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イラン新大統領に強硬派ライシ師 反米保守、8年ぶり政権奪還
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
イランにおいて大統領とは何かというと、行政の長ではあるはずですが、その権限は非常に限られています。  まず、最高指導者という三権を超越した存在がいて、初代はホメイニー、現在はハメネイです。その最高指導者を選出する専門家会議、それに三権を指導する監督者評議会があり、それらの職はイスラーム法学者が占めることになっています。イランの「イスラーム共和制」が「イスラーム法学者の統治」と称される所以です。  大統領選挙に立候補できるかどうかは、監督者評議会に資格審査されます。大統領に選出されても、最高指導者は常に超越した権限を持っているので、大統領はあくまでその下です。イランでは、大統領直接選挙があるといっても、そのように制限された大統領しか選べない、といえます。したがって、有権者は選挙というものに期待しなくなっている、という現状があります。 それでは、イランというのは最高指導者が独裁している国かというと、だいぶん違います。大日本帝国憲法で天皇には絶大な権限があってもいちいち行政を独裁していなかったのと同じように、最高指導者もいちいち三権を指導はしません。むしろ、政治的なバランスをとる要の役割を持っています。  ナチスの政権なども親衛隊が当初の役割を越えて国家全体に肥大化していきましたが、今のイランで最も実質的な権力を持っているのは革命防衛隊でしょう。イスラーム法学者たちも、教育や司法、経済などで広く権限を与えられていますが、革命防衛隊の膨大な企業群に比べれば小さなものです。革命防衛隊の実質的権力は、軍事だけではなく、外交も含めた広い範囲に及びます。  いずれにしろ、イランの国民が選挙によってできることはイスラーム共和制ができた当初から非常に限られています。イランは30年以上袋小路に入ってしまっているといえますが、選挙もあまり意味が無いので、そういう時の打開方法がありません。
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【直言】ビットコインは、今すぐ「脱炭素化」せよ
NewsPicks編集部
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
ビットコインのマイニングの4分の3は中国で行われています。ビットコインの「脱炭素化」というのであれば、それは中国で行われているマイニングを変えていくということでなければ、実効性のある話ではありません。  中国のマイニングはもはや巨大産業で、中国の電力供給に支障が出かねないくらい膨大な電力を消費しています。ビットコインのマイニングは、中国の地下経済に莫大なシノギをもたらしました。  この状況は中国の中央政府が望んだことではないですが、地方政府は間違いなく相当な幹部が多数取り込まれています。水力発電による電力が豊富な地域、特に四川省などで盛んですから、結構「脱炭素」ではあるかもしれません。  中国人のマイニング産業は、今や一帯一路に広く展開しています。東南アジア諸国では、電力のかなりの部分がこういった中国系マイニング・シンジケートによって消費されています。  たとえば、ミャンマーでは今もかなり大規模な水力発電用のダムの建設が進められていますが、これはミャンマー国民の利益のためなどではなく、国軍とシンジケートが組んでいて、安全にマイニングができる聖域をつくるためです。  盛んにマイニングが行われている国の1つにイランがあります。これは、米国の経済制裁で、他に外貨を得る手段があまり無いためです。中国系マイニング・シンジケートは、イランとも組むかもしれません。  中国系マイニング・シンジケートはビットコインを足がかりに主に中小規模の国に進出しています。「エルサルバドルで法定通貨に」云々といった話も、要はこういうシンジケートが中南米の小規模な国の経済に支配的な力を得つつあるという話です。なお、こういうシンジケートは、別にマイニングだけやっているわけではなく、麻薬や人身売買などの数あるシノギの一部に過ぎません。 電力豊富な中国四川省雅安、仮想通貨採掘を徹底取り締まり-関係者 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-18/QUW85BT0AFB401
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ミャンマー武器流入阻止を 国連総会、軍非難の決議
共同通信
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
国連総会では、経済制裁や軍事行動についての実効性のある決議はできません。実効性のある決議というのは、この場合、ミャンマーに兵器を輸出したら、その国が制裁を受ける、という決まりを世界中の国が共有するということです。  経済制裁や軍事行動について決定できるのは、国連では安全保障理事会であることになっています。安全保障理事会は、常任理事国の中国とロシアが拒否するので、ミャンマーへの兵器輸出禁止についての決議はできません。  国連総会の決議は、単なる意見表明のようなものですが、今後、米国や英国、EUが自国の法律でミャンマーへの兵器輸出を禁止するうえでの下準備にはなります。  もっとも、ミャンマーに兵器を輸出しているのは第1は中国、次いでロシアなので、この両国からの兵器輸出が止められなければ、あまり意味はありません。  ミャンマー国軍は、国民統一政府との戦闘で相当な損害を出していて、兵士に給料を支払えないなど、戦闘の継続がかなり困難になっています。村人たちを無理矢理連れ出して、兵士たちの前に立たせて戦わせるなど、かなり士気が下がっています。中国、ロシアの支援が無ければ、おそらく戦闘を継続できないでしょう。  なお、日本は兵器輸出禁止に賛成でした。各国の投票行動は、賛成119、反対1、棄権36。中国やロシアは棄権です。ミャンマーへの武器輸出国であるイスラエルとシンガポールは賛成。ASEANは割れていて、タイ、カンボジア、ラオス、ブルネイは棄権。隣国のインドとバングラデシュも棄権でした。
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米、奴隷解放記念日を祝日に 6月19日「ジューンティーンス」
www.afpbb.com
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
「ジューンティーンス」は、奴隷解放記念日というより、南北戦争後の1865年、北軍がテキサス州に進駐して奴隷身分が廃止されたことを宣言した日ですね。  リンカーンの奴隷解放宣言は、1862年に出されています。何部でも、テキサス州は北軍の進駐が遅れて、奴隷制度が実質的に廃止されるのがやや遅れていました。ジューンティーンスの日を祝うのも、もともとはテキサス州の黒人の習慣でした。  奴隷解放の記念日は、各州の祝日としてはあるのですが、州によって日が違います。リンカーンが奴隷解放宣言に署名した日、というのは祝日にはなっていません。このあたり、現在のBLM運動がリンカーンを讃えたりするものでは全く無いことから見ても、その日が祝日になることはないでしょう。  マーティン・ルーサー・キングJr.記念日もすでに連邦の祝日でもあります。しかし、マーティン・ルーサー・キングJr.も、現在のBLM運動で賞賛されることはほぼありません。今あるのは、過去の公民権運動とはかなり違うものです。  新しいシンボル、新しい祝日が求められていて、無難なところだったのが、黒人が自分たちで始めた祭典、ジューンティーンスだったのでしょう。
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コンテナで命を落とした26歳ベトナム人女性 「なぜ」の答えを探しに故郷に向かった
朝日新聞GLOBE+
塩崎 悠輝静岡県立大学国際関係学部 准教授
第2次世界大戦で有名なダンケルク、フランスのドーバー海峡沿岸の町の近くに「難民キャンプ」があります。ヨーロッパの難民危機といわれた2015年の頃から現在までずっとあります。  ここの住民は、シリア人だったりイラク人だったり、入れ替わってきましたが、ベトナム人もいます。全員、英国に渡る機会をうかがっています。  先月も、このキャンプを出発して船で英国に向かおうとしたベトナム人の集団がいました。49人が乗った船が沈みかけたものの、救助されました。死亡していれば、2019年にコンテナで39人が死亡した時のような悲劇として報じられていたでしょう。  確かに「命がけ」なのですが、おそらく英国へ行っても、日本に技能実習で行った時と比べてそれほど多く稼げるとはかぎらないでしょう。命をかける必要があったのかというと、費用対効果からいえば、命をかけない方がよかったでしょう。  外国で働く、ということは時に魅力的ですが、多くの人は、具体的にどういうことなのか理解しないまま誘いに乗ってしまいます。日本人でも、若い人が「海外の仕事がある」といわれてよく調べもせずに行ってみると、日本の最低賃金よりもはるかに低い待遇のコールセンターだったりします。ひどい場合は、振り込め詐欺の電話かけを朝から晩までやらされたり、麻薬の運び屋だったりもします。情報弱者といえばそうですが、そういう若い人がひっかけられる余地は少ない方がいいでしょう。 ベルギー、浸水した船から密航者49人を救出 ベトナム人が大半 https://www.viet-jo.com/news/social/210521185320.html https://www.aljazeera.com/features/2016/1/8/despair-and-disease-for-refugees-in-dunkirk
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NATO、中国を安保リスクと認識 軍事的野心に対抗=共同声明
Reuters
【玉石混交】ESG投資の「真実」を見極める方法
NewsPicks編集部
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