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米経済情勢、目標達成に程遠い 雇用回復はより不確定=FRB副議長
Reuters
辛坊 正記経済評論家
多少荒っぽい計算ですが、去年と今年のインフレ率を足して2で割って平均すると 1月 2.0% 2月 2.0% 3月 2.1% 4月 2.3% です。じわじわ上がって来ていますが、次に示す今年単独の動きほど急激ではありません。 1月 1.4% 2月 1.7% 3月 2.6% 4月 4.2% つまり、足元のインフレ率の急上昇は、新型コロナ禍で上昇率が急激に鈍った昨年の反動という側面もあるのです。ちなみに、コロナ禍前の2019年の動きは 1月 1.6% 2月 1.5% 3月 1.9% 4月 2.0% 12月(参考)2.3% でした。2年間を均して見ると、物価目標の2%は超えていますが、容認できないというほどではなさそうです。 一方、4月の失業率と労働参加率は次の通りで(()内は2019年)、失業率はコロナ禍前より極めて高く、仕事に就けない(あるいは就かない)人の割合も増えています。インフレ率の動きを昨年の影響による一時的なものと見るなら、物価と雇用のデュアルマンデートを与えられたFRBが雇用の側を重視するのは不思議ではありません。 失業率  6.1(3.6%) 労働参加率 61.7(62.9) 他方、求人は強いのにコロナ禍対応で週300ドルが通常の失業手当に加算されて働くより有利な現象が起き、働かない人が増えている問題を指摘する声も上がっています。一律給付や失業給付の上乗せで高まった消費余力がインフレを更に押し上げるか、それともFRBの見解通り昨年度の“ベース効果”等の影響を受けた一時的なものに止まるか、動きから目が離せません (@@。
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50年度も黒字化できず=財政目標の再設定提言―経済同友会
時事通信社
辛坊 正記経済評論家
外国から借金していない政府は破綻しない、紙幣が発行できる政府は破綻しない、政府は借金も多いが資産も多い、徴税権がある政府は家計と違う、統合政府(政府+日銀)で見たら国債は消える、プライマリーバランスの黒字化は増税したい財務省の陰謀、といった根拠で多くの批判が出て、コロナ禍で国民が窮乏する今こそ政府は借金して財政を拡張すべき、という声が逆に高まりそうな記事ですね (^_-)-☆  でもねぇ・・・ 政府が借金を積み上げ続けて経済が回るなら、そもそも税金なんて無くして全て国債で財政を賄えば良いのです。そんなことが続けられる筈がありません。売れば直ぐにカネになる天然資源に乏しい我が国で政府と国民が分けて使える所得は、国民が国内で働いて生み出す価値しかありません。そのうち政府の取り分は税収で、残りが民間の取り分です。国民から借金して政府はこれまでに1200兆円分使い過ぎましたが、民間がそれ以上に節約したので我が国全体では生み出した価値が余り、余った分を外国に売って日本は対外債権国になったのです。この構図がある限り、官民併せた日本国全体として収支が合っていますから、政府が借金で財政を賄っても破綻せずに済んでいるのです。 しかし、政府が財政赤字を続ける中で家計と企業が自分の取り分と過去の貯蓄を積極的に使い始めたら、この構図は崩れます。日本全体として生み出す価値が費消に追いつかず、不足する分を外国から借金して買い始めたら、高い金利を払わなければ国債が売れなくなってインフレを招くのは必定です。簡単に起きないとはいえ万が一にもそうなって経済が混乱したら、そこから立て直すのは容易なことではありません。だからそうなる前に、過去の借金は国民の貯金と見合いで塩漬けにして、せめてこの先、政府の基礎的な支出だけは税収で賄って、新たな国債を発行して外国から高い金利を要求される構図だけは無くそうというのがプライマリーバランスの黒字化です。 アルゼンチンもブラジルも、将来を嘱望される豊かな国だと私は小学校で教わりました。しかしその後の放漫財政と対外債務の不履行で混乱し、今は見る影もありません。社会に出て銀行で働き始めて10年ほど経ったのち、その混乱に伴うリスケに立ち会って、その後の悲惨な動きを見て来ただけに、経済同友会の提言を無視する気にはなれません (・・;
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ワクチン国際枠組みに最大7億ドル追加拠出…政府が検討
読売新聞
辛坊 正記経済評論家
人道的な面からも、新興国を含めて抑制しないといずれ先進国にウイルスが跳ね返るという実利的な面からも、ワクチン外交で新興国を取り込む中国に対抗するという意味からも、自由民主主義国家が協調して取り組む必要のある課題で、GDP自由世界第二位(EUをひとまとまりと見れば第3位)で外国との取引が黒字の我が国は、相応の協力を求められる立場です。我が国に必要なワクチンの数も相応に確保出来たようですし、COVAXのワクチン調達が我が国のワクチン輸入の障害にならない限り、反対する声はさして出ないんじゃないのかな・・・ 声が上がるとすれば既に世界最大級の借金を負った政府が更に国民から借金して賄わざるを得ない点くらいかも。 こうした支援をWHOの機関であるCOVAX経由で行って新興国に見返を求めないのが自由民主国家の優れたところでありますが、WHOに隠然たる影響力を持と噂される中国が自国製のワクチンを自国の支援と明確に分かる形で新興国に配って影響力を確保する傍ら、我が国はあまつさえ貧しくなった国民の使負担でカネを出し、目立たぬ貢献しかできないのがちょっぴり残念な気がしないでもないけれど、武士は食わねど高楊枝。それはそれで貢献するのが先進国としての責務かと (^^;
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中国人民銀、柔軟かつ的を絞った金融政策を維持
Reuters
辛坊 正記経済評論家
中国の生産者物価指数は2月+1.7%、3月+4.4%、4月6.8%と急伸を続けていますが、新型コロナウイルス禍の昨年2月から3月にかけ-0.3%、―1.5%、―3.1%と急速に物価が下がった反動(ベース効果)という側面があり、生活に影響の大きい消費者物価も上昇基調ではありますが新型コロナウイルス前と比べると上がり方はまだ低く、生産者物価を反映して急速に上昇する気配はありません。だから「2020年から21年にかけた年間のPPI上昇率は合理的な範囲に収まる」とみて「慎重な金融政策を柔軟かつ的を絞って適切に維持する」ことで対応可能ということなのでしょう、たぶん。 ベース効果がインフレ率と金融政策に影響を及ぼしかねないという点で気になるのは、むしろ、昨年2月から6月にかけて急速に消費者物価上昇率が鈍った米国の方かもしれません。1.9兆ドルの巨額の財政支出がインフレを招くと警告するサマーズ元財務長官等とインフレが起きても短期間で収まるとするイエレン現財務長官等の間で議論があるようですが、昨年低かった物価上昇率の反動でここ暫くインフレ率が高く出る可能性がありそうで、ひょっとしたら新たな議論の火種になるかもしれません (^^;
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菅首相 高齢者ワクチン接種 7月末終了に向け自治体支援へ
NHKニュース
辛坊 正記経済評論家
「菅総理大臣は『対策の決め手であるワクチン接種を、私自身が先頭に立って全力で進めていく。7月末を念頭に、希望するすべての高齢者への2回の接種を終わらせることができるよう、あらゆる手段を講じて自治体をサポートしていく』と強調」 (@@。 忙しい総理ご自身が文字通り先頭に立つかどうかはともかく、過去に報じられた事実から察するところ、厚労省任せで進まなかったワクチン確保が官邸主導で一気に動いた前例がありますから、総理自ら事態を動かす意思を強く表明なさることに違和感はありませんし、大いに進めて頂きたいと期待するところです。\(^o^)/ ちなみに首相官邸のホームページによると5月10日までの高齢者の接種件数は41万6千回ですから、3600万人の高齢者全員に2回ずつ計7200回打つつもりなら残りは7158万回です。加えて420万人が対象の医療従事者の残りを含めれば7月末までに7600回打つ必要があり、今日から毎日、土日も含め94万回ずつ打ち続けて漸く間に合う勘定です。1日100万回の体制を目指すと過日おっしゃられた所以でしょうが、5月6日(木)から10日(月)までの接種件数は、休み明けの6日が過大に計上されている可能性を無視して86万1538回ですから、一日当たり17万件余りに過ぎません。私が居住するところで予約状況を見て見たら、10日開始の予約は既に満杯で締め切られ、次の予約開始は5月17日とありました。一日100万回の体制を作るのは容易なことではなさそうです。 「希望するひとすべて」とありますから希望者は多くないと高を括られているなら別ですが、本気で打つつもりなら、体制作りに一刻の猶予もありません。言葉だけに終わらぬよう大いなる期待を込めて見守ります (^.^)/~~~フレ!
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国立科学博物館など5施設 休館継続へ 東京都の要請を受け
NHKニュース
辛坊 正記経済評論家
財政に最終的な責任を負うこともあってか根拠と効果が不明な経済活動の停止に一貫して躊躇いを見せるように思える総理と、世論をバックここぞというところで政府を追い込む東京都知事。時短休業の対象を政府の基準以上に “自主的に”広げて感染防止に積極的な姿勢を示しつつ、政府が大部分のカネを出さなければ協力金は払えないと事業者を担保に後付けで迫る手腕は見事です。政府の感染防止策は手ぬるいと世論が批判を強めるなか、大型商業施設への休業要請を終わろうとした政府を押し切って休業要請に踏み切って政府に優る“指導力”を見せつけ、「都内にある国立の5つの施設」を休館に追い込んで追い打ちに成功すれば、仕上げは完璧でしょう。政治的には都の圧勝に見えますが、これにどこまで感染抑止の効果があるものか (・・?  国が都の意向に逆らって開館してクラスターが発生すれば都と世論に攻められて政府が深手を負うのは必定ですが、休館に効果がなくともその証明は不可能で都が傷つく可能性はさしてなく、開館を決意した政府を世論はさして褒めてはくれません。そういう意味で、都に要求されれば国は閉める以外の選択肢を政治的に持ち得ません。「国立科学博物館など5施設の休館」に限れば経済にも人々の生活にもさしたる影響はないのでしょうが、国民の前で演じられる東京都と政府のこうした政治的な駆け引きの連続は、経済にも感染抑止に向けた人々の思いにも、かなりの悪影響を及ぼしていているんじゃないのかな・・・ (・・;
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コロナ破綻、大規模化の兆候=年明けから増加―民間調査
時事通信社
辛坊 正記経済評論家
いざという時の運転資金として企業が余剰に持つ換金性の高い資金は中小零細企業なら3ヵ月から6ヵ月もあればかなり多い方、大きな企業でも1年分あれば相当手厚い方で、コロナ禍が短期間で去ると信じるから政府と日銀が組んで供給する実質無利子無担保貸金を借りたり雇用調整助成金を受けたりしながら耐え忍んで来たのです。家族経営に近い小さな企業は見切り易いし見切るのも早いでしょうが、多くの従業員と取引先を抱えて規模が大きくなれば成るほど決断が難しく、資金調達力も高いので決断が遅れがち。主要各国が医療体制を整えワクチン接種を進め経済活動の再開に向け強力に動くなか、米国をはじめ多くの国より感染者も死者も少ない我が国が医療体制もワクチンの接種体制も不透明なままいつ果てるとも知れない活動停止に突入したのです。経営者の心が折れ資金繰りに行き詰り、廃業解散はもとより倒産も増え規模も大きくなるのは必然的な流れであるように感じます。手厚い資金供給を受け倒産件数は未だ少ないようですが、真面目に悩む企業が事業をやめて、後に残るのは生き残りのみを目的に無利子無担保の融資を借り補助金を目一杯受ける企業ばかり、といったことになったら我が国の未来は目も当てられません (・・;ウーン ン? そんなことにならないよう念じつつ、ちょっと筆が過ぎたかな f^^;
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国の借金、最大の101兆円増 コロナ対策で1216兆円―20年度末
時事ドットコム
辛坊 正記経済評論家
売れば直ぐカネになる天然資源が乏しい我が国で、政府と民間が分けて使える所得は、国内で国民が働いて生み出したモノとサービスの価値しかありません。民間が納める税金が政府の取り分で、税金を払った残りが民間の取り分です。 日本の政府は自分の取り分(≒税収)以上にモノとサービスを使って1千兆円を超える借金を作りましたが、日本の民間はそれ以上に節約し、日本全体では生み出した価値が余り、余ったものを外国に売るから経常収支が黒字になっているのです。この構図がある限り、国全体として生み出した価値と費消した価値が見合っていますから、政府の借金が多少膨らんでも国と政府が破綻の危機に瀕する可能性は低いわけ。 今回のコロナ禍で政府は更に借金を積み上げて民間に配ったわけですが、生み出す価値がコロナ禍で減っているにも関わらず、家計と企業が倹約するお陰で経常収支は黒字を保っています。だから「国の借金、最大の101兆円増」というのもこれまでの延長で、それほど驚くに当たりません。 ただ、いかに政府が国民から借金をして家計に配っても、日本全体として生み出す価値が減っている以上、国民がその分だけ貧しくなっていることは承知しておく必要があるように思います。コロナ禍が去って家計の消費と企業の投資が極端に盛り上がり、政府と民間を合わせた国全体が赤字になって、文字通り「国」が外国に借金を始めたら、経済が混乱を来す可能性は否定できません。目先に問題はないですが、そうしたリスクがコロナ禍で高まったことは確かです。
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