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米政権、対ウクライナ追加軍事支援を承認 1億ドル規模
Reuters
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
昨日は、米国上院で、400億ドルのウクライナ支援予算が可決されました。ウクライナ支援予算は、兵器だけではなく、経済支援から難民支援、インフラ支援、等々、多岐にわたりますが、400億ドルあれば、3か月くらいはウクライナの戦争継続を支えられるでしょう。  バイデン大統領が発表した1億ドル分の兵器、というのは、1週間分くらいでしょう。実際、400億ドルの予算の中から、これからも毎週1億ドル分程度は兵器の支援をこれからも発表していくでしょう。それくらい、ロシア軍との戦争は毎日大量の弾薬を消費するし、損害も出ます。  1か月前にも米国は榴弾砲18門と砲弾4万発を送っていますが、4万発だと1週間分くらいでしょう。それに、155mm榴弾砲だと、3000回も撃てば、金属疲労で使用の限界に達します。2週間ごとくらいに入れ替えていかねばならないでしょうが、現状ではそもそも数が足りていません。  他の分野でも支援を続けていく必要があります。たとえば、もしロシアがザポリージャ州の原子力発電所からのウクライナ向け送電を止めれば、ウクライナへの電力供給をヨーロッパから確保せねばなりません。ウクライナのインフラを維持するのも、米国の支援頼みです。 ウクライナ軍の弾薬切れの懸念強まる、米政府当局者 https://www.cnn.co.jp/usa/35186428.html
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【3コマ解説】北欧2カ国のNATO入りはなぜ「歴史的」なのか
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
「中立国」が成立するのは、その国が安全や平和を求めた結果というより、大国に挟まれた国で、大国間の妥協の結果として成立する場合が多いです。  たとえば、第2次世界大戦後、ソ連は日本に対して中立国化することを要求しました。米国とソ連に挟まれている日本に対して、ソ連の同盟国になるのは無理だとしても、それなら米国との同盟もやめろ、という要求でした。これが、中立国化、ということであり、ロシアも現在に至るまで、日本から米軍基地がなくなるべきである、という主張を、様々なルートを通して広めようとしてきています。  フィンランドが中立国になったのも第2次世界大戦の結果で、ソ連からの要求でした。ソ連の傘下に入ってワルシャワ条約機構に入るのは無理だとしても、それならNATOにも入るな、という要求で、中立国化しました。  スウェーデンの場合、中立政策は19世紀初めのナポレオン戦争の時からですが、やはりロシアと他の列強の間でバランスをとった結果です。  中立政策は、大国に挟まれた国が、大国間のにらみ合いを利用して、自ら緩衝国(buffer state)になることで生きのびる、という弱者の戦略です。大国間がにらみ合いにとどまらず、戦争を始めれば、侵略を受けます。中立国だったベルギーが、第1次世界大戦でも第2次世界大戦でもドイツに占領されたのが典型例です。  日本も、1950年代に中立国化していても、ソ連に侵攻を受ける可能性が高くなるだけだったでしょう。そのため、米国との軍事同盟を選択しました。  アジアだと、ラオスがベトナム戦争に巻き込まれるのを避けるために、1963年に中立国化を宣言しましたが、結局北ベトナムと米軍の双方に国土を利用されて戦場になりました。  現在のヨーロッパでは、ロシアとNATO諸国の関係がにらみ合いにとどまらない可能性があるので、中立化して生きのびる、という戦略が機能しなくなるおそれがあります。戦争になれば、中立国はむしろ真っ先に占領して軍事作戦の足場にされます。
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東部ハリコフ州、全域の奪還急ぐ ドネツク州では10人死亡
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
ロシアの開戦当初の大義名分の1つに、ウクライナ東部につくった傀儡政権、「ドネツク人民共和国」と「ルハンスク人民共和国」を「ウクライナ軍の侵略から防衛する」というものがありました。  実際は、この名目通りには行動しておらず、北部のキエフやハリコフも占領しようとしたし、南部のへルソン州やザポリージャ州は今も占領しています。  しかし、戦線の縮小と戦力の集中を余儀なくされなくなった現在、ロシア軍の兵力はドネツク州攻略のために集められています。マリウポリもドネツク州です。  ハリコフ州については、当座の攻略は放棄しています。  ドネツク州北部の2大都市、スロヴィアンスク(人口10万)とクラマトルスク(人口15万)に向けてロシア軍はジリジリと進んでいて、これが当面の優先目標でしょう。  ウクライナ東部の戦いを関東地方に例えると、ロシア軍は、北、東、南から攻めていて、西はウクライナ側、南の横須賀(=マリウポリ)が陥落、北では宇都宮と前橋に激しい砲撃が行われるようになり、数日中に市街戦になるかもしれない、といった状況です。さいたま市、横浜市、東京23区はまだ戦火がおよばない、といったところです。  なお、ドネツク州の毎日の死者は10人などというものではなく、砲弾1発による1つの事例の犠牲者が10人だった、ということでしょう。
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スリランカ、きょうデフォルトへ 利払い猶予期間が終了
Reuters
製鉄所からの投降進む=拘束のウクライナ兵尋問へ―ロシア当局
時事通信社
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
ロシア政府の主張からすると、マリウポリでの戦闘は、「ドネツク人民共和国」内で起こった反乱、もしくはウクライナからの侵略、あるいは犯罪ということになります。  ウクライナ政府は、ロシア軍がウクライナ各地で戦争犯罪をおかした、ということで、ロシア軍兵士の裁判をウクライナの裁判所で進めています。  国連の機関である国際刑事裁判所は、この戦争における戦争犯罪をオランダのハーグにある国際刑事裁判所が管轄して裁判を行うために調査団を送っています。  「戦争犯罪」というのは、19世紀後半から20世紀前半に整備されたジュネーブ条約で、「何をやってはいけないか」は一部曖昧ながら、規定されています。  しかし、「戦争犯罪」を誰がどう裁くか、については、それほどはっきりしておらず、今に至るまで問題になっています。  ジュネーブ条約では、捕虜の待遇についても定められていて、交戦国の兵士は人道的待遇を受けなければならず、尋問してよい事柄も、氏名や階級などに限定されています。もちろん、拷問は禁止されています。  ただ、今回のマリウポリのウクライナ軍兵士の場合、危ういのは、ロシアは戦争をしておらず「特別軍事作戦」をしているだけ、という主張のため、交戦国の捕虜とは認めないのではないのか、ということです。  詭弁ですが、「ドネツク人民共和国」内の犯罪者として扱う、ということもありえます。  とにかく、ジュネーブ条約に則った捕虜の待遇が受けられるかは、かなり危ういです。 https://www.mod.go.jp/j/presiding/treaty/geneva/geneva3.html
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トルコ、北欧2国NATO加盟不支持を再表明 「代表団派遣不要」
Reuters
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
トルコ政府の本音がどこにあるのか、ですが、 やはりクルド人組織(クルド労働者党、PKK)のことばかり話しているので、本当にクルド人亡命組織の引き渡し、というのが主な要望なのでしょう。  エルドアン大統領が「代表団派遣不要」というのは、亡命クルド人を引き渡すという確約をしてからでなければ話し合いは意味は無い、という趣旨です。  エルドアン大統領に限らず、トルコの政府、軍、広く民間に見られるPKKへの敵意は偏執的なものです。  たしかに、PKKと軍、警察の戦争や、爆弾などで、トルコにも多数の被害が出ています。2015年に停戦が破綻して以降だけでも、トルコの軍、警察は、2000人以上は殺害されているでしょう。クルド人は、その倍は殺されています。  しかし、トルコでクルド人問題が続くのは、トルコ政府がこの報復としてクルド人の街や村を焼き払ったり、大量逮捕したり、弾圧を続けるから、というのが主な理由でしょう。  トルコ政府は、軍をシリアやイラクに出兵して、現地のクルド人居住地を襲撃してまで、クルド人狩りを続けています。  仮に、スウェーデンやフィンランドにいる亡命クルド人を引き渡したところで、クルド人問題が沈静化することはないでしょう。  この問題は、シリアやイラクに居住するクルド人も関わる問題ですが、トルコ政府の今のやり方で、クルド人問題の解決は無理でしょう。PKKを取り締まれば終わるような話ではありません。  そうはいっても、今年大統領選挙を控えているエルドアン大統領としては、この件でトルコの外交的威圧力を示して、有権者の支持を得たいのでしょう。  トルコは、これまで以上に、他のNATO諸国から厄介者扱いされますが。
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