理論と実践!異文化コミュニケーションとD&Iマネジメント
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2023/05/22
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日常や職場における多様性の魅力や重要性について考えながら、持続可能な異文化コミュニケーションとダイバーシティーマネジメントのための理論と具体的な実践方法をご紹介します。ジェンダー課題への対応や、外国にルーツを持つ人との関係性構築、異なる文化や特性を持つ人びととの共生などに向けて、最新のエビデンスや事...
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日常や職場における多様性の魅力や重要性について考えながら、持続可能な異文化コミュニケーションとダイバーシティーマネジメントのための理論と具体的な実践方法をご紹介します。ジェンダー課題への対応や、外国にルーツを持つ人との関係性構築、異なる文化や特性を持つ人びととの共生などに向けて、最新のエビデンスや事例などを、解説と共にお届けします。
予定しているテーマ(一例)
・企業におけるD&Iマネジメントの重要性、方法、効果
・日常やビジネスにおける、異文化コミュニケーションの方法
・組織で実践できる、ダイバーシティーワークショップの紹介
・さまざまなハラスメントに対する対応や対策
・多様性を取り入れることや、異文化と関わることの魅力
・世界各国の学校、企業、自治体の、多文化共生に向けた取り組み紹介
オーナーの岩澤直美は、株式会社Culmonyの代表として、学校や自治体における異文化交流やコミュニケーションの教育活動や、企業におけるダイバーシティ研修に力を入れています。また、東京大学大学院 学際情報学府に博士後期課程として在籍し、異文化間教育や学習科学の分野を研究しています。
週に1回の更新予定です。
予定しているテーマ(一例)
・企業におけるD&Iマネジメントの重要性、方法、効果
・日常やビジネスにおける、異文化コミュニケーションの方法
・組織で実践できる、ダイバーシティーワークショップの紹介
・さまざまなハラスメントに対する対応や対策
・多様性を取り入れることや、異文化と関わることの魅力
・世界各国の学校、企業、自治体の、多文化共生に向けた取り組み紹介
オーナーの岩澤直美は、株式会社Culmonyの代表として、学校や自治体における異文化交流やコミュニケーションの教育活動や、企業におけるダイバーシティ研修に力を入れています。また、東京大学大学院 学際情報学府に博士後期課程として在籍し、異文化間教育や学習科学の分野を研究しています。
週に1回の更新予定です。
アファーマティブアクションは「多様性の押し付け」「逆差別」なのか?分断を埋めるための議論の論点とは
「アファーマティブアクション」は社会的な不平等や差別を是正するために採用される政策や措置です。日本語では「積極的格差是正措置」とも言われます。例えば、企業の採用プロセスにおいて特定のマイノリティ(女性や障害者、民族や人種的マイノリティなど)に対して優先的な選考基準を設けるような措置です。日本では、例えば障害者雇用促進法などがこれに当たります。
しかし、このような措置を法律として義務化することは「多様性の押し付け」「行き過ぎた配慮」であるとして、反対する立場の人がいます。
先日出演したAbema Primeでは、アメリカにおける反Woke(意識高い人による正義感と意識の"押し付け")の動きと社会の分断を踏まえ、日本における分断が生まれているという状況について考えていきました。その中で、アファーマティブアクションの是非について、MCのひろゆき氏と私の意見が食い違ったまま議論が途中で終わってしまったので、ここで改めてその議論を振り返ってみたいと思います。
多様性の考えこと① 渋谷に溢れかえる外国人旅行者の観察
日々の異文化や"違い"にワクワクしたり、疑問を抱いたり、イラっとしたり。
そんな多様性に関連する日常の体験と出来事について、考察をいれながら振り返える時間を作ってみようと思います。
最近、渋谷の街は外国人旅行者で溢れかえっています。飲食店や小売店の中でもいろんな言葉を話す人たちで溢れていて、パンデミックの夜明けの匂いがすることに安堵感をおぼえます。
いろんな言語、いろんな文化、いろんな常識と慣習ーーこのような"ごちゃごちゃ感"が懐かしく、人を観察していると、なかなか面白いものです。
小さなお店で大きな荷物を背負ったままウロウロとしているバックバッカー、ユニクロで大量に買った衣服を抱えながら笑顔で歩く家族、駅の改札を通せんぼするかのように集団で待ち合わせるツアー客、スマホの翻訳機を駆使して飲食店のメニューを理解しようとする若者、はじめて目にするガチャガチャの一角で興奮しておねだりする子どもたち。
「ルーツを尊重」校則について、“ハーフ”の教員が考える。
黒人ルーツの髪型を「校則違反」とし、卒業式で隔離させられた生徒の事例が話題になっています。
生徒は、中国生まれで、日本と米国の国籍を持つ高校3年生。「髪が耳にかからないように」と指導を受けたことで、父親のルーツである黒人文化の伝統的な編み込みの髪型「コーンロウ」にしました。アフリカ発祥だとされるこの髪型は、黒人文化圏では伝統的かつ清潔感のあるものとして捉えられています。しかし、日本の学校の校則の「高校生らしい清潔なもの」には該当されないと判断され、卒業式には同級生から隔離された2階席から出席するように指導されました。
黒人ルーツの髪形「校則違反」 卒業式で席隔離 兵庫の県立高 (毎日新聞)
この事例に対して、ネット上は大きく3タイプの反応が見受けられました。
「異文化間感受性」で異文化交流が楽しくなる!発達段階の違いと、学習方法②
世界中にある多様な文化と触れる。体験する。楽しむ。
これは、個人の人生を豊かにするためにも、社会の中で人が円滑にコミュニケーションをするためにも、とても重要なことです。
でも、当然、一つの国の中にも多様性と多文化は溢れています。
日本の中に住む外国人や、外国に(も)ルーツのある人、日本の都心部と農村部、家に仏壇がある人とモスクに通ってお祈りをする人、昭和の時代を知っている人と令和生まれの人、肉食の人とビーガンの人、障害と向き合っている人とそうではない人、異性愛者と同性愛者、、、このように、「マジョリティとマイノリティ」だけでは片付けられないほどの多様性が溢れています。
このような違いがあるとき、多くの場合、それぞれのコミュニティが生まれてきます。
「異文化間感受性」で異文化交流が楽しくなる!発達段階の違いと、学習方法①
異文化と関わるとき、どのような気持ちになりますか?
「違い」を認識しながら交流するとき、場合によっては不安や拒否感を示す人もいれば、興味と歓喜を体現する人もいます。この違いは、どこにあるのでしょうか。
もちろん、その時の状況や、自身の心の状態にもよって変わると思います。前回の記事「多様性に寛容なる心地よさと、違いを楽しむ心の余裕の作り方」では、異文化を楽しむためには心の余裕と、自分を大事にすることの重要性について書きました。
今回は、能力と発達の観点から、異文化と楽しく関わる方法を考えていきたいと思います。
異文化とうまく関わるには、違いを理解したり、配慮したり、うまく観察してコミュニケーションしたり、とさまざまな能力が求められます。異文化間能力は大きく分けて、知識と理解・スキル・態度に分類されますが、この全体像については「『異文化間能力』とは –異文化交流に必要な能力の解説–」で詳しく解説しました。そして、これを高める必要性について、「なぜ世界中で『グローバル・コンピテンス』が求められているのか」の記事で紹介しました。
多様性に寛容なる心地よさと、違いを楽しむ心の余裕の作り方
多様性に不寛容になっているな、と自覚することが、ときどきあります。
仕事で忙しく、切羽詰まっている時。限られた時間の中でこなさないといけないのに、違う意見や価値観がぶつかるとき。疲れていて、いろんな配慮をする余裕がない時。
「多様性なんて無視した方が、エネルギーを消耗しない」と無意識に感じて、回避しようとすることがあります。
「多様性にいつでも無条件に寛容な人」はもしかしたらいないのではないか、と思うこともあります。
それでも多様性に寛容になることと、「自分が心地良くなる」ことが、連動しているように思うこともあるのです。今回は、この感覚を少し共有したいと思います。
「多様性」は疲れるのか
無意識に自分と似たような人や、感覚が会う人たちと付き合う傾向にある方は、少なくないと思います。一緒にいて居心地が良くて、多くを説明しなくても伝わって、価値観や文化を共有できる人といると、とても"楽”に過ごせると感じます。
なぜ世界中で「グローバル・コンピテンス」が求められているのか
異文化と出会い、うまく交流し、グローバルな課題に取り組んでいくことのできる能力が必要な時代となりました。留学や外国語学習などのグローバル経験のある人や、新たな事業を創発できる人、SDGsの課題解決に向けた取り組みのできる人ーー大学や企業などが求める人材を求めることが増えています。
前回は、異文化と適切に交流するための「異文化間能力」について詳しくみていきましたが、今回は、対人コミュニケーションとして求められる能力だけでなく、グローバルな社会で活躍するための「グローバル・コンピテンス」について解説し、これが重要な能力として拡がっている理由を考えていきたいと思います。最後に、シナリオ問題を提示していますので、ぜひチャレンジしてみてください。
「異文化間能力」とは –異文化交流に必要な能力の解説–
異文化と触れるという体験は、未知と想定外の連続です。そのような異文化の状況を楽しむことができる人や、うまくコミュニケーションが取れる人、相互理解を深められる人は、異文化と適切に交流するための「異文化間能力」が高い可能性があります。
本章では、この「異文化間能力」に含まれるさまざまな能力を整理していきたいと思います。
「異文化間能力」の定義
異文化間能力(Intercultural competence)とは、異なる文化背景を持つ人々と適切で効果的なコミュニケーションを取るために必要な能力です。
日本でも異文化間能力は重要なスキルの1つとなっています。国際化が進み、今外国人観光客や留学生、外国人労働者なども増加しています。また、会社や大学でも異なる文化的背景を持つ人との協働の機会は増えており、その環境の中で活躍できる異文化間能力を持った人材が求められるようになっています。
飲食店の「入店拒否」はどこからが差別的?客を選ぶ権利について
飲食店が客を選ぶ権利はどこまで認められるのでしょうか?この問題について考えるきっかけになったのは、ある日の出来事です。
とろけるような自然の甘さを弾けさせるカブのグリル、やさしい西洋わさびと繊細なゆずの香りが舞うサラダ、昆布の旨みがグッと詰まった弾力のある真鯛のカルパッチョ。これらの味わいを引き立てる、奥行きのある凛としたワイン。
じっくりと美味しいものを食べることが好きな私は、その日も口の中でイタリアに旅をしながら、行ったこともない小さな村の風景を楽しんでいました。
私は、美味しいものを食べることも、じっくりとワインと向き合うことも、大好きです。自宅では味わえないものを、その環境で楽しむめることに、外食の魅力を感じています。
LGBTに対する「私もマイノリティ」「理解している」発言の危険性
性的少数者(LGBT)や同性婚に関連して、「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」「(ほかの首相)秘書官も皆、反対だ」「認めたら、日本を捨てる人も出てくる」などの差別的発言を行った荒井勝喜・前首相秘書官の問題が、国会審議にも影響を与えています。
岸田文雄首相の「私自身もマイノリティー」という発言と、そのような経験を安易に利用することの危険性について、考察していきます。具体的には、「マイノリティ経験があるというだけで、さまざまな問題を理解できるわけじゃないから、自分の理解度や視野を振り返ることが大事なんじゃないか」という、私たち一人ひとりが向き合うべき課題について言及したいと思います。
首相の「マイノリティー」発言
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