2354【マスター】恋愛ビッグデータ_インフォグラフィック_20150529-05

ネット時代、学歴価値がさらに高まる?

「早慶上智卒」は、大卒平均より3倍モテる

2015/5/30
恋愛×ビッグデータ──。ビッグデータがビジネスにおける消費者の行動を解明するのに活用されるのと同様に、恋愛もデータによって語られる時代がやってきた? 会員数230万人を誇る日本最大級の恋愛・婚活マッチングサービス「pairs」を運営するエウレカ代表取締役CEOの赤坂優氏が、pairsに蓄積された恋愛ビッグデータを用いて、データ時代の恋愛を読み解く。

「恋愛偏差値」モテ対決

恋愛偏差値とは?
ランダムに抽出した(※)大卒男性5000人の平均被いいね!数を、偏差値50とし、それぞれの大学卒の男性ユーザー全て(※)の平均被いいね!数から大学別恋愛偏差値を算出。
※いいね!を1回以上もらっているユーザーが対象

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データ時代にますます高まる学歴価値

「恋愛ビッグデータ」第1回では、全大卒男性ユーザー平均を偏差値50とした「恋愛偏差値」を算出してみました。その結果、早慶上智卒の男性は、首都圏の一般的な大卒男性と比較して3倍モテる──との驚きの結果が得られました。

数年前から、世間では「モテる男の条件」が「三高(高学歴、高収入、高身長)」から「三低(低姿勢・低依存・低リスク)」になったとささやかれてきました。女性の社会進出とともに、バブル期に流行った学歴も収入も見た目も高スペックの男性を獲得し、見栄を張り合う価値観は下火となり、「女性に威張らない」低姿勢、「家事を女性に頼らない」低依存、「リストラされない」低リスクの男性こそが理想になったというわけです。

ところが、pairsの「恋愛ビッグデータ」によると、その現象は確認されませんでした。むしろ、インターネット上では学歴の価値がより高まっていると考えられます。

それは、なぜか。まず、オフラインでは直接聞くなどしない限り、知ることはできなかった学歴が、オンラインでは初見で確認できるため、有名な大学名をフックとした恋愛、すなわち、大学名に惹かれる現象が起こりやすいから。

また、オンライン上の恋愛は、オフラインのそれと比べて何十倍ものマッチングの可能性を有しています。実際、pairsでは、恋愛の対象は何十万人にもなります。しかも、その男女はこのサービスに登録していることから、交際に対して意欲があります。

従って、オンライン上の恋愛ではある程度、候補者を絞り込む必要がある。たとえば、就活のように、学歴を判断基準のひとつとして利用するケースもあるのでしょう。

早慶戦は僅差で慶應の勝利

今回の恋愛偏差値算出にあたり、当初は激しい「早慶戦」が繰り広げられると予想しました。もちろん、早慶の恋愛偏差値は早稲田が58.3、慶應が59.16と高かった。だが、それを上回る意外な“伏兵”が存在しました。上智大学の恋愛偏差値が60.19と、早慶のそれを上回ったのです。

キーワードは上品、安心、都心

なぜ、上智はこれほどモテるのか。ちなみに、私が女性だった場合でも、早慶上智の中から選べと言われたら、上智を選ぶ気がします。なぜなら、上智にはチャラチャラした男性のイメージが薄く安心感があるのに加えて、洗練された上品なイメージがあるから。

一方、「MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)」の中で一番モテを制したのは、立教でした。こちらも2位の青学と合わせて、ミッションスクール特有の上品なイメージがあります。MARCH内での順番は、立教、青山学院、明治、中央、法政となりました。モテの順番ではRAMCHになります。かく言う、僕は法政出身なのですけどね(笑)。

この結果から、何が読み取れるかといえば、オンラインの世界においては、日常生活以上に、上品さや安心感が重視されるということです。

とはいえ、学歴は判断材料のひとつでしかなく、自己紹介文などを読んで判断をする異性も非常に多いです。先ほどの大学名を入力しているユーザーをさらに詳しく見ていくと、自己紹介文が未記入の場合、「いいね!」の数が60〜80%ほど減っています。学歴というスペックの一面だけで判断されているわけではなく、総合的な人柄で判断されていることがうかがえます。

実際に、自己紹介文を記入しているユーザーは未記入のユーザーに比べ、10倍以上の「いいね!」が集まり、それも文字数が増えるほど、「いいね!」が増えることも、これまでのデータからわかっています。結局、学歴よりも中身次第ということですね(笑)。

それでは、次回以降では、「三高神話」は顕在かを確認するために、年収別、身長別恋愛偏差値を算出していきましょう。

(協力:中川佳希、構成:村井京香、インフォグラフィック:荒新桃子)

【赤坂優 プロフィール】
法政大学在学中に、博報堂C&Dでインターン。イマージュ・ネットに入社後、メディアプランナーとしてECサイトのメディア収益化を行う。その後、新規事業、アライアンスに従事。個人でデザインのクラウドソーシングサイト「MILLION DESIGNS」を立ち上げ、ランサーズ株式会社へ売却。株式会社エウレカを設立し、代表取締役CEOに就任。

データ概要

期間:2013年1月1日~2015年3月31日
対象ユーザー:大卒は、大卒男性ユーザー5000人をランダムに抽出。各私大は、プロフィールに大学名を入力している男性ユーザーすべてが対象。
制約:「いいね!」を1回以上もらっている