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【最新版】2023年スタートアップ調達トレンド
朝倉 祐介アニマルスピリッツ 代表パートナー
2023年における国内ベンチャー投資額は、事後に判明したするであろう調達額を加味すれば2021年水準とのこと。
北米、欧州は速報値ベースだと2021年比較で軒並み半減していることを思えば、前年比割れこそしているものの比較的小さな下げ幅ではありますが、これはそもそも調達額が大型化しがちなレイトステージにおける資金供給がそもそも少なかったために、下げ幅が限定的だったと捉えるのが妥当ではないかと思います。
その上で調達額以上に、バリュエーションに関しては大きく調整がかかっている印象はあります。これもまた北米ほど極端ではないにせよ、大幅なダウンラウンドは目につくようになりました。
一方でシードステージの調達が他のステージと比べて活況であるのは、資金調達が厳冬状態の北米と変わりません。
調達環境は変化している一方、起業熱は変わらずといったところでしょうか。
中国人富裕層、ゼロコロナ終了も脱出止まらず 日本へも - 日本経済新聞
朝倉 祐介アニマルスピリッツ 代表パートナー
一定規模の資産保有と年間数千万円以上の消費・投資を条件に、一定の年齢を超えた外国人に対しては日本滞在を許可するリタイアメントビザを発給すれば良いとかねてから主張しています。オーストラリアやニュージーランドがやっているように。
インバウンドで一時滞在する外国人による経済効果を期待するのも良いのですが、ビジネスでも新規顧客の獲得より常連の維持を目指すのが常道。長期で腰を据えて滞在する外国人の方が日本の生活様式にも馴染みやすく、経済効果も高いはずです。
また相応の資産規模を有する老人への発給であれば、インセンティブ的側面でも身体的な側面でも、治安が乱れる可能性は低いでしょう。
技術の進展と止めようにない労働力減少によって今後、労働生産性の向上は進むことでしょう。ですがAIが労働を代替することはあっても消費を代替することはありません。
国内の移民政策については「労働力の輸入」よりも「消費者の輸入」を図るべきだと私は思います。
DeNA傘下VCのデライト「上場義務課さず」 投資方針に明記
東証、グロース市場上場の基準上げ検討 「小粒」批判強く - 日本経済新聞
朝倉 祐介アニマルスピリッツ 代表パートナー
2017年当時よりPost-IPOスタートアップの成長性が低いこと、その一因としてのスモールIPOの横行等の問題提起をし続けて来ました。また十分なサイズ感での上場が実現できるよう、「レイトステージ投資/クロスオーバー」を標榜してTHE FUNDを設立し、実際に課題解決に取り組んできました。
また、IPOすること自体がが目的化し、上場後の継続成長そっちのけでIPOを急ぐ起業家も目にしてきました。「最速上場を目指す」「最年少上場を目指す」という発言を聞くと複雑な気分になりますし、それを煽るかのようなメディアの言説を見ると辟易します。実際、レイトで成長資金を提供するTHE FUNDにとって投資上の最大の競合は他の投資家ではなくマザーズでした。
その点で記事にある「小粒上場」に対する問題意識は非常によくわかります。
一方で、上場基準を引き上げることについては、当時も今も一貫して慎重な立場を私はとっています。この手の論調はずっと以前から存在しますが、懲罰的に上場基準を引き上げることは、盛り上がりつつあるスタートアップ立ち上げの機運に冷や水を浴びせかけることになりかねないからです。
スモールIPOが一律に悪とは思いません。過去にはSHIFTやZOZO、モノタロウ、エムスリー、日本M&Aセンターなど、上場時の規模感は決して大きくなくても上場後に継続成長を実現したPost-IPOスタートアップは存在します。
本質的に重要なのは、上場か未上場での追加調達なのか、スタートアップ側が意思を持って選べる環境を整えることでしょう。
この点、2022年以降、海外機関投資家は一気に引き上げ、レイトステージの投資家は再び急減してしまいました。海外投資家に依存した資金調達環境の脆弱さを目の当たりにしたこともあり、レイトステージに資金を粛々と安定供給する投資家の必要性を感じ、方々で問題提起する次第です。
今、上場のハードルが上がると、成長資金を獲得したくても得られないスタートアップが続出するのではないでしょうか。
本質的には上場のハードルを上げること以上に、東証に大量に存在する低迷企業の退出を促すことに取り組むべきではないでしょうか。「入るのは難しくて後は楽」では日本の大学の体たらくと変わりません。
投資家保護も重要ですが、「投資は自己責任」の原理原則に基づいた規律ある新陳代謝を望みます。
「嫁ブロック」を突破し100億ドル企業を作った米IT大手Okta創業者
朝倉 祐介アニマルスピリッツ 代表パートナー
起業に際して「嫁ブロック/夫ブロック」は万国共通の障壁のようですね。
事業がうまくいかなくても生活できるだけの資金があったことが起業に踏み切れた理由の1つのようですが、予め失敗した時の準備をしておくことは、起業家のリスクマネジメントの素養として必須だと思います。
オクタの起業プロセスをより詳しく知りたければ、『Zero to IPO世界で最も成功した起業家・投資家からの1兆ドルアドバイス』をお勧めします。
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