Picks
344フォロー
36013フォロワー
新興企業買収額、海外勢が過半に
日本経済新聞
辛坊 正記経済評論家
GDPは国内総生産という言葉の通り国内で新たに生み出されたモノとサービスの付加価値の合計ですから、日本企業が外国でモノやサービスを生み出して大いに稼いでも、外国企業が外国でブランド品を作って日本に持ち込んで沢山売っても、日本と日本国民は大して豊かになりません。何より重要なのは日本で企業が生まれて日本で育ち、日本で投資して人を雇っていろんなモノやサービスを生んでくれること。日本の資本が日本でスタートアップを育ててその利益も日本に落ちることが理想ではありますが、それが難しければ外国資本が日本のスタートアップを育ててくれるのは、大いに歓迎すべきことかと思います。 とはいえ日本のスタートアップが最終的に海外に流出して事業が外国で育って外国のGDPを生み出すようになったら、日本は成長できません。日本の資本で育とうと外国の資本で育とうと、育ったスタートアップが日本で価値を生んで世界を相手に成長する環境を整えることが何より重要であるように思います。「大企業が新興企業に投資しやすくしたりするよう、規制緩和や税制整備」することももちろん重要ですが、日本企業が日本の規制を避けて研究開発の拠点を海外に移したり新製品の投入を海外で先行したりせざるを得ない環境を何とかする必要があるんじゃないのかな・・・ (・・;
23Picks
日本の年収、30年横ばい 新政権は分配へまず成長を
日本経済新聞
辛坊 正記経済評論家
グラフの起点の1990年代前半に米国で暮らした私の実感は、100円玉一つが200円にもあたる購買力をもつというものでした。高級とされるレストランもブランド品も、日常的に使うことができました。それが今では様変わり。ニューヨーク、ロンドン、パリといった主要な都市に行ったら全てが異常に高く感じて手が出ません。日銀が公表する円の実力(≒実質実効為替相場)が当時のピークの半分以下に落ちているのですから当然です。 平成元年(1989年)に世界の15.3%を占めていたGDPが今では6%に落ち、当時は世界第4位で米国をも上回っていた一人当たりGDPも4位から23位に落ちました。アジアの中でもシンガポールと香港に完全に抜き去られ、韓国と台湾が直ぐ後ろに迫っています。 経済が成長する中で分配が歪んで格差が広がった欧米諸国と、経済が全く成長せず中間層が等しく貧しくなったがゆえ格差が実際以上に意識されるようになった日本とは、事情が全く異なります。現に、厚労省が2017年まで3年毎に公表していた格差を表すジニ係数は、上位の中間層を主体に上がり続ける所得税と社会保険料の負担もあって、再分配後では下がり続けているのです。 https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-08-09.html 「各政党は分配だけでなく、どういった政策で成長を実現するかを有権者に示すことが大事」という所見、その通りだと思います。分配で需要を増やして経済を成長させることこそが重要との反論が返って来そうですが、需要が日本の所得を直接的に増やすわけではありません。GDPは国内総生産と言われる通り、日本で新たに生み出されるモノやサービスの付加価値の総額です。需要が日本で設備投資を呼んで新たな雇用を増やして日本の本質的な生産力を高め、なおかつ世界を相手に日本で生産が継続的に増えてこそ日本が豊かになって給料が上がるのです。分配といった甘い言葉に惑わされ、かつて世界のトップクラスと言われたビジネス環境が世界34位とされるまでに落ちた現実(IMDの評価による)を放置すれば、日本の賃金は世界の中でますます下がってしまいそう。
526Picks
「こうして給与アップ実現へ!」各党、政策を力説
テレ朝news
辛坊 正記経済評論家
国と国民が分けて使える所得であるGDPは、国内総生産と言われる通り日本で新たに生み出されたモノとサービスの価値の合計で、需要をいくら増やしても、それが日本での投資と雇用とイノベーションを産んで日本の潜在的な生産力を高め、世界を相手に日本で生み出されるモノとサービスが継続的に増えない限り、日本の成長も人々の実質所得の継続的な増加も望めません。 経済を成長させる手段は政府がカネを遣って需要を作る財政政策、日銀がカネを配って需要を作る金融政策、日本のビジネス環境を企業が活動しやすいものにして日本の潜在的な生産力と実際の生産を毎年増やす構造改革の3つです。政府が金融緩和と財政支出で需要をつくっても、日本のビジネス環境が劣化して企業が日本で投資する意欲を持たず、余剰な生産力分だけ日本で作って足りないものを輸入して売る状況だと、政府が需要を作っている間は余った生産力分だけ生産が増えて、足りない分は輸入が増えて、売り上げが増えて企業が儲かって景気が良く見えますが、本質的な生産力が高まっていないので、政府が需要を作るのをやめたら需要が元に戻り、生産が元に戻り、あとには景気刺激に使った政府の借金と巨大な日銀のバランスシートだけが残ってしまいます。 日本が本格的な停滞に入った1995年以降、日本のGDPが12兆円しか増えないのに政府の借金が1000兆円近く増え、日銀が700兆円以上の資産を持ったのは、グローバル化とデジタル化が進む中でビジネス環境の構造改革を怠り、潜在成長率が落ちる中で景気刺激に頼り続けた結果です。分配が潜在成長率を高めるには、分配の変更が需要を生んで、その需要が日本の潜在成長率を高める迂遠な過程が必要です。経済が成長しないゆえ中間層が等しく貧しくなって格差が意識されるようになった日本の状況は、経済が成長して大きくなったパイの分配が歪んで実際に格差が広がった諸国とは違うのです。「成長戦略だなんてとっても時代遅れ」なんて言ってるようじゃ、日本の成長力は永遠に高まりません。政府も与党も野党も分配ばかりに注力していると、日本はますます平等に貧しくなってしまいます。 労働分配率が低いと言われますが、劣化したビジネス環境の中で日本企業のROEは米国の半分程度にとどまって、企業も出資者も過剰に稼いでいるわけではありません。給料を上げるには何よりも先ずパイを大きくすることが重要です。
100Picks
首相肝煎りの10兆円規模「大学ファンド」にファンドマネジャーが一人しかいないという驚くべき現状
クーリエ・ジャポン
辛坊 正記経済評論家
ハーバード大学のファンドのように寄附で集めた返済不要の自前資金を運用して総枠の中から研究費を捻出するのと、財投債という名の借金で多くを賄う官製ファンドの運用益を税金代わりに研究費に供出するのとでは性格が全く異なります。円の長期金利がゼロに等しい我が国で3%の運用利回りが毎年安定的に捻出できるはずはなく、それが日本の研究を左右するとなれば、自らが負う責任を真面目に考えるファンドマネジャーほど就任を躊躇するんじゃないのかな・・・ 「報酬水準が国際的な水準を大きく下回っていること」ばかりが原因じゃないような気がしないでもないですが、どうなんでしょう。多くのファンドマネジャーが報酬の魅力で後先考えず手を上げる金額にすれば人員数の問題は解決するのでしょうが、日本の研究開発の未来をそうした人たちの手に託して良いものか。 「岸田文雄新首相の明確な支持を得ている」とのことですが、税金を使うことを表面的に回避するため大学ファンドを作るのは、いまだになんだか釈然としないんです。優秀な大学と研究者に十分な資金を渡して活性化するのは極めて重要なことですが、それは、恒久的な予算をとって安定的に行うのが筋でしょう。研究開発は継続的に行うべきもので、資金が切れて中断したら、復活しても効果が格段に落ちてしまいますからね。財政赤字の拡大なり増税の必要性なりを怖れてその責任を回避して、国民受けする弥縫策を講じているように思えてなりません(・・;ウーン
322Picks
米11月8日から接種義務化 日本からの入国規制強化
共同通信
辛坊 正記経済評論家
人口あたりの日本の死者数の累計は、米英仏等の12分の1から15分の1にとどまり、累計陽性者数も8分の1から10分の1に過ぎません。それにもかかわらず感染症の専門家、メディア、都道府県知事等が日本の新規陽性者数のみを喧伝し、病床が準備できず、2020年の日本経済は2019年比で欧米並みに落ち込んで、戻りも欧米寄り遥かに遅いと見られています。陽性者数も死者数も格段に多い欧米諸国が今年の4月段階で相次いで活動制限解除に動く中、日本は逆に緊急事態宣言を出すようなことをやったのだから当然です。 そして今、欧米諸国が接種証明を条件に入国時の隔離不要に動く中、日本は日本からの出張者の帰国でさえワクチン未接種なら14日間、接種済みなら10日間の待機を要求し、諸外国からの入国も1日3500人程度に制限しているようです。接種証明のデジタル化も国民番号カードの普及と二兎を追い、国内での活用にも及び腰で、完成も普及も遅れています。海外との交流は日本の成長に欠かせないにも拘わらず、ここでもまた世界に取り残されてしまいそう。 安全が検証されてないものを使うなといった野党やメディアの抵抗、僅かばかりの国内治験に拘る厚労省の方針等でワクチンの接種開始が2か月ほど遅れた我が国ですが、菅政権の強引といって良いほどの突破力もあって以下の通り接種率は今では世界のトップグループに入っています。国境を開く努力で世界をリードする立場であって良いはずなのに、アジア諸国も入国宣言の緩和に動く中、日本の入国規制は世界でも厳しい部類に属し、相互主義という点で欧米諸国等から見放されてしまいそう。この問題、岸田新政権はワクチン接種における菅政権同様の突破力を示すことができるのか。 1990年から2020年の間、日本の名目GDPがほぼ横這いに止まるなかで、中国の54倍、韓国の10倍はともかく、欧米の先進国も3倍から4倍になっています。日本のみが停滞する要因を、コロナ禍の中でふたたび垣間見たような気がします。 (・・; 【ワクチン接種率】 フランス 75%(2回完了77%) 日本   75%(2回完了66%) イギリス 72%(2回完了72%) ドイツ  68%(2回完了65%) アメリカ 65%(2回完了56%) ワクチン接種の遅れを責めたメディア等がこうした成果にさして注目しないのが不思議です。(・・?
162Picks
円相場 一時1ドル=114円台まで値下がり 2年11か月ぶりの水準
NHKニュース
辛坊 正記経済評論家
国民はモノやサービス、つまりGDPを生み出して、生み出した価値と引き換えにお金を手に入れます。国民が使うお金には生み出されたモノやサービスの価値の裏付けがありますが、日銀が“輪転機を回して刷って”使うお金には、モノやサービスの価値の裏付けがありません。 国民が働いて稼ぎ出すモノやサービスの価値のうち政府の取り分は税収で、税金を払った残りは民間の取り分です。政府が民間を相手に国債を発行して資金を調達してモノやサービスを買うのなら、政府が使い過ぎる分だけ民間が節約しているので日本全体としてバランスが取れて問題は起きませんが、新発国債のみならず借り換え債を含む巨額の国債を日銀が買いあげる状態だと、日銀がモノやサービスの裏付けのないお金を発行して世の中に流しているのと同じ状況が生まれます。 こうしたことを続けると、モノやサービスの量に比べお金の量が増えすぎて、増えすぎたお金の価値が下がって円安になってインフレになる可能性が高まります。インフレ期待が需要を生んで日本の成長に繋がれば良いですが、インフレ期待が生じる中で将来不安から節約する人も出て、インフレが需要に繋がるかどうかは分からぬ事態になりました。その一方、巨額の量的緩和で円の毀損リスクは確実に高まりました。欧米諸国が緩和の出口を探るなか、日本は与野党ともに借金してカネをばら撒く策を声高にぶち上げて、日銀は緩和の出口をおくびにも出さず価値の裏付けのない金を発行して買い支える方針です。通貨の毀損リスクがますます強まって、円売りが進むのもむべなるかな。 経常収支が黒字を保っているのでまだ救われますが、資源価格が高騰して更に円安が進めばどうなるかは分かりません。今回の円安が、9年近くに渡って続けた“円の毀損政策”のリスクが表面に出る前触れでないことを念じます (・・;
63Picks
渋沢栄一の玄孫も起用…岸田首相が提唱の「新しい資本主義」実現会議、メンバーに女性7人
読売新聞
辛坊 正記経済評論家
経済が成長するなかで分配が歪んで格差が拡大した国々と、経済が成長せず中間層が等しく貧しくなって格差が意識されるようになった日本とでは、状況が異なります。全体のパイが大きくならない中、年収8百万円から1千万円の層まで富裕と見做して所得税や社会保険料を上げて再分配に回した結果、厚労省が2017年まで3年おきに計算していた再分配後のジニ係数で見る限り、日本の格差はむしろ縮まっているのです。 「看護、介護、保育の現場で働く人の所得」が低いのも、再分配の問題というより、こうした業界が規制の塊で、一種の公定価格が幅を利かせているからです。格差が意識されるようになっているので、人数の少ない年収1千万円程度以上の人の負担を更に重くして、低成長の中で数が増えた低所得層に分配すると人気は上がるでしょうが、今の日本の問題は、分配の歪みより経済が成長しない事にこそあるように思います。『成長と分配を両輪とする「新しい資本主義」』とのことですが、分配を強調するあまり、成長への決意が鈍らないようにして欲しい・・・  「年齢や性別のバランスを重視した」ことに否やはありませんが、一人当たり所得を平成元年の世界第4位から23位まで落とした我が国です。何よりも先ず、選挙目当ての政策を排し、政府に物申して日本を停滞から救う力のあるメンバーであるよう念じます。
199Picks
中国卸売物価、10.7%上昇 過去最大、電力不足で
共同通信
高市早苗氏、企業の現預金への課税を検討 法人税巡り
毎日新聞
辛坊 正記経済評論家
日本企業のROEは米国の半分程度と言われます。表面上の法人税率で測れない税の重さやインフラコストの高さ、煩瑣な行政手続き等々様々なものが影響しているはずで、その企業をこうした形で狙い撃ちすれば、海外に出る力を持つ大事な企業が日本を離れてしまいます。賃金への分配率が低いといっても、そもそも稼ぐ力を削がれているわけで、企業と出資者が高い利潤を得ているわけではありません。 内部留保は資金調達手段を負債にするか資本にするかの選択に過ぎず、待機資金を現預金で持つか他の手段で持つかは企業にとって重要な経営判断です。現預金があれば賃金として払い出せば良いといった単純な話ではありません。問題があって直近のランキングの発表を止めはしたものの、世銀によれば日本のビジネス環境の急速な悪化は明らかで、企業の成長と雇用の創出力にウェイトを置くIMDも同様の評価をしています。政府が本気で取り組まなければいけないのは、日本で企業が育ち生産性を高め、もって分配の原資を稼ぎ出す環境を整備することで、それでなくとも利益率の低い企業の資本や資産、賃金といったことに手を突っ込んでビジネス環境の国際競争力をますます落とすことではありません。 トランプ大統領が欧州等に対抗して21%に引き下げた法人税率をバイデン政権が多少戻すに際し世界的な最低法人税率の設定を同時に目論むのも、欧州が消費税に当たる間接税の引き上げを財源にこれまで法人税率の引き下げ競争をしてきたのも、自国企業にのみ掛かる法人税が重いと中長期的に見て国の成長力が落ち、国と国民が貧しくなってしまうから。国民の歓心を買うことを狙ってか、新政権が打ち出すアンチビジネス的な姿勢の数々に、なんだか強い懸念を覚えます。そうした姿勢が日本を成長させて国民を豊かにするとは思えません。日本の衰退を加速するばかりです (・・;
120Picks
日銀保有国債の一部永久国債化による財源確保、慎重に検討必要=岸田首相
Reuters
辛坊 正記経済評論家
異次元緩和で日銀は発行済み国債の半分近くを買い占めるに至りましたが、この調子でやがてすべてを買い占めるに至ったら、日銀は政府を財政破綻から守るため借換債と新規債の全てを買い続けるしかなくなって、金融政策の手足を縛られます。そうしたことが起きる虞を国民が感じれば、政府が財政支出を拡大してカネを配っても、将来の増税を懸念する国民はカネを遣おうとせず、企業も日本での投資を躊躇するかもしれません。 いっそ政府が国債の代わりに紙幣を刷って償還を伴わぬ“ヘリコプター・マネー”をやれば将来の増税懸念は無くなりますが、いかなデフレ気味の日本とはいえそこまでやるとハイパーインフレを想起させて危険です。そこで登場するのが償還無用の永久国債で、償還無用ゆえ株式と同じで政府の債務と考える必要がなく、国民に将来の増税を想起させず、たとえ日銀に直接的に買わせるとしても国債の裏付けがあるので政府紙幣より安心で金融政策の余地も残るというわけです。しかし、そんな打ち出の小槌みたいなものを振り回して本当に日本が成長力を取り戻すことができるのか。 異次元緩和が始まった2013年から2020年の間に国債発行残高は242兆円増加しています。この間に日銀保有の長期国債の419兆円増加していますので、日銀は借り換え分を含め政府の赤字を一身に担った形です。そしてこの間の名目GDPの増加は僅か37兆円に過ぎません。財政赤字で成長を促して税収を増やすというのが夢物語に過ぎないことは、多くの人の目に既に明らかじゃないのかな・・・ 日本経済が本格的に停滞を始めた1995年から2020年の間を見ても、GDPの増加が12兆円に止まるのに対し、政府債務は954兆増加していますから。 永久国債といった議論に政治的エネルギーを費やしているようじゃ、日本の潜在的な成長力をゼロ近傍から高めることは難しそう (・・;
NORMAL