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銀行業界に追い風、「金利ある世界」到来-稼ぎにくさは変わらず
Bloomberg
大原 啓一株式会社日本資産運用基盤グループ 代表取締役社長
「金利のある世界」復活に伴って地域銀行は企業融資で再び稼げるようになるため、個人向け預かり資産事業への取り組みが弱くなるのではないかという見方が一部にあるように耳にします。 確かに投資信託等の資産運用商品の手数料が大きく低下傾向にあり、現役世代の給与キャッシュフローの大部分がSBI証券や楽天証券等のオンライン金融機関に持っていかれているなか、金融システムベンダーへの手数料支払いコストも賄えないような状況にある地域銀行のなかには個人向け預かり資産事業への撤退を真面目に検討しているところもあるようです。 ただ、金利が復活したといっても、民間部門は総体では資金余剰の状態にあり、特に地方部においては人口減・過疎化の影響もあって民間部門の資金需要が大きく減退しているなか、かつてほどしっかりと利ザヤを確保できるほどに貸出金利を引き上げられるか、引き上げられたとしても貸出量との掛け目で算出される貸出金利利ザヤ量が大きく復活するかというと個人的には疑問に感じます。 地域銀行をはじめとする地域金融機関が自らの存在意義に沿うような事業成長を目指すのであれば、リアルな顧客接点を活用した金融付加価値の提供に注力するという意味で、今後も引き続き個人向け預かり資産事業への取り組みは強化されるべきであろうと考えています。
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投信協と顧問業協、金融庁主導で合併検討 - 日本経済新聞
日本経済新聞
大原 啓一株式会社日本資産運用基盤グループ 代表取締役社長
資産運用立国の実現に向けて資産運用業界に係る各ステークホルダーが従来の慣行にとらわれない取組みを進めるのであれば、資産運用会社等の民間企業のみならず、資産運用業界を規制する側の当局や業界団体の側も変革する必要があるのではないかという考えを持っています。  投資顧問業協会と投資信託協会は、確かに同じ資産運用業といってもスキームが投資助言・投資一任か投資信託かが異なっており、実務的な諸規則等も分かれているのも事実ではあるものの、投資助言・代理業や投資運用業といった金商業登録をしている会社としては重複しているところが大きいですし、資産運用業界とひとくくりにし、業界の発展を支援したり、そのための諸企画を推進したり、諸外国の同様の団体と交流したりといった場合、分断されたままでは効率的でないように感じます。昨年2023年には2回にわたって両協会が共催する形で「資産運用業大会」が開催されたりと、両協会の距離感も縮まってきているように感じられ、今回の統合検討を最後のチャンスとし、実現することを強く祈念します。  また、同様の文脈で資産運用業界の規制当局である金融庁の組織のあり方についてもこの機会に見直しが必要ではないかという問題意識も持っています。金融庁の組織のあり方については、金融機関を監督する監督局には銀行第一課・第二課、保険課、証券課という銀証保の3業態を監督する課は設置されているものの、資産運用業界を監督する部署は、証券課の中の資産運用モニタリング室という位置づけであり、当局側での資産運用業界の位置づけはいまなお銀証保とは並列ではないとされていることに違和感を感じます。課と課の中の室という位置づけの差が具体的にどのような予算やその他リソース配賦の差にあらわれているかまでは正確に把握していないのですが、政府が資産運用立国構想のもとで資産運用業を高度化すると重要視するのであれば、この位置づけも今後見直されるべきように勝手ながら感じます。
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