大谷翔平選手やハリウッドセレブ起用からみる自動車メーカーのブランド戦略
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注目のコメント
企業のブランディング戦略とセレブ起用とに関する、大変興味深い内容でした。
ラグジュアリーブランドが著名人を起用するにあたっては、その人の知名度や拡散力が大切である以上に、それぞれのブランドが伝統的に培ってきたブランド・コンセプトやブランド・ペルソナとのマッチ度がとくに重要になります。
言い換えれば、ブランドにとって著名人の起用とは、単なる認知獲得を目的とした広告宣伝の域を超えて、ブランドイメージの「人格化」「象徴化」を意味します。
ラグジュアリーブランドのビジネスモデルは、通常の製品よりも大きな利益率を確保している点に特徴があります。その利幅を創り出すためには、製品サービスの物としての性能や仕様といった機能的価値だけではなく、ブランドの歴史や技術、デザイン、イメージ、ステータスといった情緒的価値をできるだけ高く、強く付加する必要があります。
それと同時に、その伝統的なブランドイメージを変える、覆す、裏切るようなことは、売上の多くを占める既存の優良顧客の離反につながることから、闇雲に斬新なイメージを付加することはリスクを伴います。
一言で言えば、古くもあり、新しくもある、こうした矛盾を同立させる高度なブランディングを行なっているのが、ラグジュアリーブランドの特徴です。
そのため、記事で紹介されている各セレブ起用も、「今が旬の大谷を使おう!」といった短絡的な決定ではなく、それぞれのブランドが持つコンセプトを体現しつつ、新たなイメージを付与することに寄与してもらえるかを、入念に検討した結果であることが想像できます。今回も面白かったクルマの広告戦略。
テスラは広告にかけるお金があればプロダクト開発へ、というのは納得だし、実際にプロダクトからオーガニックに宣伝されているのがスゴい。
大谷選手の毎日違うポルシェも知らなかった。
>最近ではドジャーズの練習に毎日違うポルシェで登場し、日替わりポルシェなどとメディアでも多く取り上げられています。イメージが合っていることが大事。
え〜なんで?って納得感がないと逆効果になりますよね。取ってつけたみたいな感じだと単なるお金の関係みたいに見えるので。
ブランドとアンバサダーやパートナーに共通のストーリーがあることは双方のイメージアップにもつながり訴求力が高いブランディングになります。