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米債務上限合意、経済の新たな逆風か-支出抑制で下降リスク増大
辛坊 正記経済評論家
極めて荒っぽい纏め方をすれば、富裕層と企業を相手に幾許か増税して大きく財政支出を増やしたいバイデン政権と、財政支出を減らせと主張する共和党が争って、防衛費等を除く財政支出を今年並みに抑えることにしたわけですね。財政支出を強烈に増やした2020年は別格として去年は支出総額をかなり落としていますから、共和党が当初主張していた昨年並みとならなかったところで痛み分けといったところでしょうか・・・ 幾許か増税して財政支出を増やせば経済規模は膨らみますが、同程度の財政健全化に主眼を置くなら、支出を抑制する方が健全化に成功する確率が高いというのが通説です。如何に経常収支の赤字が資本収支で戻って来る基軸通貨国のアメリカだって、野放図に財政赤字を膨らませ続ける訳には行きません。大幅な富裕層増税をして同額を財政支出拡大に回すなり、財源を無視して財政拡大を図ることなりを期待していた向きにとっては大きな逆風になるのでしょうが、想定範囲内の決着と見るべきじゃないのかな (・・;?
大統領選挙を控えてバイデン大統領は、景気の後退を共和党のせいに出来るかも (^^;
当期剰余金2.1兆円の黒字、国債含み損は1571億円-日銀の22年度決算
辛坊 正記経済評論家
利息の付かない通貨や預金、はてはマイナス金利を召し上げる預金まで負債に持って、国債、ETFを始め収入を生む資産を抱えていますから、日銀が利益(≒当期剰余金)を出して国庫に貢献するのは当然です。資産が増えれば利益が増えるでしょうし、国債を簿価評価したまま利回りの高い国債を買っても利益は膨らみます。2022年度は増益で財務基盤は健全なように見えますが、曲者は前年度末4兆3734億円の含み益だった国債が、今年度末は1571億円の含み損に転じている点です。ETFの含み益が増えているので救われてはいますけど、少なくとも期中の評価損益がかなりのマイナスだったことは確かでしょう。
国債の評価損益に関する限り、金利が約0.20%上がったら評価損が約4兆5千憶円出る勘定で、1%上がれば22兆円ほど損が出て不思議ではないのが日銀の貸借対照表の構図です。含み損と雖も損は損。政策の取り方次第で損の表面化の様相は異なりますが、なんらかの形で国民負担に跳ね返るのは必定です。長期金利上昇の影響を受け、2022年度決算は、実態的には大赤字だったと見るのが正しいように感じます、 (・・;ウーン
全国地方銀行99行の債券や投資信託の含み損 計1兆9000億円に
辛坊 正記経済評論家
日本の長期金利が0.25ほど上がっただけで1兆5千億円の損が出たわけですね(1兆9千億円の五分の4)。手持ち国債のデュレーション(真の平均残存期間)が10年なら、金利が1%上昇するとほぼ1割の損が出ます。地銀が持つ債権や投資信託の中身が分からないので正確なことは言えませんが、米国並みに3%ほど長期金利上がったら20兆円ほどの損が出る勘定です。一昨年末の時点で日銀は、金利が1%上昇したら銀行が持つ国債の損は9兆円膨らむと見ていたようなので、たぶん、当たらずと雖も遠からずでしょう。ひよっとすると、損は20兆円より多いかもしれません。
メガバンクはデュレーションを1年数か月程度に落としていると伝えられており、地銀の中にも用心して保有債券の期間を短くしたり減らしたりしているところはあるでしょう。しかし、異次元緩和で溢れる預金の貸出先もなく、日銀に預けたらマイナス金利を取られるので長めの債券を持って利ザヤを稼ごう、なんて考えていた地銀は大変です。米国で破綻したシリコンバレーバンクの予備軍みたいなところが相当数あるだろうことは想像に難くありません。ところでそれはそれとして・・・
地銀もさることながら、日本銀行は580兆円の長期国債を持っていて、その平均残存期間は9年です。正確なデュレーションは分かりませんが、仮に9年とすると、長期金利が1%上昇するだけで、日銀は50兆円ほど損する勘定です。3%上がれば実に150兆円に上ります。デュレーションがもう少し短いとしても、昨年9月末に9千億円弱だった含み損が12月末に9兆円に膨れ、この間の金利上昇が0.25%ほどだったことを考えると、少なくとも100兆円ほどの損が出るとみてよさそうです。資本金1億円、内部留保5兆円の日銀が独力で処理できる額でなく、いずれ国民の負担に跳ね返ることは必定です。
異次元という名の異常な金融緩和で日本の随所にこうした歪が溜まっていますから、日銀は簡単に金利を上げる訳に行きません。インフレ予測を低めに予測して、金融緩和継続の姿勢を強調し続けざるを得ない所以です、たぶん。 (・・;
株価 値上がり 終値としてバブル景気以来 約33年ぶりの高値
辛坊 正記経済評論家
遅れて来たリバウンド需要で日本経済が回復基調を見せるなか、日銀の緩和姿勢は揺ぎ無く、米国のデフォルト懸念が和らいでFRBがインフレ退治に精を出せるなら、外国勢の日本株買いの勢いは続くかも。今年1月1日の日経新聞を飾った経営者20人の今年の株価の高値予想は「20人中19人が3万円以上」で、3万1千円を上に大きく離れて超えると見たのは8人でした。いずれもピークは今年10~12月と見ていらしたようですが、それを大きく前倒しして達成してしまった形です。ご同慶の至りではあるものの、高値予想の理由は足元で起きている現象とは違うかも。
1980年代後半のバブルと日経平均の史上最高値、そして1990年初に何の前触れもなく訪れた株価暴落のきっかけを我が身で体験したオッサンは、日米の金融政策の差に依存して円が安くなる中で起きる株高に、一抹の不安を覚えないでもありません。 (・・;ウーン
トヨタの液体水素車がレース完走 24時間耐久、市販化へ加速
辛坊 正記経済評論家
28日のレース当日、富士モータースポーツミュージアムで歴代のクルマを目にしたのち、24時間耐久レースが午後3時に終わるまで現地で競技を見ていました。素人が偶々遊びに行っただけなので、それがどうした、とういう話ではありますが、今や、トヨタが負けたら日本はどうなるとというくらい、裾野の広い会社です。自動運転でもEVでも出遅れが喧伝されるトヨタですが、水素であれ何であれ、次の時代を見つめてともかく勝ち残って欲しいと念じます。レースを見ながら全力で応援したい気持ちが湧いて来た (^.^)/~~~フレ!
水素を動力に使う移動手段は中国あたりも相当頑張っている様子で、中国の水素電池自転車は10秒で水素カートリッジ(≒水素ボンベ)が交換出来て、コンビニでさえカートリッジの貯蔵と交換が可能と聞き及びます。ボンベがしっかりしていれば、そうしたことさえ出来るわけ。自転車で市場実験を積み重ね、自動車でもやがて主導権を取って行こうとの算段でしょう、たぶん。水素の供給体制を含め、国を挙げて力を注いでいそうに思います。
EVでも水素でも企業単独での努力には限界があって、最も安全堅固に作られた施設の一つであるガソリンスタンドに高電圧の充電器が置けないだの、水素ステーションが作れないだの、公道実験ひとつ我が国でまともに出来ないなどいっていたのでは、トヨタのみならず日本の産業基盤が立ち遅れてしまいます。コンビニに自転車用の水素ボンベを置くなど規制好きの日本じゃ考えられないことでしょう。
どうすれば何で日本が勝てるのか、規制の在り方等々含め、国を挙げて考えるべき問題じゃないのかな (・・?
新型株式報酬の課税増へ 新興企業育成に逆行も
辛坊 正記経済評論家
賃金原資に限りがある新興企業が信託型ストックオプションを使って人材確保を図る効果は、実際の現場で多少関係したことがあるだけに、良く分かります。だからこそ、創業者等が一定の自腹を切ってでもオプションを発行して信託するのでしょう。上場に失敗すればオプションは殆ど意味を持たなくなりますから、経営者にとって自腹を切って準備するのはリスクです。
ここまで暗黙裡に認めて来たのですから少なくとも違法との規定はどこにも無いはずで、黙示的なコンセンサスがそれなりにあったはず。それを国税庁と経産省がいわば“勝手な解釈”で反故にして良いものか。それでなくとも使い勝手が難いのが日本のストックオプションです。法律で禁止事項が明示されず、当局が政省令や通達を勝手に出して事後解釈する仕組みが日本のイノーベーションを如何に阻害するかの事例の一つを垣間見るような気がします。 (・・:ウーン
北朝鮮、31日以降弾道ミサイルの発射予告 岸田総理は自制求める指示
辛坊 正記経済評論家
「北朝鮮が発射を行わないよう強く自制を求める」と言っても余程のメリットを保証するのでなければ言うことを聞く筈がないでしょうし、「不測の事態に備え万全の態勢を取る」といっても、出来ることは限られそう。今回は「人工衛星」の打ち上げ予告が事前になされているわけですから、自国の船や航空機に衝突しないよう航行を避けるといったことくらいかも。総理が3点指示したとのことですが、情報を集めるばかりでなんだか空しく響かないでもありません。
如何に国連決議に対する違反を繰り返そうとも、核兵器を持つに至った国に対しては、核を持つ大国と謂えども迂闊に手が出せません。まして、我が国を射程に収める核ミサイルが実際に配備されるなか、それと比べ遥かに高価な通常兵器を揃えて守るほかない我が国は尚更でしょうから。我が国の150分の経済規模に過ぎない国の総書記の、日本国総理大臣に対する驕りの声が聞こえそう・・・ (・・;
円安、物価に上昇圧力 140円台定着なら0.3%上振れ
辛坊 正記経済評論家
「消費者の負担増を上回る賃上げが日本経済の好循環実現のカギを握る」 (@@。
今の状況の延長線上だと、賃上げはたぶん、好循環のカギになりません。インフレ圧力を高めて実質賃金を中長期的に下げるばかりです。
人々は働いてモノやサービスの価値を生み、それと引き換えにお金を手に入れます。財政ファイナンスまがいの方法で日銀が供給する金には生み出すモノやサービスの裏付けがありません。そうした金を供給し続ければ増え過ぎた金の価値が下がって円安が起き、モノとサービスの価値が相対的に落ちるので、物価が上がってインフレになるのです。しかも今の円安は交易条件を悪化させて日本が産んだ価値の一部を海外に流出させていますから、国民がその分だけ貧しくなるのは必定です。賃上げはインフレ圧力に追いつかず、中長期的に実質賃金を下げるばかりです。
賃金と物価の好循環が起きるのは、生産性の向上分を従業員と企業が分け合って需要が増え、生産性の向上が生産コストを下げるので消費者物価の上昇が生産コストの上昇を下回る場合に限ります。それだとインフレは個人にも企業にもプラスです。
円安と資源高で起きるインフレ率を超えて賃金が上がり続ける筈がありません。生産性を向上させる努力を放棄して賃金上昇と物価上昇の共振を追い求めるのは、国民に甘い夢を抱かせるばかりで危険です。物価のは人々が意識せず済む状態が一番安定しているのです (・_・;
政府「こども金庫」新設 政策収支、特別会計で一元管理
辛坊 正記経済評論家
かつて、母屋(=一般会計)でおかゆ、離れ(=特別会計)ですき焼きと喝破した財務大臣がいましたが、省庁を跨ぐ特別会計は監視の目が届き難く、無駄が蔓延る温床です。つなぎ国債は償還財源が予め明示されるのが原則ですが、一旦発行されれば反対も強いだろう歳出改革がいずれうやむやになって、結局は赤字国債に吸収されて行きそうな予感がします。一元管理というけれど、実際は国民の目の届かぬところで肥大化し、政府の便利な財布にな・・・ (・・;
ン? 今や一般会計そのものが巨額の予備費を計上してすき焼きパーティー状態ですから、どっちでやっても同じこと? 赤字国債で将来世代につけを残すことはしない、というポーズを取るための便法でしょう、たぶん (^^;
新型の株式報酬、税率最大55% 国税庁見解で負担増も
辛坊 正記経済評論家
「松田弁護士は『複数回、国税局や税務署に課税関係を確認し、譲渡時のみの課税でよいという回答を得てきた』と国税庁の見解に反論」
信託型ストックオプションは適格性を得るため相当複雑な仕組みを積み上げて作られ、適用される条件も厳しい仕組みだけに、何の根拠もない憶測ですが、私の直感はたぶん回答を得たというのが事実だろうと告げています。 f(^^;
松田弁護士はおそらく何度も尋ねてこれで行けるとの感触を得たのでしょうが、如何に聞いても文書できちんと回答してくれることは無く、どうにでも言い逃れできる形で答えを返してくるのが常の組織ですからね・・・ そうした組織が自ら作った通達等を自らの都合で解釈してその時々の答えにするのですから、民間人は堪ったものじゃありません。他国は法律で禁止されていること以外自己責任でやって良いのが原則なのに、我が国は、法律等でやって良いと明確にされていること以外、危なくて手が出せないと言われる所以です。
事業の拡大と上場を目指す経営者が一定の自腹を切ってオプション発行して受け取って信託し、事業の伸長と上場に貢献した人材に自ら直接関わらない形で渡すわけですが、ベンチャーを成功に導き株価を上げて得た所得が給与所得と見做されて、5000万円の利益の手取りが僅か2250万円に減るというのでは、余りに苛斂誅求が過ぎはしませんか。敢えてリスクを取って得た稼ぎの半分以上が何に使われるのかすらわからない税金として消えていく。 (*_*;取っているようじゃ、日本の未来は開けません。どのみち給与と見做されるなら、安定した企業で高めの賃金を得て働く方が得ですもんね (^_-)-☆
訪日消費拡大に期待感=円安進行、コスト上昇に警戒も―民間企業
辛坊 正記経済評論家
通貨の強さは国の経済力の強さの反映です。良い円安など中長期的に見てあり得ません。円安で一部の業界が潤うにしても円建て利益が膨らむだけで、日本が世界の中で豊かさを増すわけではないのです。
かつて円が強かった時代、日本人が海外に出ると何でもホントに安かった。アジア諸国を訪れるとタダ同然の価格で豪勢な旅行が出来ましたし、欧米諸国に行くと日本語が話せる店員さんずらりと揃えたブランドショップや高級レストランが群れ成す日本人を喜んで迎えてくれました。円安が進んだ今、かつて日本人がアジア諸国に感じた思いを欧米人が日本に感じ、かつて高嶺の花だった日本がアジアの人たちに十分手が届く身近な旅行先になったということです。
異次元緩和という円の毀損策が始まった当初から、円安で起こすインフレは真綿で首を絞めるように国民を貧しくすると言い続けて来ましたが、その思いがますます強まる昨今の動きの一つかと・・・ (・・;
米4月物価、4.4%上昇 伸び率3カ月ぶり拡大
辛坊 正記経済評論家
インフレが小康状態になり経済と市場が動揺すると引き締めの手を緩めてインフレがぶり返し、インフレ心理を定着させた1970年代から80年代初めの米国をなんとなく思い出させてくれる動きですね・・・
インフレ心理が定着すると払拭するのは容易なことではありません。1980年代初めは金利を上がるに任せる荒療治に至りましたけど、FRBは見解が割れる中でどのような判断を下すのか。ストップ・アンド・ゴーを繰り返してインフレ心理の定着を招いた前回の轍は踏みたくないけれど、金融システムに不安を生じさせるようなこともしたくない。「政策金利の引き上げを続けるか据え置くかの難しい判断を迫られる」のもむべなるかな。上げざるを得ない状況じゃないのかな・・・ (・・;ウーン
米債務上限問題 “来月5日に債務不履行陥るおそれ” 財務長官
辛坊 正記経済評論家
ギリシャは財政破綻を経験しましたし、昨年トラス首相が就任したイギリスは減税して財政支出を増やすと言った途端、国債と英ポンドが暴落して政権が49日で吹き飛びました。過去に破綻した国々もイギリスも、政府が赤字というのみならず政府と民間を合わせた国全体が外国との取引、つまり経常収支が赤字で外国に対して借金を抱えていました。こうした国々で政府が財政支出を増やして国全体の赤字が膨らむと、世界の投資家が不安を感じて国債が暴落(≒長期金利が上昇)し、政府の資金調達が難しくなってデフォルトと経済混乱に陥ります。
米国も財政と経常収支の双子の赤字を抱えていますが、米ドルという基軸通貨を持つがゆえ、経常収支の黒字国が米国債等を買って米国の経常収支の赤字分を米国に還流させてくれるところが過去の破綻国と異なります。米国債が信用を保ち米ドルが基軸通貨である限り、財政赤字が膨らんでも米国政府は資金調達可能で、破綻することはありません。事実、世界の経常収支赤字124ヶ国赤字の合計は1兆3130億ドルですが、そのうち米国の赤字が8216億ドル、実に63%を占めています(2021年)。世界の各国は米国を相手に経常収支の黒字を稼ぎ、米国債を買って黒字を蓄えている形です。
この構図が続く限り米国は財政赤字を安心して膨らませることが可能で、デフォルトを起こすか起こさないかは、米国議会が自ら課す債務上限をどう設定するかというテクニカルな要因に掛かっています。とはいえ基軸通貨国の米国が債務上限を完全に撤廃して野放図に赤字を膨らませれば、ドルが世界に溢れて価値が落ち、それはそれで問題が起きるでしょう。そうした中で債務上限を巡る綱引きが恒例化しているわけですが、たとえテクニカルな要因でも米国債が償還されないと、各国が資産保全の手段として持ち様々な担保にもなる米国債の信頼が揺らぎ、世界経済に混乱が波及するのは必至です。
こうした構図が分かっているのでデフォルト直前で妥協が成立するわけですが、組織の判断が構成員個人の判断とふとしたきっかけ異なるのは世の常です。デフォルトは拙いと全員分かっているが、組織の建前として誰も妥協を言い出せない、言いたくないといった状況です。今回は民主党の極端な左派と共和党の極端な右派がそうしたリスクを高めています。
「合意までとても近いだろう」というのが事実であることを念じます。
円相場 一時140円台前半まで値下がり 日米金利差拡大で円売り
辛坊 正記経済評論家
「私の不用意な発言が市場に影響を与えてはいけないが、今後とも市場の動向をしっかり見ていく」というのは、為替介入するかもしれないと匂わして逆に市場を牽制する“高等戦術”か (・・?
「為替相場は、ファンダメンタルズ=基礎的な条件にもとづいて市場で決められていく」というのは事実ですが、彼我のインフレ格差を考えれば円高になってこそ価値を維持できる円がこれほど弱いのは何故なのか。僅か1年半かそこらで通過価値を3割も下げる円安を招く状況にファンダメンタルズがあるとしたら懸念すべき事態です。
コロナ禍対応一つとっても社会経済活動の正常化で欧米諸国に大きく出遅れてGDPを相対的に落とし、コロナ禍直前の2019年対比で政府債務残高の対GDP比をG7諸国の中で最も大きく増やし、異次元の金融緩和という名の異次元の通貨毀損策を続け、貿易収支の悪化で経常収支の黒字幅が縮小しています。いずれも日本の国力を弱める現象で、これをファンダメンタルズと呼ぶなら円は安くなって当然です。
中長期的な通貨の弱さは国力の弱さの反映です。これをばら撒き主体の財政支出と金融緩和で止めることはできません。短期的な相場変動要因は別にして、経済の基礎的な条件を中長期的に解決する施策が不可欠です。甘い囁きばかりが先に立ち、その気迫が感じられない近時の我が国のムードが不安です (・・;ウーン
「公明票ゼロ」と仮定すると、都内で「自民7人が逆転負け」…前回衆院選から試算、小選挙区
辛坊 正記経済評論家
「自民が公明票をすべて失うと仮定すると、公明の推薦を得て勝利した自民候補14人の小選挙区のうち、多くが当選ラインを下回る『逆転区』になる可能性がある」 (@@。
大阪で維新との協力関係が終焉し、公明党vs共産党の対決構図ゆえ消去法的に公明党が議席を得ていた4つほどの区で維新が候補者を立てて、公明党の議席を奪う可能性が高まりました。衆議院議員数を減らしたくない公明党が10増10減の影響で議席が増える東京等で議席を求め、自民党と揉めているわけですが、これを好機と捉えて自民党は公明党と袂を分かつことが出来るのか。冒頭の情報を見る限り、容易なことではないでしょう。しかし公明党と組んでいる限り、自民党が目指す形での憲法改正は難しく、ばら撒き重視の政策が続いて日本の構造改革も防衛力の抜本的な強化も難しそう。
公明党と共産党はそれぞれの選挙区で数が読める組織票を持つ政党です。自ら当選することは難しくとも、組織票を使って自民党なり立憲民主党なりの議員を当選させることに成功すれば、組織票が頼りのそうした議員を使って『二大政党』の政治を縛ることが可能です。
先の選挙で共産党と組んで失敗した立憲民主党は共産党と別れたようですが、自民党にとって公明党は既に或る種の○薬です。公明党嫌いだったとも言われる故安倍総理ですら手を付けなかったことなので、たぶん、簡単に絶つことは出来ません。さてどうなって行くものか (・・?

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