IPAの登氏に聞く、「分散型クラウド基盤ソフトを作れるクラウド人材育成」
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AWSやMicrosoft、Googleが提供しているパブリッククラウドは、仮想マシンやビッグデータ基盤の本当のインフラレイヤ(ネットワークや物理的なコンピュータ)をブラックボックス化して、APIベースで誰もが簡単に扱えるようにして、時間貸しで料金提供することで、ユーザーを増やして成長してきた。この分野では米国企業が圧倒し、中国企業(アリババやテンセント、ファーウェイ)がそれに食らいついている。
米国のクラウド事業者が他国の企業を圧倒しているのは、結局は物理的なインフラ部分やそのデータセンターの開発・運用を自前でやってきたから大きくなった。いま、この分野で日本企業は遅れている、もしくは規模が小さいがために、圧倒的にボコボコにされている状態。ただ、いまから同じ土俵で戦っても勝てないので、土俵を変えて戦う必要がある。
米国のクラウド事業者は多数のサービスを展開しているけど、ひっくるめると「ソフトウェアを動作させるための計算資源」「データを保存するためのストレージ基盤」「それに到達するためのネットワーク」を提供しているだけに過ぎない。
「分散型クラウドコンピューティング」を達成するには、まだどういった課題があるのかは整理は必要だが、既存のベースの技術を使うとすると一つの技術としては Kubernetes であったりする。アプリケーションを提供するうえで必要な機能は、Kubernetesのエコシステムで賄えると私は考えている。
日本はまだまだ捨てたもんではなく、NTTが現在主導して開発を進めている光技術を活用したIOWNには期待しています。