アジア主要国と比べて大きく出遅れていることが指摘されています。
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“睡眠剤混入”小林化工の社長が引責辞任 後任は田中宏明弁護士
毎日新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
医薬品メーカーの小林化工については、ジェネリック薬として製造販売している「経口抗真菌薬」に、同じ工場で製造している「睡眠薬」の薬効成分が高濃度に混入し、服用患者さんから死亡例を含む事故や予期せぬ「睡眠薬」による交通事故が頻発し、許認可権をもつ福井県により、116日間の業務停止処分中です。 2021年4月には、2011年と16年に遡り、国の承認と異なる手順書や製造記録の偽造などが判明しました。その違法性を隠して補助金を受け取ったことに対し、福井県とあわら市から補助金の返還命令を受けていました。 同じく4月に、「長期間保管しても成分が変化しないか確認する試験で定められた期間より1週間程度短縮して行ったのに正しく行ったとの虚偽記載があった」ことにより、高血圧薬や鎮痛薬など12品目の製造販売承認の取消処分を厚生労働省より受けています。 国際製造基準に規定された手順書を遵守すれば当然に防げるミスが防げなかったことの原因が違法なコストダウンにありました。また、不正を経営陣が黙認し、違法製造が長期間にわたり常態化していたことから、医薬品製造に関連する企業の体制をなしているとは考えられません。 今後、補償問題の解決なしには事業の継続が維持できないことから、新任社外取締役からの代表執行役(社長)への就任要請で、社内体制を一新することをアピールをしたいとの考えです。
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【新型コロナ】インドの新規感染者と死者、1日当たりの最多を更新
Bloomberg
高橋 義仁専修大学 商学部教授
WHOは、莫大な費用を投じて研究開発に成功した企業が有する医薬品の特許を一時的に停止し、いわゆるジェネリック・ワクチンの製造を促進するような世界的な取り扱いを求めていました。これにワクチンの特許を持つ先進国は反対していました。(2021年3月6日 NHK) 今回、世界で広く使われているワクチンメーカーであるファイザー社、モデルナ社、J&J社の本拠がある米国が「特許保護除外」を支持したことは極めて異例です。他に、世界規模でのワクチン供給を支えている、英国、中国、ロシア、インドの動向は伝えられておらず、実現は不透明ですが、米国が賛成にまわるということのインパクトは非常に大きく、製薬企業の収益予想に大きな影響を与える可能性があることから、先行する企業の株価には大きなマイナス要因になります。 ただ、企業が許可して、無尽蔵にコピー品を作らせるような技術を公開するわけではありません。あくまでも特許によって保護されている基本技術を他企業が使えるようにするという意味合いですので、他企業に応用技術がなければ、開発は難しいということになります。また、このようなことが実現すると、企業としては、「特許を出願しないほうが得策」との考え方がさらに広がるでしょう。 研究成果(特許)の強制的無償提供化の流れが既成事実化すると、どこかが開発した医薬品をコピーすればよいと考える企業が増えるため、研究開発が滞り、結果としてイノベーションが滞ることになるという考え方がある一方、特許でいったん保護されるとその領域のイノベーションが滞ることになるという考え方があります。 生命科学領域では、米国がかつても、「研究成果保護への反対」に回ったことがあります。1991年に米国NIH(アメリカ国立衛生研究所)は、ヒトの多数の遺伝子断片配列を研究資源として囲い込むために特許出願しました。また、1999年には、米セレラ・ジェノミクス社が、世界で最初にヒトの全遺伝子配列を解析し、これを有料のデータベースとして販売しました。 この「研究成果囲い込み」の行動に対し、「先端・汎用技術の囲い込みは今後研究の停滞を招く」として、米国の特許当局や政府に近い研究グループから批判が起こり、最終的に研究成果を無償提供させられています(もとより、この場合、研究費の大元には政府が関与しています)。 ※同種報道と同じコメントです。
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米、コロナワクチン特許の放棄を支持 バイデン大統領が表明
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
WHOは、莫大な費用を投じて研究開発に成功した企業が有する医薬品の特許を一時的に停止し、いわゆるジェネリック・ワクチンの製造を促進するような世界的な取り扱いを求めていました。これにワクチンの特許を持つ先進国は反対していました。(2021年3月6日 NHK) 今回、世界で広く使われているワクチンメーカーであるファイザー社、モデルナ社、J&J社の本拠がある米国が「特許保護除外」を支持したことは極めて異例です。他に、世界規模でのワクチン供給を支えている、英国、中国、ロシア、インドの動向は伝えられておらず、実現は不透明ですが、米国が賛成にまわるということのインパクトは非常に大きく、製薬企業の収益予想に大きな影響を与える可能性があることから、先行する企業の株価には大きなマイナス要因になります。 ただ、企業が許可して、無尽蔵にコピー品を作らせるような技術を公開するわけではありません。あくまでも特許によって保護されている基本技術を他企業が使えるようにするという意味合いですので、他企業に応用技術がなければ、開発は難しいということになります。また、このようなことが実現すると、企業としては、「特許を出願しないほうが得策」との考え方がさらに広がるでしょう。 研究成果(特許)の強制的無償提供化の流れが既成事実化すると、どこかが開発した医薬品をコピーすればよいと考える企業が増えるため、研究開発が滞り、結果としてイノベーションが滞ることになるという考え方がある一方、特許でいったん保護されるとその領域のイノベーションが滞ることになるという考え方があります。 生命科学領域では、米国がかつても、「研究成果保護への反対」に回ったことがあります。1991年に米国NIH(アメリカ国立衛生研究所)は、ヒトの多数の遺伝子断片配列を研究資源として囲い込むために特許出願しました。また、1999年には、米セレラ・ジェノミクス社が、世界で最初にヒトの全遺伝子配列を解析し、これを有料のデータベースとして販売しました。 この「研究成果囲い込み」の行動に対し、「先端・汎用技術の囲い込みは今後研究の停滞を招く」として、米国の特許当局や政府に近い研究グループから批判が起こり、最終的に研究成果を無償提供させられています(もとより、この場合、研究費の大元には政府が関与しています)。 ※同種報道と同じコメントです。
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WHO ワクチン生産拡大へ“知的財産権の保護を一時停止に”
NHKニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
WHOは、莫大な費用を投じて研究開発に成功した企業が有する医薬品の特許を一時的に停止し、いわゆるジェネリック・ワクチンの製造を促進するような世界的な取り扱いを求めていました。これにワクチンの特許を持つ先進国は反対していました。(2021年3月6日 NHK) 今回、世界で広く使われているワクチンメーカーであるファイザー社、モデルナ社、J&J社の本拠がある米国が「特許保護除外」を支持したことは極めて異例です。他に、世界規模でのワクチン供給を支えている、英国、中国、ロシア、インドの動向は伝えられておらず、実現は不透明ですが、米国が賛成にまわるということのインパクトは非常に大きく、製薬企業の収益予想に大きな影響を与える可能性があることから、先行する企業の株価には大きなマイナス要因になります。 ただ、企業が許可して、無尽蔵にコピー品を作らせるような技術を公開するわけではありません。あくまでも特許によって保護されている基本技術を他企業が使えるようにするという意味合いですので、他企業に応用技術がなければ、開発は難しいということになります。また、このようなことが実現すると、企業としては、「特許を出願しないほうが得策」との考え方がさらに広がるでしょう。 研究成果(特許)の強制的無償提供化の流れが既成事実化すると、どこかが開発した医薬品をコピーすればよいと考える企業が増えるため、研究開発が滞り、結果としてイノベーションが滞ることになるという考え方がある一方、特許でいったん保護されるとその領域のイノベーションが滞ることになるという考え方があります。 生命科学領域では、かつて1度だけ、米国が「研究成果保護への反対」に回ったことがあります。1991年に米国NIH(アメリカ国立衛生研究所)は、ヒトの多数の遺伝子断片配列を研究資源として囲い込むために特許出願しました。また、1999年には、米セレラ・ジェノミクス社が、世界で最初にヒトの全遺伝子配列を解析し、これを有料のデータベースとして販売しました。 この「研究成果囲い込み」の行動に対し、「先端・汎用技術の囲い込みは今後研究の停滞を招く」として、米国の特許当局や政府に近い研究グループから批判が起こり、最終的に研究成果を無償提供させられています(もとより、この場合、研究費の大元には政府が関与しています)。 ※同種報道と同じ内容です。
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企業統治の指針に「人権尊重」明記 金融庁・東証
日本経済新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
企業の社会的責任(CSR)を果たしていない企業にはビジネスに参加させない姿勢で臨んでいくという意思の表れで、歓迎すべきことだと思います。類似の取り組みには、消費者運動(消費者による購買のボイコット)やISO(国際標準化機構)マネジメントシステム規格による様々なコンプライアンス遵守の認証制度、温室効果ガスの排出権制度の制定などがあげられるでしょう。 企業は「企業のため」という意識のもと、公害の隠蔽、汚職、優越的地位を利用した取引、奴隷的強制労働や児童労働の利用など、法律の違反やモラルにかける行為を多数してきました。本来、企業組織のモラルが高ければよいのですが、企業組織に倫理を求めることは、個人に求めるよりもはるかに難しい性格をもつため、企業の自主性に任せても解決しないことが多くあります。規制の制定等、外部からの力がなければ正常化できないことは、明らかですので、歓迎すべきことだと思います。 立場がかわれば善悪の判断が異なる場合があります。日本は中国のウイグル問題を重視しますが、ミャンマーの問題についてはすでに関わっている日本企業が多いからか、静観を決め込んでいます。自国や友好国の問題行為には甘く、敵対する国の問題行為には厳しい態度をとることなどへの懸念もあります。
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コロナ犠牲者が残した“最後のLINE”
TBS NEWS
高橋 義仁専修大学 商学部教授
記事を読んで、今の日本では結構普通のことだから、あらためて気を付けないといけないと思いました。 関東地方のとある地方に、夜間(急患)診療の仕組みがあります。病院の一角を公的な医療施設が提供し、診療は行政から委託を受けた地元医師会が行っています。そこでは、他の医療機関の経営への影響を最小限にすべく作った申し合わせにより、「1日分だけの投薬だけの対応に限る」となっており、検査を行う体制もありません。結局のところ、翌日、休日診療を受け付けることになっている当番病院に行くように指示されます。 コロナの影響により、休日診療の当番病院は、通常外来担当と発熱外来担当に分かれていますが、発熱外来は県内にごく少数しか設置されていません。受診者数を絞るための工夫でしょう。「医師会の当番が来ない限り、熱のある患者は診ない」(当番がまとめて診る)がこの地域の方針になっているようです。 以上は、記事と同じ年末に経験した話です。このようなやり方をしていたら、自力で診療施設を見つけられない方は命を落とす可能性は高くなり、「病院のはしご」で感染拡大の恐れもあります。これがコロナ禍での行政のシステムであることに疑問を感じてはいます。 残念ながら、医療崩壊している地域でなくても、現在の医療体制は大体こんな感じです。自分の身はできるだけ自分で守るように行動するしかなさそうです。
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