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中国、固定資産税を試行へ 不動産投機や価格高騰の抑制狙い
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
中国のGDPが過去20年間で11倍になったのはなぜか。その大きな部分が、不動産価格が20年間で5倍になったことによります。ただの農地に多額の補償金が出て、非常に多くの土地成金が現われました。  中国政府(中央政府と地方政府)はあれだけのインフラ整備の予算をどうやって賄っているのか。所得税や消費税ではないです。公有地の売却と公有地を担保にした借入です。  中国経済を維持しているのは、不動産価格(正確には不動産使用権料)の高騰です。国民の資産運用も、不動産に集中しています。固定資産税が無いし、不動産価格が大きく下落することもないと信じてきたからです。政府だって不動産で予算を調達しているのだから、政府が不動産価格を下げるわけがない、という発想です。  この仕組みはしかし、不動産価格が高騰し続けることを前提にしています。土地を持つ者と持たない者の格差が広がるし、庶民は住宅を購入できなくなります。不動産税の導入は、この仕組みを変える試みです。  政府の財源も、不動産の売却や借入ではなく、不動産税の税収で確保しようというものです。国民の資産も、株式市場などに誘導する効果も見込めます。  もちろん、不動産価格が大幅に下落して、不動産取引数も大幅に減れば、元も子も無くなりますが。  不動産税を実際に導入するにあたって、 ・税率は何%か ・どこで導入されるのか(都市部限定でしょうが、10都市なのか、30都市なのか) という、さじ加減の度合いが問題でしょう。 情報BOX:中国の不動産税、予想される仕組みと影響 https://jp.reuters.com/article/china-property-tax-idJPKBN2HA0ET 中国の習主席、全国規模の不動産税導入で抵抗に直面=WSJ https://jp.reuters.com/article/china-economy-prosperity-tax-idJPKBN2HA0GS?feedType=RSS&feedName=special20
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トルコ、10大使の追放警告 実業家釈放要求で大統領
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
捕まっているオスマン・カヴァラという人は、実業家というか、出版社なども経営していましたが、主にNGO活動家のような人です。ソロス氏の「開かれた社会財団」などとも協力していました。  この人が2017年から捕まっているのは、トルコのギュレン派という巨大なイスラーム運動の一員とされているからです。ギュレン派は、2016年の軍部のクー・デタの黒幕であるとエルドアン大統領から断定されています。  オスマン・カヴァラ氏は、ギュレン派の一員というわけではないでしょうが、トルコでは何万人もがギュレン派関係者として逮捕されています。  10大使、つまり米国やヨーロッパ諸国の外交団が、オスマン・カヴァラ氏の釈放を求めたことが、エルドアン大統領の逆鱗に触れました。  欧米の外交団というのは、だいたい人権団体などから要請で、その国の人権状況の改善を求めるもので、その国の政府は無視しておけば済みます。  エルドアン大統領が大事にしたのは、国内向け政治パフォーマンス、それに米国や西ヨーロッパとロシアを秤にかけて見せて、両方からいいとこ取りしてやろうという、従来からの外交手法でしょう。  しかし、エルドアン大統領の方が、バイデン大統領がこういうコウモリ的なやり方を嫌悪する、というリスクをわかっていなさそうです。
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【入門】選挙を「10倍」楽しむコツ、教えます
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
南アフリカでアパルトヘイトが終わって、初めて黒人が投票できるようになった時、投票日の朝早くから投票所の前に並んで、「私は今世界で一番幸せな人間です」とインタビューに答えていた高齢の黒人女性のことを思い出しました。  日本でも、1928年や1946年にはそういう人もいたでしょうが、もうそういう時は帰ってこないでしょう。  「よりましな地獄」を選ぶために投票に行くべきだ、と言われても心が湧きたたないですよね。選挙は「よりましな地獄」を選ぶため、というのは日本においてはリアルで、南アフリカでも今や妥当な見方でしょう。しかし、「これで自分たちは確実に幸せになれる」という説得力が無いと、人の流れは変わらないでしょう。  選挙は、観察する分にはとても楽しいです。私も米国や英国、マレーシアやインド、インドネシアで選挙があるたびに、選挙戦を追い、開票速報を見ながら、過去の選挙結果や各種統計を見比べながら考察するのが、趣味といっていいくらい楽しいです。  日本の選挙でも、地域の過疎化、衰退している産業、選挙区ごとの課題、宗教団体や労働組合の現状、などなどが選挙運動や選挙結果から読み取れて、十分楽しいです。  ただ、観察して楽しいのと、投票に行く時に心が躍るかは、全く別のことです。  よく「投票に行こう」とかソーシャル・メディアなどでいわれますが、「投票に行こう」だけでは投票率も選挙結果も変わらないでしょう。特に、選挙結果を変えたい場合に有効なのは、「政党に入ろう」「後援会に入ろう」「選挙活動をしよう」です。結局、選挙のたびに電話して来る元同級生、職場やご近所に投票のお願いをする人たちこそ、個人の力で最大限に選挙結果を左右できます。  問題は、選挙活動をあえてするほどの魅力が選挙にあるか、ですが、大部分の日本人にとっては無いでしょう。時間と労力に見合う見返りとスリルが必要です。  戦国時代に地方の小集団が棟梁を押し立てて、大名になっていく、その過程で自分の人生も予想もしなかったくらいに成り上がっていく、といった見返りとスリルがあれば、選挙活動に参加する人もいるでしょう。田中角栄の初期の後援会などにはそういうものがあったでしょう。それがなければ、選挙に参加すること自体が楽しくはならないでしょう。
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【イラスト図解】投票日までに知りたい、選挙のこと
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
選挙は立法者を選びますが、日本の場合は議院内閣制なので、行政の長も選びます。  立法者というのは、ルール・メイカーです。ビジネスでもスポーツでもアートでも、ルール・メイカーを味方につけた者が最強です。  どんなに技術があっても、身体能力があっても、ルールで出場停止にされたら負けです。どんな絵画が優れた絵画なのか、ルール・メイカー次第で、社会的評価も価格もガラリと違ってしまいます。  EUが脱炭素を主導しているように、ルール・メイカー次第で、技術を持つ自動車メーカーがマーケットのシェアをいっぺんに失うこともありえます。  国会というルール・メイカーを支配できれば、農業従事者に有利なルールをつくることも、都市部住民に有利なルールをつくることも、子どもが多い世帯に有利なルールをつくることもできます。  国会議員選挙というのは、自分の人生でしたいことを実現するための最強のツールになるはずなのですが、それを活用したいという有権者が少ない、特に若い有権者に少ない、という現状がありますが、その理由はいくつか考えられます。 ① 全政党の中道化。どの政党もそれほど言っていることが違わず、それほど自分に有利なルールを提示しているように見えない。これは日本社会が分断されていない、ということでもあります。自民党という包括政党があまりにも成功したので、どの政党も中道でないと勝てないと思っている。 ② 実は国会議員はルール・メイカーではない。官僚と渡り合ってルールをつくっていけるような政党・国会議員がいない。 ③ グローバル化。脱炭素などもそうですが、国際的な(欧米がつくった)ルールに追随せざるをえない。TPPなどもその流れを強める可能性があります。 日本社会にこれまでとは全く別のルールを提示する政党が出てきて、それが相当な支持を得る時、日本社会は分断されて、投票率が上がるでしょう。一番ありそうなのは、日本の中国化ですが。  ルール・チェンジの必要と具体案、それを実行できる政党が無ければ、投票率は上がりません。
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【御田寺圭】社会に白けた若者の「生存戦略」とは?
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
立身出世(上昇移動)の可能性は、明治に激増しました。江戸時代が、あまりにも階層固定されていたからですが、明治になってから、教育を受けられる機会、新しい仕事(軍人、会社勤め)、人口と領土(=市場)の増大が、上昇移動の余地を急拡大しました。  第二次世界大戦が終わった後も、明治維新ほどではありませんが、上昇移動の可能性が広がりました。主な理由は、米国との経済的な融合でした。  平成には、上昇移動の余地が増えなくなりました。グローバル化が、新たな上昇移動の機会を提供してくれると考えられたこともありました。しかし、グローバル人材市場で上を目指して闘争を続ける人生、に魅力を感じた日本人はごく少数でした。  結局、日本人枠が保証された囲いの中での上昇移動ルートが用意されていないと、魅力的とはいえませんでした。政治がそのようなルートを用意しない(できない)以上、政治に積極的な関心を持てない、ということはいえるでしょう。  「マイクロ共同体」というのは、都市部のホワイトカラーではなく、地方のマイルドヤンキーなどと呼ばれた、「地元の仲間」を大事にする層のものでしょう。地方に行くと『High & Low』のようなヤンキー・ドラマを愛好する層がいると聞きます。  一方、都市部の若い世代は自己実現的欲求を重視するため、同好の士、趣味の共同体のようなものは発達しています。  若者の政治参加、というのを進めたいなら、上昇ルートはもう用意できないので、若者コミュニティに接触してその要望を実現する政治をするべきでしょう。『High & Low』の達磨一家がそろって暮らせるように団地を斡旋するとか、クラブや定食屋を経営するのが夢、というチームのメンバーがいたら支援策を斡旋したり。  あるいは、同人誌即売会やファン・コミュニティ、コスプレ・サークルのネットワーク、オンラインゲームのギルドなど、数千人を動員できる若者の組織はいくつもあるのですから、そういうところと接触を繰り返して、政党としてできることを提示して協定を結べばいいでしょう。  どうも「若者の声」なるものは、極めて少数の判を押したような優等生みたいなパターン化した声ばかりがメディアや政党には取り上げられるように見えます。数千人を動かせる実力のある若者は何人もいるのですから、そこと協議を繰り返さないと、若者の政治参加など進まないでしょう。
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ロシア、タリバンと実務関係強化 アフガンと10カ国が協議
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
ターリバーンは活発な外交活動を行っていて、先週は、ムッタキ外務大臣以下のチームがカタール、ウズベキスタン、トルコを訪問しました。来週はイランを訪問する予定です。  ターリバーンにとっては、何よりも重要な目的は、貿易を円滑に行えるようにすること、そしてガソリン、電気、食料などの必需品を入手することです。そのために、できれば、どの隣国からでも国家承認を得たい、ということがあります。今のままでは、通貨の両替もできません。  ターリバーンの一連の外交活動の中でも、今行われているロシアでの会合は、最も多くの国が参加しています。主にアフガニスタンの周辺国で、これらの国は、アフガニスタンからの難民や麻薬の流入を阻止することに関心があります。  ロシアは、ソ連時代の1980年代を含めると、アフガニスタンに過大な投資をしてきました。また、アフガニスタンの隣国の内、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンといった旧ソ連諸国は、ロシアのつもりでは、自国の影響圏です。ロシアがこれらの国の後ろ盾であることを顕示するよい機会です。  パキスタン、中国、イラン、インドといった諸国も引きこめたことは、ロシアの影響力を誇示するうえで意味があります。アフガニスタンとその周辺諸国は、米国とNATO諸国が撤退していったことで、いわば空白地帯です(大国目線だとそうであるかのように見えるだけで、実際は現地の人々が自国を支配するようになっただけですが)。  特に、インドはクアッドの1国で、日米豪の同盟国であるはずなので、ロシアからすれば、インドの参加は成果に見えます。  他にアフガニスタンに関与している国としてカタールとトルコがありますが、この2ヵ国は、ロシアは引きこめませんでした。 【論考】米国撤退後のアフガニスタン、未来はあるのか https://newspicks.com/news/6271586?ref=user_1125005
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【成田悠輔】民主主義を「アップデート」する方法を考えよう
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
議会選挙の歴史は、制限選挙であった時代の方が長いです。身分、宗教、納税額、人種、などで誰が投票できるのかが制限されてきました。特に、女性が参政権を持ったのは、ほとんどの国で20世紀になってからでした。  制限されていた選挙権を普通選挙へと移行させていったのは、国民国家をつくるためでした。全国民が納税する国、全国民が教育を受けて経済に貢献する国、全国民が戦争に参加する国をつくっていくためには、全国民が選挙に参加するようにすることが必要でした。  20世紀後半から、全国民が参加する国家が徐々に揺らいでいきました。グローバル化で、国家の税収、経済、安全保障が、必ずしも国民に依存しないようになっていきました。それ以前にまず、中間集団の衰退が起きました。  個人の1票では、その力は微々たるもので、政治に参加したという実感はほとんど得られません。20世紀までは、個人が参加している中間集団、つまり地域のコミュニティ、宗教団体、労働組合、等々が票を取りまとめることで、大きな力になっていました。うちの村が、うちの教団が、うちの組合が支援していた候補が当選した、ということで、政治に参加している実感を得ました。  現在では、中間集団に票を取りまとめてもらっている個人は少数派になりました。これは、日本でも欧米諸国でもだいたい同じです。北欧やドイツについては、労働組合による票の取りまとめがかなり強いといえますが。  中国の方が、はるかに中間集団が強力に機能していて、地域や宗教、企業を取りまとめています。もっとも、その支持が向かう先は全て共産党ですが。  普通選挙の意義は、国民国家を成立させることなので、国民国家でなくてもいいならば、普通選挙は要りません。普通選挙で国民国家を機能させようとすると中間集団が必要なのですが、もう無くなったので、難しいです。どうしても国民全員参加の国家をつくるなら、中国式に上から中間集団をつくらせた方が、今ならうまくいきます。  他には、国民国家以外のやり方で社会が機能するようにするしかないでしょう。企業主導か、周辺諸国と地域統合するか、新貴族制度のようなアリストクラシーやテクノクラシーにするか。
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【新潮流】Z世代が語る、若者の投票率が低い根本理由
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
「若者の投票率が低い」というのは、日本に限らず、米国も含め、多くの国でいわれていることです。 なぜ若者はもっと選挙に行かないのか たとえばアメリカで https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51812829  若者の投票率が低いのは、政治と直接の関係のある生活をしていないからでしょう。  政治というのは選挙だけではなく、結局は政党や行政と結びつくことです。商工会でも医師会でも、あるいは宗教団体でも漁業協同組合でも、政治家に日常的に要請を出し、会合を持つ生活をしていれば、選挙にも行きます。  自治会のような寄り合いに毎週参加していて、そこに政治家が月に一度くらいは顔を出す生活をしていれば、選挙にも行きます。日本人の大多数が、都市部でも、地方でさえも、そういう生活をしなくなったから、投票率は下がります。  若者の投票率を上げたければ、たとえば大学生なら、 ・大学のサークルの部室は自治会が配分を決める ・大学の設備や就職支援の態勢にも自治会が強い影響力を持つ ・大学内に投票所を設けて、自治会が特定政党への投票をサークルや学生に要請している くらいにすれば、投票率は上がるでしょう。  そういう大学のあり方が嫌だから、若者は大学の中から政治を一掃したし、社会人だって大部分は毎週自治会の寄り合いに参加などしたくないでしょう。  政治に関わりたくないがために、選挙にも行かないで済む社会を1980年代くらいからつくってきたからこそ、今の日本の政治と社会の関係があります。  生存のためには政党や行政に関わらざるをえないようになれば、投票率は上がるでしょう。  それか、投票日の朝になったらJアラートのように日本中のスマートフォンが鳴り、その場の選挙区の候補者の顔がズラリと表示され、選択して投票を終えるまで警告音が止まらないようにする、というのはどうでしょうか。
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中国とロシアの艦艇、津軽海峡を同時に通過 接近する両国、日本の取るべき道は
朝日新聞GLOBE+
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
10月17日には、米国とカナダの艦隊が、台湾海峡を通過しています。  米軍やその同盟国の艦隊は、「航行の自由作戦」として、台湾海峡や南シナ海を、常時航行しています。英国の空母がこの海域に来ているのも、この作戦に参加するためです。  日本の外交政策の中心にあるのも「自由で開かれたインド太平洋」で、繰り返しこれが維持されるように米国に要請しています。  中国としては、対抗的な措置をとりたいのですが、米国側が同盟国と航行のデモンストレーションをしている以上、中国も複数国でやりたかったのでしょう。付き合ってくれるのはロシアだけで、ロシアが来てくれる場所が津軽海峡だった、ということでしょう。  中国が、ロシアに、南シナ海で一緒に米国やその同盟国と張り合ってほしい、と頼んでも、ロシアは来ないでしょう。南シナ海でやると、ベトナムをはじめ、いくつかの東南アジア諸国まで敵に回してしまいます。津軽海峡なら日本しかいないので、安全牌です。  台湾をめぐる戦いは、結局南シナ海の航行の自由にかかっています。中国が南沙諸島をはじめ南シナ海を押さえて自国の領海として主張すれば、台湾のシーレーンを断つことができます。原油その他が輸入できなくなれば、台湾は戦わずして負けます。そうならないための航行の自由作戦です。 中国 軍艦の津軽海峡通過を正当化 一方で米を牽制 https://news.yahoo.co.jp/articles/e7ca3394f11abccaa441fdc536fa8298ac9271be
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