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賃上げ1%未満の大企業、投資減税を適用せず
日本経済新聞
辛坊 正記経済評論家
賃上げは資本収益率を下げ、設備投資と研究開発投資を抑制する方向に働きます。賃金水準も収益環境も異なる企業相手にこうした措置を一律に取ることは、研究開発投資と設備投資を更に委縮させ、日本を衰退に追い込むことに繋がりかねません。 GDPは生産することころで測っても分配するところで測っても支出つまり需要のところで測っても同額ですが、国内総生産と言われる通り、その本質は国内で新たに生み出されるモノとサービスの価値の総額です。如何に分配を増やしても、それが需要に結びつき、更に日本の設備投資とイノベーションに結び付いて日本で生まれる価値が増えない限り、成長と分配の好循環は起きません。そして日本の問題は、如何に政府が需要を増やしても、企業が日本で設備投資しイノベーションを起こし高い賃金で人を雇って世界と日本を相手に成長して行こうとしないところにあるのです。それどころか日本企業は日本を逃げ出して海外で生産し、外国企業は日本にだけは不思議なくらい設備投資して入って来ることをしないのです。そしてその原因は、煩瑣な事前規制、高い電気代、硬直的な雇用保障の仕組み、複雑で高い税と社会保障費の負担、農業関税を守る傍ら極めて不利に置かれた工業品の関税等々が織りなす劣化した日本のビジネス環境です。 経済が成長する中で分配が歪んで格差が広がった諸国と違い、日本の問題は、経済が全く成長しないがゆえに中間層が等しく貧しくなったところにあるのです。そうした中で研究開発投資と設備投資を落としかねない政策は、労働生産性を引き下げて日本を貧しくし、中長期的に賃金をますます下げる方向に働きかねません。財源を使わず国民受けする分配ばかりを強調し、日本の本質的な成長力を高める発想は微塵も無さそうに感じて不安です。 少子高齢化が進む日本は恒常的に労働力不足の状態にあり、生産性が上がれば賃金も自ずと上がるはず。賃金が不満なら柔軟に転職できる環境を整えることこそが重要です。政府の役割は民間企業の賃金に介入することでなく、賃金の原資である労働生産性を上げ易くする環境作りであるべきです。 (・・;ウーン
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「大東亜以下」メールでマイナビが謝罪 “学歴フィルター説”は否定
ITmedia NEWS
辛坊 正記経済評論家
学歴フィルターがあるのは間違いないですし、企業が学歴フィルターを活用することを否定する積りもありません。ただ、大東亜帝国といった大学名のみでフィルターを掛けるのは、企業にとっても学生さんにとっても日本の教育システムにとってもベストの方法とは思えません。○○学部の○○学科といった学んだ内容のフィルターが先ずあって、大学のレベルは○○クラスとなれば、企業も必要なスキルを持つ想定レベルの人材が採りやすい。でも、真っ白な新人を仕事を決めず一括採用して企業が思う通りの方向にOJTとジョブローテーションを施して育成して行く潜在能力重視の日本の大手企業の仕組みだと、どうしても大学名が先に出て、何を学んだかは2の次3の次になってしまうんです、たぶん。 そうなると、大学で何を学ぶかは2の次で○○大学に入ること自体が目標になり、大学受験に有利な○○高校に合格することが目標になり、そのために○○中学を目指すことになり、小学校のころから勉強の目標は受験に合格することだけになって行く。 変化が少なくカイゼン・摺合せが競争力の源泉だった時代はそれで良かったわけですが、変化が激しく尖ったスキルを持つ集団を柔軟に揃える必要がある時代には、そういうわけに行きません。本人が何に興味を持って何を学び、どんなスキルを身に着けているかが重要です。大学名だけで学歴フィルターを掛けているうちは、新しい時代に日本企業が成長するのも難しそう。
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「同一労働同一賃金」で正社員の手当がなくなる日
東洋経済オンライン
辛坊 正記経済評論家
日本の場合、非正規雇用の人たちは既に同一労働同一賃金で、同一労働同一賃金でないのは年功給の側面が色濃く残る正規雇用の人達です。先進国からテレビ、冷蔵庫、洗濯機、自動車といった長い商品サイクルの製品を持ち込んでカイゼン・摺合せを繰り返す時代には、終身雇用で互いを良く知り社内ノウハウを共有する集団が高い競争力を生みました。そういう環境の中で会社がライフサイクルに応じて家族ぐるみで社員の面倒を見る慣習が出来上がり、様々な手当が生まれて行ったのです。そういう意味で、諸手当の多くは同一労働同一賃金に馴染みません。 変化の激しい時代には、企業はその時々の事業目的に応じて尖ったスキルを持つ人材を柔軟に集める必要が出て来ます。従業員の側も尖ったスキルを持たないと高い賃金が得られぬようになり、一つの会社に依存するリスクも高まります。そうなると、会社にとっても従業員にとっても、特定の勤め先に過度に依存せず、同一労働同一賃金で安心して働ける環境が必要になって来る。そしてまた、ライフサイクルや家族の状況、それに応じて変わる居住地や家の大きさといったものに左右される通勤交通費や住宅手当、更には扶養家族手当といったものは真の同一労働同一賃金に馴染みません。真に同一労働同一賃金を目指すなら、諸手当は賃金本体に吸収されて消えて行くのが自然な流れです。 政府は同一労働同一賃金という言葉で既に同一労働同一賃金である非正規の人達の給与体系を、同一労働同一賃金でない正規雇用の人たちに合わせろといっているわけで、これは本質的なところで矛盾です。だから中途半端な法律が生まれ、中途半端な対応が起きるのです。新しい時代に適応すべく真の同一労働同一賃金を目指すなら、解雇規制等を見直して企業に柔軟な人事政策を認めるかわり雇用調整助成金等々で企業を守こと止め、企業を離れた従業員を手厚く守る方向に雇用保障の仕組みを変えなければなりません。しかしそこは職業訓練、職業斡旋等を含めた官の既得権益の牙城で正社員が多い労働組合の牙城です。本質的な課題に手を付けず賃上げムードを演出して国民の歓心を買うことにだけ熱心な政府が日本の企業立地環境を歪め賃金を低下させる事例の一つをここにも見る思いです。(・・;
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大阪市は「10万円」全額現金 5万円分クーポン採用せず
共同通信
辛坊 正記経済評論家
こうした給付をコロナ禍に名を借りた一時的施策としてやることには反対ですが、敢えて意義を挙げれば ①貧困対策 ②社会全体による子育て支援 ③景気刺激 の3つくらいでしょうか。 現金給付は①に確実に効くとして、親がパチンコに使えば②になりませんし、貯蓄されれば③にもなりません。パチンコに消えたら①の効果も怪しいものですし。 その点、目的を絞ったクーポンなら設計次第で3つの目的を確実に達成することが可能です。使用目的を食料等の必需品と子育てに関わるものに絞れば①と②の目的が果たせる可能性が高まりますし、クーポン額の分だけ手元現金が貯蓄に回る可能性はあるにせよ、③の目的達成にも近づけます。しかし、どこまでが必需品か、子育てか、といった切るわけは利権が絡んで政治的に大変ですし、印刷から配布に至る手間とコストも膨大です。 そもそも、半分現金で半分クーポンにした狙いは何なのか。合理的な説明はなかなかに難しそう。現金部分は貯蓄に回る可能性も目的外に使われる可能性も呑み込んで緊急措置として支給した、残りは子育てと景気刺激に確実に回るようクーポンにした、といった苦しい言い訳は出来るでしょうが、政府はそうした説明すらしていないように思います。半分を手間のかかるクーポンにして来夏の参院選に近いところで支給する思惑じゃないかと疑うことさえ可能です。 こうしたことを考えると、大鉈を振るって大阪を立て直した維新のオーナーが、政府の思惑に乗らず合理性を優先し、全額現金とするのは分かるような気がします。政府はなにゆえここまでブレまくるのか。カネをばら撒くことが優先で、政策効果は二の次と見ている証左のように感じて不安です。財源が取り敢えず借金であるにせよ、大事な国民の税金であることは間違いないですよ・・・ (・・;
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経団連、春闘で賃上げ目標見送り 好業績企業にはベア、経営側指針
共同通信
辛坊 正記経済評論家
成長と分配の好循環、新しい資本主義といった看板を掲げて経団連に迫る新総理に文章表現の上で敬意を表しつつ、実際はそれぞれの判断で適切にやりなさいという実質的なゼロ解答といったところでしょうか。(・・;エーッ 景気が悪くて労働分配率が高まった時点を起点に取って労働分配率の低下を喧伝する声がありますが、日本の労働分配率は欧米諸国とさしたる違いはなく、長期的に見て低下しているとは思えません。日本の問題は、設備投資が日本で進まずイノベーションも起きず、労働への分配も資本への分配も減っているところにあるのです。 こうした状況で労働分配率を上げれば資本収益率が更に低下して、賃金の原資である労働生産性の引き上げに必須の設備投資と研究開発投資が今以上に停滞しかねません。少子高齢化が進む日本はコロナ禍中でさえ恒常的に労働力不足ですから、人材確保を急ぐ好業績企業は放っておいても一定の賃上げはするでしょう。「各企業の実情に合わせるべき」というのは当然です。 いずれにしても政府がこれほどまでに企業の賃金政策に口を挟むのは異常です。税金を使わず国民の歓心が買えるという点で、最低賃金の引き上げと並んで政府にとって楽な政策ですが、政府がやるべきは労働生産性の引き上げ、つまり賃金の原資が日本で増えるビジネス環境の整備です。長い商品サイクルを活かしてカイゼン・摺合せを繰り返すことが競争力を生んだ製造業全盛の時代に広がった煩瑣な事前規制の数々は、変化の激しいDXの時代に馴染みません。企業に自由なイノベーションを許し必要に応じ事後規制する方向に切り替えて行くべきです。補助金と規制で企業を守って解雇させないことを前提とする雇用保障の仕組みも、企業には柔軟な人員政策を認める代わり税金で守ることもせず、企業を離れた従業員を直接的に手厚く保護する方向に切り替えることが必須です。こうした構造改革は、それぞれに既得権益を持つ官民、そして労働組合等が挙って抵抗する強い難しい政策です。しかし、政府が最低賃金の引き上げや口先介入、税金による賃金の肩代わりといった安易な政策に頼り続ける限り、日本の賃金が持続的に上がることは未来永劫ないように感じます。(._.)シュン
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米、異例の機密共有 ロシアのウクライナ侵攻警戒
日本経済新聞
辛坊 正記経済評論家
地図を改めて眺めると、ロシアの首都のモスクワは、領土の西の端に位置しています。ソ連崩壊後、ロシアを守る砦だった東欧諸国が次々と西側に寝返って、気付けばモスクワは丸裸。喉元には西側軍事同盟のNATOに属すトルコが短刀を突き付けるような形です。モスクワを守る大事な壁である隣国のベラルーシとウクライナ、なかでも黒海を経て地中海に至る要衝のクリミア半島を取り戻したい気持ちは強かったはず。その黒海にはミサイルという短刀をモスクワに突き付けるトルコがありましたし。 東西冷戦終結直後で米欧の結束が固いうちはロシアも手が出せなかったけれど、米欧の溝が深まってNATOが揺らぎ、力の空白が生まれれば、当然の如く動きが始まります。先ずは要衝のクリミア半島を手に入れた。そのかいあってかトルコはNATOの制止を振り切って、今ではロシアからミサイルを買う関係です。ベラルーシは相当程度勢力圏下に置いたので、残るはロシアへの強硬姿勢を取り続けるウクライナ本体といったところでしょうか・・・  対立が勢力圏の問題に及べば経済的に損でも降りないのが国家同士の争いの常ですし、プーチン大統領は“外国からの挑発があれば対応は非対称で過激なものになる。一線を越えるな”と西側諸国に警告しています。モスクワを守る勢力圏を取り戻すロシアの行動は、経済制裁を受けながらも成功を収めて来たように思えます。 中国による南シナ海の軍事基地化と香港の“併合”、更には台湾への圧力強化も、クリミア半島併合に端を発するロシアの成功に触発された側面があるかも知れません。「侵略の代償をロシア側にはっきり示す狙いもある」とのことですが、米欧が結束して動きを止めることが出来なければ、力による現状変更が世界のあちこちで加速しそうに感じて何となく不安です。日本にとっても対岸の火事ではないのかも。 (・・;
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大企業は賞与含む継続雇用者の給与総額4%以上で最大30%控除、賃上げ税制概要判明
産経ニュース
辛坊 正記経済評論家
未来永劫賃上げ分を税金の控除で肩代わりしてくれるならともかく、この程度のメリットを当てにして賃上げする大企業がどの程度あるものか・・・ コロナ禍中とはいえ、少子高齢化が進む日本は恒常的に人手不足です。人材を確保したい企業が税金の控除とは無関係に賃金を引き上げて、その一部を結果的に税金で補うだけに止まりそうな気がします。 日本の賃金が上がらない背景には、煩瑣な事前規制に縛られてイノベーションが起こせず設備投資も躊躇われ、原資となる労働生産性がそもそも上げられないうえに、厳しい解雇規制と賃金の不利益変更禁止規定が相俟って、いったん賃上げしたが最後、事業環境が変わっても、会社が潰れるまで容易に人件費が抑えられない環境があるのです。 最低賃金の引き上げや税金の控除で賃上げを促す政策は、財源を明示せず賃上げ姿勢を国民に示せる点で政府にとって楽な手段でありますが、労働生産性、つまり、一人当たりが生み出すGDPを増やさない限り、賃上げは長続きするものではありません。労働生産性を高めるための構造改革、つまり企業立地環境の改善は、既得権益を持つ官民双方の抵抗が強い難しい政策です。国民の歓心を買い易いところにばかり目が向いて、日本の潜在成長力を高める難しい施策に手を付ける意欲が殆ど感じられないところが不安です。 本気で賃金を上げたいと思うなら、企業と既得権益とを保護して解雇を防ぐ雇用保障の仕組みを抜本的に見直して、企業を離れた従業員を直接保護する仕組みに変える努力程度は最低限度必要であるように思います。 (^^;
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オミクロン株で岸田首相「最悪を想定」3回目接種は前倒し 所信表明
毎日新聞
辛坊 正記経済評論家
日本ではコロナ対策を厳しくすればするほど、そして財政支出を増やせば増やすほど、多くの国民が喜んで支持率が上がるのは間違いなさそうです。 https://newspicks.com/news/6422453?ref=search&ref_q=%E4%B8%96%E8%AB%96%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%80%80%E6%94%AF%E6%8C%81%E7%8E%87&ref_t=top 「経済社会活動の再開については慎重に状況を見極める」、「感染が再拡大した場合は行動制限の強化を含め、機動的に対応する」、「13兆円規模の財政資金を投入し、感染拡大に備える」、「状況が分からないのに慎重すぎるとの批判は私がすべて負う覚悟だ」といったご発言を見ていると、そうした国民の期待に忠実に応えていらっしゃるように感じます。 仕事等で海外と行き来せざるを得ない人は極めて限られますから、大多数の日本人は日本を鎖国状態に置いても痛みを感じません。国境を閉鎖して安心を得ることを望むのは当然です。そしてまた、経済活動を止めて政府と国民が分けて使える所得であるGDPが急落しても、政府が借金して国民にばら撒く限り、国民は痛みを感じません。 しかし、資源を輸入に頼る日本の経済的な豊かさは、海外との交流の上に築かれているのです。世界が急速に変化するいま、鎖国状態を続けて日本が新たな枠組み作りに乗り遅れたら、日本の停滞は加速します。政府が如何に借金して国民を支えても、日本の所得であるGDPが減れば、日本が中長期的に貧しくなるのは避けられません。 コロナの感染で亡くなった若い人たちの数より自殺で亡くなった若者の数が多かったのがこれまでの日本の経験です。そうした事態を恐れるからこそ、人口当たりの死者が日本の15倍ほどにも達した欧米諸国ですら国民の生活と経済の疲弊を極力避けるため、対象地域と国を選び感染状況と死者・重症者等の動きを見極め、慎重に対応策を練っているんじゃないのかな・・・ 日本だけが直情的に極端な鎖国と行動制限とばら撒きに走ることに、危ういものを感じます (・・;ウーン
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米16州で「オミクロン株」確認 CDC所長「さらに増える」
共同通信
辛坊 正記経済評論家
感染力が強く致死率が極めて低いウイルスの感染を止めることは難しいので、感染力が強いとされるオミクロン株が米国に入った以上、この先まだまだ増えるだろうことは想像に難くありません。かなり数の感染者が残る中で活動再開に踏み切った米国にとって、重要なのは感染の拡大そのものよりも、重症化と死亡のリスクがどの程度あるかに尽きるように感じます。 「重症化の度合いがそれほど高くないようだ」とありますが、オミクロン株がデルタ株を凌駕して広がるとすれば、絶対とは言えないものの、オミクロン株の致死率はデルタ株より低い可能性が常識的に見て高そうです。致死率の高いウイルスは個体を殺してしまいますからね。 だからこそ各国は、パニックに陥ることなく国境封鎖等も場所と地域を選びながら慎重に進めているのでしょう。とこが我が国は、オミクロン株と耳にした途端メディアが再び活気づき、感染防止最優先の政府は世界に先駆けて1か月に亘る完全な国境封鎖を決めました。 菅前政権は当初、感染力は強いが致死率の低いウイルスを前に、緊急事態宣言等を出すことにかなり慎重だったと記憶しています。メディアと専門家と都道府県知事と世論に押されてやがて活動停止に傾いて、その結果、日本は人口当たりの死者数が欧米諸国の15分の1程度に留まるにも拘わらずGDPを欧米諸国並みに落ち込ませ、回復も遥かに後れる状態に陥りました。しかし、結果的に見て、ワクチン確保に注力しつつ緊急事態宣言に慎重だった前政権の行き方は結果的に正しかったように感じます。 現政権は、メディア、専門家、都道府県知事、メディア等が生み出したゼロコロナの雰囲気に、前政権以上に忠実に従いそう。こうしたなかで日本国内にオミクロン株が入ると、日本は世界の成長から更に取り残されそうで不安です (・・;
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