2024/5/22

いまこそ、「世界」を舞台に。“英語力”の先にあるものを掴み取ろう

NewsPicks, Inc. Brand Design Editor
グローバル志向の若手ビジネスパーソンから、高い人気を集めるコンサル業界。
若いうちから汎用的なビジネススキルを鍛えられたり、国籍や文化の異なる人材と協業できる環境として、将来のキャリアの広がりに期待する声も多い。
一方で、具体的なプロジェクトや成長のイメージ、また海外経験や英語力の不足などから、コンサルタントの道に一歩踏み出せないという声も耳にする。
では実際に、グローバルなプロジェクトに携わる若手コンサルタントは、どのようなキャリアを歩んでいるのだろうか。
世界151カ国に約364,000人以上のスタッフを擁するグローバルネットワークを生かしてPwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)で活躍する2名のコンサルタントに、グローバル環境で働く醍醐味を聞いた。
INDEX
  • 「日本の魅力」を世界に届けたい
  • 「英語ができる」だけじゃ足りない
  • 「出る杭を伸ばす」カルチャー
  • 「挑戦したいテーマ」が見つかる環境

「日本の魅力」を世界に届けたい

──はじめにグローバルなキャリアに興味を持ったきっかけと、その実現のためにPwCコンサルティングへ入社を決めた理由を教えてください。
成田 私は幼少期をロンドンで過ごしたため、それがはじめに世界に触れるきっかけになりました。
 ただ日本に戻ってきたあとも、学生時代は国際政治を学んだり、国際プログラムに参加したりと、グローバルな環境に身を置き続けることを大切にしてきました。
 幼少期に海外にいたとはいえ、将来的にグローバルで活躍するためには、自ら世界と触れる機会を増やす努力が必要だと考えていたからです。そうして私自身、日本独自の技術や製品、おもてなしの精神など「日本の可能性をもっと海外に発信したい」という思いを持つようになりました。
 将来的には「ビジネスを生み出せる人になりたい」という思いからも、若いうちから自分の意思も反映されやすいPwCコンサルティングに入社を決めました。
慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、2020年にPwCコンサルティング合同会社へ新卒入社。入社以降、建設業界や不動産業界を中心としたDX・BRP・業務改革など様々なプロジェクトに従事。3年目以降は、主に重工業業界を中心に、PwC英国チームを含むPwCの幅広い海外ネットワークと連携しながら、グローバル案件の戦略策定やPMO業務を担う。
 数あるコンサルティングファームのなかからPwCコンサルティングを選んだ最大の決め手は「人」です。
 実際に面接を進めるなかでも、「成田さんのここが良くて、ぜひ一緒に働きたいと感じた」と執行役員クラスの方から直接長文のメールをもらえるなど、人と真摯に向き合うカルチャーに大きな魅力を感じたことが大きかったです。
山口 私がグローバルなキャリアを志したきっかけは、大学時代にフランスに留学した経験からです。
 留学前の私は、日本のモノづくり、特に自動車や電化製品は世界中の人から当然に親しまれているものだと考えていました。
 でも実際に欧州で生活してみると、各国にはそれぞれ独自の自動車産業がありますし、日本製ではないアジア圏の電化製品の普及が加速している。
 思いの外、日本製品が浸透していないことに悔しさを感じたんです。それをきっかけに「日本のモノづくりが世界で戦うための支援をしたい」と考えるようになりました。
パリ政治学院および慶應義塾大学を卒業後、2021年にPwCコンサルティング合同会社へ新卒入社。以降、主にスマートモビリティ領域におけるサイバーセキュリティ等リスクマネジメントに関する案件に従事。自動車業界に対して、車両セキュリティ・ソフトウェアアップデート法規対応や、自動運転システム等のリスクアセスメントに関するプロジェクトに従事。他方、中東を含むグローバルでの事業開発経験も有する。
 そのうえで、会社から離れても活躍できるような「専門性」を磨けることや、目の前のクライアントに貢献できることに魅力を感じて、コンサルタントを志望しました。
 PwCコンサルティングに入社した理由は、グローバルネットワークを持っていたこともありますが、私も一番の決め手は「人」を大切にする文化でした。
 数多くの候補者がいるはずなのに、選考で提出したプレゼン動画に対して丁寧なフィードバックをくれるなど、まだ選考途中の学生一人ひとりに真摯に向き合っている姿勢に感銘を受けたことが大きかったです。

「英語ができる」だけじゃ足りない

──PwCコンサルティングに入社後、現在お二人はどのようなプロジェクトに携わっているのでしょうか。
成田 私はいま、日本企業と海外企業のコラボレーションを通じて、企業間での合弁会社設立などといった新規事業設立に伴う戦略立案領域の支援や、JV(ジョイントベンチャー)後の最先端のプロダクト開発を目指すプロジェクトに携わっています。
 価格設定やガバナンスなどを含めた戦略の策定・実行を支援しているほか、個人としてはPwC英国と日本のクライアントとの間に立ちながらプロジェクトをマネジメントする役割を担っています。
 PwC英国はもちろん、日本のなかでも戦略策定を得意とするStrategy&など社内の他部署でも、さまざまなメンバーとのコラボレーションから新しい価値が生まれることに、グローバル案件の面白さを感じています。
山口 私は、「スマートモビリティ」領域における安心・安全を実現する「セキュア・モビリティ」チームに所属しています。
 自動運転や自動車のソフトウェア化のトレンドもあるなか、サイバーセキュリティなどソフトウェアそのものの安全性を守るプロジェクトにも携わっています。
 他方では、社内活動としてコンサルティング事業の海外事業開発にも携わっています。現在は、日本で培った知見を中東諸国のクライアントに展開するためのサービス開発・体制構築を、PwC中東・欧州法人やパートナー企業、各種政府機関等と連携・交渉しながら進めているところです。
 どちらも実際に現場に足を運ぶことでクライアントや各ステークホルダーのリアルな声を聞きながら、「現場の納得感が得られる提案」ができるかどうかを大切にしています。
──グローバル案件には、入社してからすぐに携わることができたのでしょうか。
成田 入社時からグローバル案件をやりたいと思っていたものの、すぐにアサインされたわけではありませんでした。
 だからまずは入社してから3年間は、基礎的なコンサルティングスキルを徹底的に磨き上げることに集中しました。
 また先輩や同僚が多くのタスクを抱えていると聞けば、積極的に手を挙げて引き受け、関係性を構築する。そして機会を見つけてはグローバル案件に携わりたいことを上司や役員にアピールし、ようやくグローバル案件に携われるようになりました。
 実際にグローバル案件に携わってみて改めて感じたのは、「英語が流暢に話せる=グローバル案件ができる」ではないということ。もちろん言語スキルやコミュニケーション能力のようなソフトスキルも大切ですが、結局は経営戦略、ファイナンス、DXの知見といった「専門性」というハードスキルの重要性を実感しました。
山口 とても共感します。最初は正直、英語ができればある程度うまくいくのではないかと思っていたところがありました。
 でもそうではなく、大切なのは自分の「意志」を十分に伝えられるかどうかだった。自分には何ができて、どんな「専門性」を提供できるのか。それを必死で考えて、トライアンドエラーを繰り返してきました。
 グローバルプロジェクトというと、言語の壁がイメージされがちですが、世界で通用するためには専門性や基本的なビジネススキルが重要だと改めて感じます。

「出る杭を伸ばす」カルチャー

──PwCコンサルティングのカルチャーにはどのような魅力があると感じますか。
山口 PwCコンサルティングでは「出る杭を伸ばす」という言葉がよく使われるのですが、挑戦を応援するカルチャーがあります。
 入社直後に「仕事は自分でつくり出すもの」だと上司に言われたことは、いまでも心に留めています。そして、若手であっても手を挙げれば挑戦の機会を与えてもらえる。
 もちろん自由には責任も伴いますが、周りの方々もチャレンジを応援してくれます。それぞれが強みを生かしてコラボレーションしながら、チームで戦うことを重視する会社だと思います。
──助け合いのカルチャーが、なぜ根付いているのでしょうか。
山口 それぞれの強みを理解し、お互いを尊重し合うことが大きな価値を生み出すことを知っているからだと思います。
 実は僕は入社するまで「1人の力で成果を出してこそ一流である」と思い込んでいたところがありました。でも、そうではなかった。
 人それぞれ強みは異なっていて、お互いに不完全なところもある。だから他者を知りたいと思うし、何かあればお互いに助け合えるような関係でいたい。そんな考えをみんなが持っている会社です。
成田 とてもわかります。自分が周囲の人を助けられるのはもちろんですが、「誰かに助けてもらえるような人」であることも同時に大切ですよね。
 お互いの強みを生かすことで新しい価値を生み続けてきたからこそ、このカルチャーが続いてきたのだと思います。
 また、「インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)」を大切にするカルチャーがあるのも魅力の1つです。
 たとえば私は昨年から、I&Dの取り組みで「ナショナリティ(国籍や文化の違い)」のテーマを部署内でリードしています。
 具体的には、多国籍メンバーで構成されるプロジェクトの進め方やグローバル案件におけるコミュニケーションの留意点を発信したり、学術的なリサーチをもとに知見を社内報で共有したりといった取り組みを進めています。
 現場とアカデミックの知見を織り交ぜた情報発信を心がけることで、国籍や文化の違いから新しい価値を生み出すことを目指したい。また組織全体のI&Dに対する理解を底上げしたいと考えています。
 ほかにも女性活躍の推進や男性育休取得の支援、令和の家族の在り方など、多様なバックグラウンドを持つメンバーが自分らしい働き方を実現する環境構築のためにさまざまな活動を行っています。

 「挑戦したいテーマ」が見つかる環境

──改めて、お二人がPwCコンサルティングで働く醍醐味についてお聞かせください。
成田 日本と世界の知見を接続できることに醍醐味を感じています。
 世界のどこに知見が眠っているかわからないからこそ、国境を越えてさまざまな組織や人がお互いに助け合う。
 それがきっかけで新たなプロジェクトが生まれたり、受注に発展したりするなど、自分の想像を超えた場所に辿り着くことができる。そこに日々面白みを感じています。
 たとえばいまPwC英国とともに日本企業に提案している案件は、そもそも日本のPwCコンサルティングには経験のない領域だったんです。でもグローバルネットワークがあるからこそ、海外の知見を日本企業に還元することができる。
 日本と海外の知見をつなげることで、日本企業の成長に貢献できることに喜びを感じます。
山口 海外のPwCの知見も魅力的ですが、私は「日本の知見を海外に輸出する」ことに面白みを感じています。
 たとえばモビリティをはじめとした日本の製造業の知見は、海外から求められることも多い。そうした日本のモノづくりの知見を世界に届けることで、日本企業のプレゼンス向上に貢献したいと考えています。
 私が入社してとても成長できたと感じるのは、国籍や文化の異なる多様なバックグラウンドを持つ人々と協働するスキルが身に付いたこと。具体的には、国籍や人種は違えど、結局は感情を持つ「人と人とのつながり」が大切であることに気付けたことです。
 たとえばイスラム教徒の方がラマダン(断食月)の時期だった場合は、自分がイスラム教徒でなくても日中目の前で水を飲まない、夜食事をとる際は一緒に日没を待つなど文化を尊重する。
 日本の「常識」とは、大きく異なるアラブ諸国での「常識」を尊重し、受け入れることで、はじめて「人と人のつながり」が生み出されます。コンサルタントの仕事をしていると、どうしてもロジックが先行してしまうことがありますが、結局は最後は人とのつながりが仕事を進めるうえでの意思決定を大きく左右することを学びました。
──最後に、グローバルなキャリアに興味のあるビジネスパーソンの方にとって、PwCコンサルティングの環境にはどんな魅力があるのでしょうか。
山口 グローバルに活躍できる土壌があるのは、間違いなく保証できます。世界中のさまざまな場所にPwCの拠点はありますし、海外で働く機会もある。
 またやりたいことを全力で応援してくれますし、それを実現するためのインフラも整っている。主体的にキャリアを築いていきたい方にとっては、PwCコンサルティングはとても良い場所だと思います。
成田 グローバル企業であっても、会社の事情によって海外事業に関係ない部門に配属されるケースも多々あります。
 しかしPwCコンサルティングは本人の意思を大切にする会社です。すでにやりたいことがある方はもちろん、何がやりたいかまだわからない方にとっても良い環境だと思います。
 目の前にあることに対して、まずはひたすらに向き合うだけでも大きな自己成長につながりますし、刺激が多いぶん挑戦したいこともきっと見つかるはず。
 人を大切にするカルチャーやグローバルな環境に興味がある方、またより大きな自己成長を目指す方にはぜひPwCコンサルティングに興味を持ってもらえると嬉しく思います。