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「ワクチン接種に全力尽くす」 河野氏が会見で抱負 輸送や会場設定など担当
毎日新聞
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
ワクチン接種は、国家的なロジスティクス事業です。日本では、保健所による乳幼児への予防接種体制が成立していますが、この場合は全国民が対象(ファイザー製ワクチンの場合は、1人2回接種)であるため、保健所だけでは担えないでしょう。厚生労働省だけではなく、総務省や文部科学省、防衛相、等の省庁横断的なロジスティクス構築事業となります。  たとえば、カナダでは、公衆衛生庁が陸軍の兵站部門と統合してロジスティクスを構築しています。  米国では、バイデン氏が200億ドルの予算で、全米のワクチン接種体制を構築すると発表しています。地域ごとのワクチン接種センターを設置するとともに、ワクチン接種を行う移動車両も派遣されるとしています。  バイデン氏は、「ワクチンの接種は義務付けない」としているだけに、接種率の向上は容易ではありません。日本でも、義務化はできないでしょう。実のところ、多くの国で、接種を希望しない国民が何割かいるのが、障害の一つです。インドネシアとフィリピンでは、政府が中国から提供されたワクチンの国民への接種を開始していますが、接種を希望する国民は、両国とも3割程度にとどまっています。  日本では、国民への接種・未接種の確認をどうするのか、自治体の仕事になるのか、マイナンバーで一元管理できるのか、それだけでも大きな課題です。 大統領令でマスク義務化=ワクチン接種加速へ対策発表―バイデン次期米大統領 https://newspicks.com/news/5541065/body/?ref=user_1125005
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【高原豪久】言葉ではなく、行動で人を評価する
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
大阪に丁稚奉公に出る、というのは、20世紀前半に生まれた愛媛県民の多くが経験したことでした。「伊予の学者、土佐の鬼侍」などといわれたりしましたが、愛媛県民は武闘派ではなく、学者になったり創意工夫をすることを好む人が多いです。かといって、讃岐商人のように経済活動に熱心というわけでもなく、あまり金にもならないことに人生をかけて取り組み続ける、という人も多いです。  『坂の上の雲』で正岡子規が東京に出て俳句の近代化に死に物ぐるいで取り組んだ生涯が描かれています。愛媛自体は経済圏としては限られていて、活躍の場を求める愛媛の人間は、人生の早い時期に、大阪や東京、あるいは世界に出て行きます。日本を代表する建築家、丹下健三も愛媛の人ですが、愛媛に住んでいたのはほんの数年です。  そのような、人材は外に出て行ってしまう愛媛にあって、規模のある産業といえば、住友の銅山か今治のタオルか、県東部の製紙業です。前2者がすでに衰退しているのに比べると、製紙業は、トイレットペーパーにティッシュペーパー、そして生理用ナプキンに紙オムツといった、大きくかたちの異なる商品を開発し続けることで、グローバル展開も急増させている地場産業です。
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【高原豪久】ユニ・チャーム海外展開で売上高3倍、時価総額11倍
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
愛媛県は江戸時代から製紙業の盛んなところです。今の四国中央市があるあたりは、その本場です。私のような塩崎氏が多く住む県の中西部よりも高知の山側に近いところで、コウゾやミツマタといった和紙の材料がよくとれるところです。今でも、大王製紙などの本拠地があることで知られています。  ユニ・チャームも、もともとはそういった製紙会社の一つだったのですが、高原慶一郎氏の代の時に、1960年代から生理用ナプキン、1980年代から紙おむつの製造に乗り出し、大飛躍を遂げました。今や愛媛を代表する企業ですが、製紙業の伝統を発展させた企業ともいえます。  生理用ナプキンと紙オムツは、世界中で女性の人生を変えました。2年前、『パッドマン 5億人の女性を救った男』https://bd-dvd.sonypictures.jp/padman/というインド映画が日本でも上映されましたが、生理用ナプキンと紙オムツで、女性が自由にできる時間が増えました。女性の就業にも大きく関わっていることで、日本では1960年代からこの変化が起きました。  中国や東南アジアでも、20年前は、女性が毎日何枚もの布オムツを洗濯しては干す、というのを繰り返しているのが日常でした。ユニ・チャームや花王がこれらの国に進出したことは、東アジアの女性の生活に少なくない変化をもたらしています。
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大統領令でマスク義務化=ワクチン接種加速へ対策発表―バイデン次期米大統領
時事通信社
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
これは、バイデン氏が発表した、「1兆9千億ドルのアメリカ救済プログラム」の一環です。  発動されるという「国防生産法(Defense Production Act)というのは1950年にできた法律です。冷戦中、朝鮮戦争をきっかけにできた法律で、当時は特に重工業や金属材料の供給を確保するためにつくられました。大統領は、この法律に基づいて、国防に必要な産業への無利子融資や、雇用や原材料確保での優遇を与える権限を持ちます。同時に、企業側は、製品の納入を義務付けられ、価格統制を受けます。  この法律を新型コロナウィルス対策に適用しようというアイディアは、トランプ大統領も2020年3月に、発言はしていました。  「1兆9千億ドルのアメリカ救済プログラム」には、他に、 ・200億ドルで全米各地にワクチン接種センター ・500億ドルで検査拡大、学校や政府機関では定期的に検査 ・1300億ドルで、全米の小学校の安全を確保 ・150億ドルで低所得世帯の児童支援 ・250億ドルで全米の保育所の運営継続支援 ・3500億ドルの医療従事者支援 その他にも、自営業者や企業の雇用継続のための支援数千億ドルが並んでいます。  また、驚くべきことですが、 ・現在の最低賃金、時給7.25ドルを、時給15ドルに改定する という措置も掲げられています。 https://apnews.com/article/joe-biden-personal-taxes-coronavirus-pandemic-economy-0ed93d7363d413e806a80ec5b8b83a75
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【週末に読む】元素の王様「炭素」を学ぼう
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
地球の生物は、まず植物が大気中の二酸化炭素を吸収して酸素と炭素に分解することで誕生しました。つまり、光合成と炭素の固定です。二酸化炭素が充満していた大気は、何億年もかけて二酸化炭素が減少して、酸素が増加しました。植物の内部に固定された炭素も、何億年もかけて化石燃料となりました。  炭素を固定した植物は、人類の歴史のほとんどを通して世界中で主な燃料でした。炭に加工することで燃料として使われる木材は、文明の成立と維持に不可欠で、多くの文明の誕生と存亡を左右しました。  18世紀、ヨーロッパで化石燃料を大規模に活用することで、産業革命が起きました。石炭にしても石油にしても、炭素を固定した植物が、数千万~数億年もかけて変化してできたものです。産業革命で、化石燃料を使用して起きた技術革新は、製鉄もありますが、より大きかったのは、化石燃料の燃焼で発生させた蒸気を動力に使う、蒸気機関でした。化石燃料を燃焼させて動力とする、という方法は、現在まで変わらない主流の動力源です。類似の方法で化石燃料を使わない方法としては、ウランを使用した原子力発電があります。  化石燃料の莫大な使用は、それまで減少して大気中の0.03%になっていた二酸化炭素を0.04%まで増やしました。  脱炭素という時、何の問題があるから脱炭素するのか、よくよく検討される必要があるでしょう。化石燃料が有限だからなのか?地球が温暖化するからなのか?より費用対効果の高いエネルギー源の方が経済効率がいいからか?これらはそれぞれ別の問題です。
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【解説】なぜツイッターはトランプを「排除」したのか?
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
トランプ大統領のフォロワー数は8800万人で、世界5位でした。1位はオバマ前大統領で1億2千万人、2位はジャスティン・ビーバーで1億1千万人です。  ツイッター社は、明らかに私企業なので、自社のプラットフォームの規約について、自社で判断することは、法的には文句のつけようがないでしょう。政治家がメディアに出られなくなる、ということであれば、昔からいくらでも例があります。テレビに出られない、新聞に発言が載らない政治家というのは、多数いました。  新しいのは、ソーシャル・メディアというプラットフォームであること、そして、その影響力がこれまで存在したどのメディアよりも大きくなったということでしょう。世界で最も発行部数の多い新聞、読売新聞でも860万部です。毎日1億人近くが読むメディアなど、他にありません。そして、この影響力の拡大が、あまりにも急速に起きてしまったことです。  ツイッターのサービス開始は2006年でした。12年間で、ユーザーは3億人を超えました。ただし、ツイッターは、ソーシャル・メディアとして、ユーザーがそこまで多いわけではありません。トップのフェイスブックは、世界に24億人のユーザーがいます。  ツイッターの特色は、その拡散力とスピードにあります。情報量なら、YouTubeの方が多いでしょう。しかし、ツイッターは、シンプルなメッセージを拡散するだけなら、数時間で数億人の目に入るようにすることが可能です。トランプ大統領がツイッターを最も愛用した理由でしょう。  ツイッター社自身が、自社が持ってしまった影響力の大きさに困惑しているとしか思えません。自社の責任で、内戦を起こすことも、大統領選挙の結果を変えることもできます。もちろん、ツイッター社自身がメッセージを発信しているわけではないのですが、自社の規約に基づいて削除したりアカウントを凍結することができます。責任の一端があるともいえるし、実際に責任を問われるようになっています。創業者たちは、こんなふうになりたかったわけではないでしょう。  トランプ大統領のアカウントを凍結したのも、あまりにも大きな責任を問われて、とにかく関わりを切りたかったのでしょう。 米議会襲撃 65日間の危険信号 https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-55617117
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ビジネス関係者らの往来停止 原則外国人の入国を全面的に制限
NHKニュース
月収100万円?ゲーム実況から衣替え? 陰謀論が大量拡散、YouTube動画の目的は
BuzzFeed
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
日本に関しては、元ネタを量産している「ニュースサイト」は、主にさる新興宗教団体の活動です。この団体は、これまで信者を書店や映画館に動員することでベストセラーに軒並みランキング入りする、ということを広報の主要な手段にしてきました。  この団体が、近年開発した新たな広報手段は、YouTubeやSNSを使った「ニュース」の拡散です。書籍や映画は、もはやコスト・パフォーマンスが非常に悪い広報手段です。選挙に出て、街宣車を走らせて、駅前で演説しても、全然成果を挙げられませんでした。  YouTubeによる動画拡散は、反響が大きく、外国の問題であっても、香港の民主化運動、そして米国の大統領選挙について「真実」を教えるという「ニュースサイト」は、非常に食いつきがよく、従来の広報手段とは比べ物にならないくらい効率がいいことに、この団体は気づきました。信者に多額のお布施を負担させる必要はなく、それどころか広告収入が入ってきます。信者以外の人士、作家やライターなども、「ニュースサイト」のネタを拡散してくれます。従来の布教活動ではまずできなかったことです。  こういう「ニュースサイト」を広報の手段にする団体は世界中で増えていて、宗教団体で乗り出しているところも多いです。いずれも、「マスメディアが隠している真実」を教えるとうたっています。  米国だと、スティーブ・バノンという人は、その草分けのような人です。彼が組んでいる亡命中国人富豪、郭文貴という人がいて、「新中華連邦」という正統中国政府の元首を名乗っています。この郭文貴は、東アジア向けに、米国で大量生産されたニュースを拡散しています。中国政府と対立する宗教団体、法輪功も一緒になって日本を含む東アジア向けにニュースを拡散しています。  このての「ニュースサイト」を拡散・翻訳する世界的なネットワークができていて、日本だと、さる新興宗教団体が、大きな役割を担っています。 日本で繰り返されるトランプ応援デモの主催者・参加者はどんな人々なのか https://news.yahoo.co.jp/articles/d845e148b43c21094217523edb6fae3bb5088f35?page=2
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トランプ氏追放は「問題」=独首相、ツイッターに苦言
時事通信社
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
これは、ヨーロッパと米国の違いですね。ドイツやフランスで主流の考え方は、表現の自由が制限されるべきではない、ということではなく、「表現の自由を制限するのは立法者のみであるべきだ」というものです。  ヨーロッパ式だと、政府が表現を制限するのはいいのです。実際、ドイツでもナチスや共産党の言論を政府が禁止して取り締まってきました。フランスでも、公的な機関を使って宗教の宣伝をしたら取り締まられます。  米国の場合、政府が表現の自由を制限することには、非常な反発があります。ナチスでも共産党でも、意見を表明するのは自由で、政府がそれを制限するべきではない、というのが米国式です。同時に、民間企業が自分たちの社内でどういう表現をするのも自由です。  この米国式の表現の自由からいうと、 × 政府が企業に表現の制限を強制する ○ ツイッター社が自社のプラットフォームを自社の判断で規制する ということになります。  それから、米国の場合、政府による表現の統制はタブーであるため、ツイッター社やフェイスブック社に社会的圧力をかけて自主的に規制させる、というのが、社会運動の方法になります。
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【教育】コロナが生んだテクノロジーの「活用格差」
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
教育はある程度標準化されていることが必要です。日本で義務教育を受けたといっても、小学校、中学校の中身がてんでバラバラでは、同じ日本人であっても、話が通じなくなります。そして、おたがいに相手のことを同じ日本人とは思えなくなります。  教育を受けた、ということは、誰からも信用のできる証明である必要があります。たとえば、同じ医学部卒でも、大都会大学の医学部卒と山奥大学の医学部卒では、プロ野球選手と少年野球くらいレベルが違う、となれば、もはや同じ医学部とはいえず、医者と名乗ってもそれだけでは信用されなくなります。  教育に差をつけることは簡単です。全国どこでも標準化された教育が受けられるようにすることこそ至難の業です。「教育のIT化」は質の高い教育へのアクセスを、誰にでも可能にする、という言説がかつてありました。2020年は、それが事実ではない、ということを赤裸々にしました。  オンラインに移行できた私立の小中高の学校に対して、公立は非常にできることが限られていた、という違いがありました。そして、それ以上にオンライン授業といっても、その中身は学校によってまるで違う、ということが大学で見られました。  圧倒的に突出していたのは結局東京大学で、オンライン授業というより、clusterを使った複合現実感システムによるVR授業、というのを確立しています。  ヴァーチャルなキャンパスの空間を構築していて、そこで授業や卒業式、学会などのイベントができるようになっています。 https://cluster.mu/u/UTokyoOC  一方、日本に700以上ある大学では、オンライン授業といってもメールでプリントを送って、いくつかの問題への回答を返信させて終わり、というのが大部分、というところもあります。  「パソコンが使える」というのは、単に所有しているということではなく、「パソコンを使いこなす」というのが何を意味するのかとなると、飛ぶといってもバッタとハヤブサでは全然違う、というくらいに幅のある話です。  「パソコンが使えなければ教育が受けられない」という社会になれば、バッタ程度だけ飛べる人が大部分、ごく一部はハヤブサのように飛べる、という社会になりかねません。もちろん、そうならないためのシステムを構築することは可能ですが、とにかくパソコンを配って終わり、ということではないでしょう。
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サウジ、「車も車道もCO2排出量もゼロ」のエコシティー建設へ
AFP
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
新都市NEOMの計画自体は、2017年に発表されていました。2025年が完成目標で、5000億ドルの予算、という話でした。この発表は、そのNEOMの中の一部をエコシティーにする、という話です。  今のところ、何もできていないですね。現地には大昔からある漁村とか、遊牧民の放牧地があって、不動産屋がやってきて、現地住民に土地から出て行けと嫌がらせをしている程度です。  こういう大プロジェクト計画、というのは、5年に1回くらいサウディアラビアで打ち上げられます。サウディアラビア王国が米国のコンサルティング会社にものすごい大金を払って、プレス・リリースの文章や青写真をたくさんつくってもらいます。それが数か月間メディアを賑わして、王家の指導者(この場合、ムハンマド王太子)のリーダーシップと革新性が讃えられます。それで終わりです。  予算は、コンサルティング会社と、王家の取り巻きで分け合います。せいぜい建物がいくつかつくられて、やがて砂漠の中に朽ち果てていきます。実際に都市ができることなどほぼありません。そういう国です。 Saudi Arabia faces reality check as Wall Street heads to Riyadh https://www.reuters.com/article/us-saudi-investment/saudi-arabia-faces-reality-check-as-wall-street-heads-to-riyadh-idUSKBN1X32BX https://www.bloomberg.com/news/features/2019-07-25/saudi-prince-s-megacity-shows-signs-of-life  実際のサウディアラビアは、大変な財政危機に直面しています。もはや、王国の存続に関わりかねません。外国からの投資を呼び込めるなら、ワラにもすがりたいくらいでしょうから、こういう青写真を外国のメディアに売り込んでいるのでしょう。
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