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株価 一時600円超値下がり 中国での感染拡大で経済減速の懸念
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
本日の株価下落は、ファナックの本決算発表が一因になっています。昨日、市場コンセンサス予想を下回る内容だったとの報道が出ました。ファナックの場合、アナリスト・機関投資家向けに決算説明会を毎四半期実施しております。しかし、個別取材は受けておりません。通常、上場企業の場合、個別取材対応を広報・IR担当が実施しており、アナリスト・機関投資家は取材結果を踏まえて業績予想をより精緻に行っています。しかし、ファナックの場合、この対応をしていないため、決算発表直後の決算電話会議のみで判断する、ということをアナリスト・機関投資家は余儀なくされています。他社に比べて情報収集の制約がある(取材ができない)意味では、予想を当てることが難しい会社と言えるでしょう。そのため、ファナックの決算発表直後は、株価が上にも下にも結構動きます。
ファナック、今期営業益は市場予想下回る 部材不足が利益押し下げ
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
今決算は数字こそ22年1-3月期の受注実績、22年度の業績見通し共に、前期比プラスではありますが、今後の不安を示す内容でした。第一に、22年1-3月期の中国向け受注高。21年10-12月期に続き2四半期連続で前年同期割れとなり、中国向けの需要に陰りが出ています。第二に、新年度見通し。1ドル=125円と円安ドル高の為替前提にも関わらず、営業利益計画は前期比7.7%増と、原材料のコストアップ等を勘案しあまり強い内容ではありません。第三に、22年1-3月期の営業利益実績。20年4-6月期以来の減益です。ファナックですら減益なのか、と思わざるを得ず、今後の決算発表に与えるインパクトの強い内容です。基幹部品を扱うFA部門の22年1-3月期の受注高が前年同期比でプラスですが、半導体不足に関連した先行発注が影響している可能性もあり、今後の楽観視はできない決算内容だと思います。
日米欧、機械の対ロシア出荷停止 キャタピラーや森精機
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
日本の機械メーカー側からすると、ロシア一国であれば、輸出の停止措置はマイナスではありますが、必ずしも機械業界全体で深刻、というほどではないと思います。局所的には、家庭用ミシンなど、主要市場に位置付けられているサブセクターもありますが。食料品関連の方が影響が大きいです。
しかし、ロシア側からすれば、機械のメンテナンス等を考えると、結構深刻な話です。結果としてこれを機に、ポジションが中国系の機械メーカーに置き換わる、という事態が生じると思います。中国国内経済も必ずしも好調という訳ではありませんので、建設機械、工作機械などでは中国機械メーカーのロシアへの輸出が急増しそうです。
お飾り社外取締役、もう許されず 不正の監督責任厳しく
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
NewsPicksから長年消えていた間に、いつの間にか社外取締役をしております。一概に社外取締役と言ってもピンキリです。上場企業ごとの給与水準も大分違います。得意分野も違います。
コーポレートガバナンス・コードの方向性としては、社外取締役を増やすべし、自社の資本コストを把握すべし、との流れですが。現状は、例えばファイナンス知識のある人材がどれくらいいるのかと言えば、何とも言えないところです。
また、どれくらいの方が積極的に関わっているかも、個人差があると思います。
一方で、責任に応じた給与水準が満たされているかと言えば、これも課題があります。政府・東証の要請でやむなく支払っているような会社の場合、給与水準は極端に少ないでしょうから、必然的に社外取締役に就く方も、年収相応の役割しか果たさなくなってしまうでしょう。
果たす責任と同時に、ある程度の生活保障(年収)も手当していかないと、責任のみが重くなり、なり手が出にくくなってしまうと思います。
日立、ロシアで事業停止 ウクライナ政府が要請
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
コメントを書ける立場になりましたので、コメントを書いてみます。
日立製作所のロシアでの該当事業はほぼ日立建機です。コマツ、日立建機とも、ロシアでのプレゼンスがあるため、今回の事業停止は痛手になります。一方で、原油価格の高騰もあり、鉱山機械需要という観点では一部、プラスに働く部分もあるかもしれません。ロシア政府では、事業撤退した外資系企業の国有化を検討しているとの報道があります。
部品調達がままならない状況で事業を継続するのは困難でしょうし、かといって、事業停止も仮にロシア政府の制裁措置の対象になることがあれば、今回、事業停止どころでは済まない、苦渋の選択を迫られる可能性もあると思います。
製造業では自動車業界が最初に報道されていましたが、機械業界では、建設機械のほか、家庭用ミシンなどもロシアと関係します。家庭用ミシンでは、ロシアは一大市場です。
好調続く工作機械受注、ウクライナ危機の影響は?
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
久しぶりにNewsPicksでコメントしてみます。記事は受注好調とあり、中大型機についてはその通りだと思います。しかしながら、それ以外に目をやると、必ずしも先行きが非常に良いとも言い切れない所があります。例えば、21年10-12月期では、先行指標となるファナックの中国向け受注高が前年同期割れとなり、21年2月では、小型工作機械メーカーのツガミの受注高は前年同月比2.9%増と、プラス幅が縮小してきています。これまでの景気波及の流れでは、基幹部品→小型機→中大型機の順で徐々に波及します。このため今、中大型機が好調でも、いずれ波及するのでは、という話になるリスクをはらんでいます。
堀田真由と鈴木保奈美が4年ぶり共演 世界初の『木のストロー』実現までの物語を描く(TV LIFE web)
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
久しぶりにコメントします。ドラマ・木のストローは、西口彩乃氏の同名の著書が原作で、住宅メーカーが木のストローを開発する、ものづくりの実話がベースになっています。
ヨーロッパでプラスチックの海洋投棄が問題になった2018年頃から、世界的に環境への影響を見直す動きが広まり、日本でもゴミ袋の有料化の導入どが広まりましたが。
プラスチックストローを見直し、木のストローの導入を積極的に進めたのが、このドラマのベースになった住宅メーカーです。住宅の廃材から木のストローを作る発想は当時はなく、SDGsの取り組みを下町ロケットのように行った事例と言えそうです。
各企業とも、SDGsの取り組みをどうしたら良いかというお悩みがあるかと思いますが、実例を知り、今後の自社でのSDGsの取り組みの参考にもなりそうです。
AIと人間の協働は可能? AIのプロとアナリストが語る未来
高辻 成彦目白大学経営学部 准教授
この度、ビジネス本の著者同士で初めて対談しまして、記事をshiRUto(シルト)という立命館大学のウェブ広報誌にご掲載頂きました。
対談相手は、『文系AI人材になる』というAIのビジネス本の著者である野口竜司氏です。
彼は立命館大学政策科学部の同級生でして、偶然ですが昨年、2人とも東洋経済新報社さんからビジネス本を出版しております(私は『決算書100の基本』です)。
対談のテーマは、AIとリサーチ(アナリスト)です。
大学の同級生同士で公に対談する日が訪れるとは、知り合った18歳の頃には夢にも思いませんでしたが、京都での楽しい大学生活を少し覗かせながらも、タイムリーで面白いテーマを話しておりますので、是非ご覧ください。
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