「重厚長大な組織かと思ったら……」NEC内スタートアップで切り開く新キャリア
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大企業はリクルートのRINGをイメージして社内公募制度を設けて社内スタートアップ活動をさせることがあります。
けれど、目的が「意識高い社員にモチベを持ってもらうためのリテンションのひとつ」や「採用時に事例として話せるので採用マーケティングとしてよい」という形にいつしかなっているケースが往々にしてあります。というのも、大企業にとっては社内スタートアップの将来予測として500億円の売上をつくれるか?というような果てしないボーダーラインが引かれがちで、市場がまだないタイプの事業だとまったく本気になれないことが多いからです。
僕は大手企業向けの新規事業立案プロジェクトをコンサルタントとして何件もやりましたが、やはり最初のゴール設定が難しすぎてうまくいかないことが多く、であれば自分でやろうって思ってスタートアップに転職してしまいました。大企業でもこれと同じことが起こるので、リテンション施策としては勧めません笑
大企業のぬるま湯の中での“なんちゃってスタートアップ”ではなく、ガチで伸ばしにいってほしいです。前回、NECのPainterの事業についてフォーカスを当てましたが、今回は現場メンバーのキャリアについて聞いてきました。
エンジニアからUXデザイナーへのキャリアチェンジを社内で成し遂げたのもすごいし、積極的にキャリアをつくっていくという風潮があるのも素晴らしい。
大企業の基盤がありつつ、スタートアップらしい事業スピードで働くことは、働き手にとっても安心して成長にコミットできるだろうなと思いました。以前、NECの新規事業開発については、私もGIUという専門部門の立ち上げについてケーススタディを書いたこともあり、同社の新規事業を作ることへの取り組みは、単に個人任せにしていないところがとても良いと思います。
広告記事ではありますが、よく読むと、デザイナー職を設置していたり、内側の資源を生かしながら外側で事業を作れるようになっているのがわかります。もちろん、社内との連携はコミュニケーションという言葉で、それなりにご苦労があるのだろうことは推察できますが、事実として色々な動きが出てきていることからも、バックにはコーポレートの少なからぬ支援の動きがあるだろうことが推察されます。
記事にもあるように大手企業がその莫大なリソースを活かしながら、いかに事業を機動的に生み出し続けるかということが重要で、そのためには背後で組織の構造(事業単位というよりも、分業やルーティンの構成体という意味で)を変革していくことが求められます。
そういう変革に取り組んできた企業としての現在地なのかなと思って読みました。