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絶大なSHEIN人気…そもそも、日本の若者の洋服はいつからファストファッションばかりになったのか
現代ビジネス
酒井 聡㈱ニューロープ CEO / PIIF 准教授 / 純文学小説家
何だか10年前の記事を読んでいるような感覚に陥りました。コメンテーターの方はSHEINで買い物したことあるんだろうか…。 「商品のテイをなしてないほど低クオリティな服」が、あえて記事の分類に当てはめるのであれば赤でも青でもない元黒文字系にめちゃくちゃ売れていたりします。チープであることがコスプレ的に捉えられうるからです。 雑誌が「憧れ」を規定していた当時はカップラーメンを食べ続けてでも服にお金を投じるクラスターがそれなりに存在しました。その構図が成立していないのは若者個々人のパーソナリティの問題以上に選択肢自体が大きく変遷したことに原因を求められるように思います。 2010年を過ぎたころにはボディメイクが流行り、安物の白T+ジーパンさえ着こなせる身体作りがもてはやされました。他方で青文字系は、チープな服や古着でもスタイリングでおしゃれを追求する手法に磨きをかけていきました。服そのもののデザイン性よりも、インテリアや時間の過ごし方を含めた「丁寧な暮らし」全体をデザインする価値観も社会現象となりました。それらは溶け合い境界線を失っていきます。 2000年代はモバオクで「チョキチョキ系からアメカジに変えたので全部売ります」というようなダンボール売りが散見されました。そのように雑誌の打ち出しをトレースすることが、それ以外の価値観やグラデーションを否定することが果たして豊かだったでしょうか。 ブランド服をまとうこと、高い服を求めることが「おしゃれへの意識が高い」と一概には言えないように思います。
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