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ウクライナ大統領、警護トップを解任 ロシア指示の暗殺計画巡り

時事通信社
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  • 塩崎 悠輝
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    逮捕されたのは、国家警護局の大佐2名だけではなく、他にも3名、計5名です。
     彼らは開戦直前の2021年秋、トルコ、キプロス、エジプトに出国し、ロシア連邦保安局(FSB)の対ウクライナ工作担当者たちと密会したことが把握されていました。
     その後、ロケット砲やドローンなど暗殺用の兵器を受け取っていましたが、このたび拘束されました。

    この5人がこれまで逮捕されていなかったのは、泳がされていたのでしょう。
     戦時中の国家指導者というのは常時暗殺計画の対象になっていると考えた方がよく、東条英機くらいでも暗殺計画は複数ありました。
     ヒトラーやド・ゴールも暗殺未遂は1度や2度ではありませんでした。
     それをいつも意識して対策するのを何年も続けるというだけでも常人ではないです。

    この5人以外にも当然ウクライナ政府内部で暗殺計画を進めている軍事や公務員は複数いるでしょうから、5人を逮捕すればいいというものではないです。泳がせて、つながりをもっている人間を精査して炙り出し、できる限り刈り取っておくことが肝要です。
     そのために、ウクライナ保安庁も多数の要員を動員して軍や役所を監視し、暗殺計画を阻止したり、行動に出そうになったら逮捕する、といった業務を続けています。
     戦争というのは、そういう暗闘も同時進行しています。


  • 小谷 賢
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    日本大学危機管理学部 教授

    ウクライナ保安局(SBU)の前身は、ロシア連邦保安庁(FSB)のウクライナ支部だったため、SBUには今もFSBと内々に繋がっている職員が多数いるものと考えられる。そのためSBUは米国の中央情報庁(CIA)と協力して、内部のモグラの炙り出しを行ってきた。今回の件も氷山の一角だろう。


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