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政府配布の布マスク、8200万枚・115億円分余剰 検査院
日本経済新聞
辛坊 正記経済評論家
アベノマスクが多くの人々の失笑を買ったのも極端に単価が高かったことも事実でしょうが、マスクが瞬間蒸発して先行きの見通しが各方面で立たぬほどの状況下、リスクをとって支出せざるを得なかった経費はいろんな分野で多そうです。 安倍政権だった昨年の夏ごろ、完成するかどうかも分からないワクチンについて、支払いを約束して一定数を確保したと聞き及びます。治験に拘って接種開始は遅れたものの、その後、ワクチン調達がスムーズに進んで今では欧米主要国の殆どを上回る接種率になった背景に、その決断があったのは間違い無さそうに思います。これとても、ワクチン開発と効能が違う方向で終わっていれば、壮大な無駄と非難されていたように感じます。 検討すべき事を検討せず、或いは“邪な意図”を持って行われた無駄は非難されるべきですが、大きな不確実性がある中で敢えて取ったリスクは必ずしも非難に当たらぬように思います。非難に重点が置かれると、次の緊急事態に際して誰もリスクを取らなくなりかねません。 適時適切に配れなかった事情、廃棄の決断が出来ず保管コストが追加で発生した事情、といったものを具に検討して今後に活かす事がより重要じゃないのかな… 助成金等の不正受給にしても、第一義的に責められるべきは悪意を持って不正に受給した側で、そちらは適切に検証して二度と不正受給する気が起きぬほど叩く体制を整えるべきでしょうが、事前審査を厳しくし過ぎると、支給と体制作りに過剰な負担がかかりそう。
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「新しい資本主義実現会議」が初会合、11月上旬に緊急提言案
Reuters
辛坊 正記経済評論家
生産(≒供給)→分配→支出(≒需要)→生産→分配・・・ という循環で経済は回っているわけですが、GDPは国内総生産という通り、日本国内で生まれるモノとサービスの価値の合計で、経済成長の本質は、日本をベースに生まれるモノとサービスの価値が増え続けることにあるのです。分配を変えようが需要を作ろうが、それが日本の本質的な供給力を継続的に高めない限り一時的な景気刺激に止まって、日本は永続的な成長軌道に入れません。 分配を変えて需要を増やす、あるいは政府と日銀が財政支出と金融緩和で需要を作る、といった対策を打っても、日本の先行きに自信が持てず企業が日本での投資や雇用を躊躇って、足りない分は外国で生産されたもの輸入して売ることにしたらどうなるか。政府が需要を作っている間は国内の過剰な生産力が吸収され、輸入された物品が売れ、企業が儲かって景気が良くなったように感じますけれど、本質的な生産力が高まっていないので、政府が需要を作るのを止めたら需要も生産も元の木阿弥で、あとには需要を作るために使った政府の借金と日銀の巨大なバランスシートだけが残ります。日本が40年近くに亘って繰り返した構図です。 需要が足りないなかで生産力を増やしたら物価が下がってデフレが酷くなるだけ、なんて声が聞こえて来そうですが、世界は毎年3%程度ずつ成長を続け、世界には需要があるのです。日本に行けば優秀な人材が柔軟に揃えられ、日本に行けば大学も研究機関も優秀で政府の後押しもあってイノベーションが起こしやすく、日本に行けば電気代が安く物流も効率的で・・・ となれば日本の企業も外国の企業も日本でモノやサービスの価値を生んで世界を相手に商売し、日本の潜在的な生産力が高まります。 経済が成長する中で分配が歪んで格差が広がった欧米諸国と、経済が全く成長せず中間層が等しく貧しくなって再分配後のジニ係数が逆に改善した我が国とは状況が全く異なります。日本の問題は、古い規制や仕組みに阻まれて資本主義的な意味での競争と変革が働かず、世界の成長に取り残されたことにありそうです。「新しい資本主義」が何を意味するかは知らないけれど、分配の見直しで日本が成長するとは思えません。「生産性を向上させ、賃金の形で分配する」という順序を間違えず、企業の自律性を高めて生産性を向上させることが何より重要であるように感じます。
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車を買った居酒屋経営者「一生コロナ禍でもいいと思った」…協力金で明暗
読売新聞
辛坊 正記経済評論家
コロナ禍で傷んだのは飲食店だけでなく、納入業者等も同じです。支援が主目的なら、そうした事業者への配慮もあって然るべし。「コロナで傷んだ飲食店を迅速に支援することが最優先」だったとのことですが、実際は、手っ取り早く形を整えて時短・休業・酒類の提供禁止に踏み出すことが最優先だったんじゃないのかな・・・ 「地域や各店の事情を考慮した上で協力金を支給していては時間がかかりすぎてしまい、現実的ではなかった」という担当者の言い分は重々分かりますが、そうした言い訳を是としたら、次の“パンデミック”で同じことが起きかねません。 政府が介在せざるを得ないとはいえ一種の自然災害ともいえるウイルス禍。一定期間の休業に耐えうる備えを保険等も含め整えておくのは事業者の責任ですし、税金で恣意的に個別企業を救うことに政府は慎重であるべきです。喉元過ぎれば熱さを忘れることにならぬよう、次のパンデミックに備えて体制を整えておくことが肝要でしょう、たぶん。 人口当たりで見れば死者数も陽性者数も欧米諸国の10分の1から15分の一程度に度止まる我が国で、本当に正しい選択だったのかという振り返りも必要であるように思います。
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10兆円規模「大学ファンド」、TOPIX押し上げ効果最大6%か
Bloomberg.com
辛坊 正記経済評論家
外国為替資金特別会計から日銀がドル資産を買う異例の形で拠出した5000億円に、財政投融資という名の政府の借金4兆円を加えて4兆5千億円でスタートするわけですが、10兆円の殆どは財政投融資を含む公的な借金です。「科学技術関連予算が米国の3分の1、中国の5分の1にとどまり、論文の引用件数も低下する」なか、なんとかしなければならないことは間違いないですが、研究開発は安定的に継続できてこそ成果の出るもので、運用利回り次第で増えたり減ったりするのは問題です。ハーバード大学などの基金は返済無用の寄付で賄われ、運用益と元本が一体として使われるからそうした懸念はないですが、毀損が許されない性格の借金を元手に運用益頼みで賄う大学ファンドには、そうした不安が付きまといます。 世界に類を見ない日銀による株式の買い上げはもとより、GPIFが株式運用を増やした時も株価押上げ効果を狙う作為を感じないないでもなかったですが、大学ファンドにそうした意図は感じません。カネが入れば上昇期待が生じるのは当然でそのこと自体をとやかくいう必要はないのでしょうが、期待に依存する相場動向次第で運用益が変わる資金に日本の科学技術の未来を託す発想そのものに懸念を覚えます。 別枠の“隠れ借金”で財源不足を糊塗することをせず、恒久的な予算を確保して賄う筋合いの事項です。国民の合意を得てカネを集め国民の合意を得て使う民主主義のプロセスがこうした形で毀損され、諸所に歪が溜まって国力が落ちて行きそうに思えて不安です。こうした予算は正々堂々と税金で賄うことが、責任ある政治家の役目じゃないのかな・・・
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