人をつなぐ原則その1「出会いに軽重なし」
知り合い程度の人と数年ぶりに再会したら、思いがけず一緒に仕事をする間柄に、、なんてことありませんか? 今日はそんなお話です。
IT系のシステム開発会社を経営する常連Aが、日比谷(筆者)のバーにやってきました。
常連A:そういえば先週、昔常連だったB君にばったり街で会ったんですよ。
マスター(日比谷):あー、もともと飲食やってた彼だよね。よく君に懐いてたよね。
常連A:そうそう。転職相談とかされてたんだけど、業界も違うからあんまり話かみ合わなくて。結局フェードアウトしちゃってたんですよ。
マスター:そうなんだ。
常連A:で、彼、実は数年前に証券会社に転職したらしくて。
マスター:そういえば、そんな話きいたような気もするなぁ。
常連A:それで、実は僕、証券系のシステム開発の仕事やってるんだけど、最近ちょっとトラブってて。彼に意見もらったら、そのアドバイスがドンピシャで。もっと早く気づいてたら相談したのに、、って、、後悔ですよ。。とりあえず、個人的にうちの会社のアドバイザーになってもらうことにしました。
マスター:まさか彼が証券会社に行くとは思ってもなかったもんなぁ。
なぜこうなる?
むかし出会った人が、全然違う業界に転職した、移住した、独立した、一念発起して資格をとった、、などはよくあることで。しばらく会わないうちに人は変わるもの。
でも、つい、「いまの相手」を見て、「自分に関係ありそうか」を判断しちゃいがちです。自分に関係ないなと思ったら、深入りをやめてしまうことも。
誰もが多面的な顔を持っている。そして、いま関係なくても、相手の状況が変わったり、自分の困りごとが変わるかもしれない。となると、「いま」有益かどうかで相手を判断するのはもったいないと思うのです。
コネクタはこうする
私は初対面の人には、いまの仕事とか立場に関係なく、「この人は何に興味を持っているのか」「何が得意なのか」「何に困っているのか」に注目して、ひたすら話を聞いちゃいます。自分にとっていま有益かどうかはどうでもよく、ただひらすら「目の前の相手」に興味を持つ。
時には、話に集中しすぎて、他の人がいても30分以上話し込んでしまい、気づけば周りに人がいなくなっていることも。
もちろん、相手が話したくなさそうだったり、話題が変わればさっと引きますが。「この人と仕事でつながりそう」とか、「どこかでつながるかな」と考えたりもせず、ただ目の前の「相手」に興味を持って、いろんな角度から「知りたい」。そんな感じです。
なぜ「目の前の相手」に興味を持つかというと、それは純粋に「誰もが自分にない経験をしている」からです。相手には自分の知らない知識や価値観があって、少なからず学びや面白さがあると信じています。そして、面白がって話を聞く人に、人は自己開示をしてくれる。聞き手のマインドやスタンスが、話し手のスタンスに伝播するので、まずはこちらのスタンスを整えることが大切だと思っています。
マスター:僕は仕事がら、相手の立場とか仕事の内容関係なく話を聞くんだけど、期せずして役に立つ話とか、共通の知人が見つかったりするんだよね。それも何回か通ってもらって話してるうちに気付くっていう。
客:へー、そうなんですか。
マスター:相手との関係から何が生まれるか、決めつけないでいると、思わぬ発展があったときに楽しめていいかもしれないねぇ。
客:こないだもライブの収録にいってましたよね。
マスター:そうそう、たまたま店で大好きな玉置浩二を流してたら、ご近所のお客さんが「実は撮影監督やってるんだよね。見学にこない?」って誘ってくれたんだよ。
客:うらやましいなぁ。僕も決めつけずに人の話を聴くことにします。
人をつなぐ原則
人をつなぐ原則その2は「7:3で聴く」。次回はその話をしたい。
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