次世代パワー半導体に脚光−世界市場20年に12倍、トヨタはSiC採用に積極姿勢
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注目のコメント
経産省が2014年度からSiCだけでなくGaN開発も強化している(①)。なお、この記事によると次世代パワー半導体の世界市場規模に関して、富士経済は2020年に約1700億円(目分量)と予想。一方、矢野経済は同様に2020年に28億米ドルと予想(②)。まぁこういう予想は「予想」でしかないので。
SiCに関しては、トヨタというかデンソーが力を入れている。これまでトヨタや部品に組み込む形で使うようにファブまで持って製造していたが、半導体だけでも外販をする動きを見せている(③)。
①https://newspicks.com/news/765093/
②https://newspicks.com/news/556819/
③https://newspicks.com/news/651770/
※コメント検索活用すると、他の方のコメントと自分のコメント併せて、こういったマイナーワードに関しても自分用の資料アーカイブっぽくPicks使えます!SiC普及の大きな課題は価格なだけに、規模のある車載関係の動きが大きいのは、低価格化と普及が進む契機になるかも。それでも民生機器まで広がるかは微妙で、市場予測もそれを反映している(記憶にあるパワー半導体市場規模とこの記事のSiC市場規模予測を比較すると、2020年でもSiCのシェアは一桁台のはず)。
SiCは車載、産機向けの大出力電源で駆動周波数は数百kHz、GaNはスマホ、PC、家電向けの比較的出力が低い領域で数十MHzで、将来的に棲み分けそうな流れ。SiCは耐熱性に優れ、高耐圧にできるのが特徴なので自動車は期待しますね。問題は欠陥が少なく大口径のウェーハがなかなか作れず、かつ高価なことです。さらにその特徴から素子形成にはより高温が必要なのでシリコン用の設備が使えないということでこれも普及と低価格化を阻害する要因があります。
一方GaNは低損失なので同じチップサイズならより高電力が制御できるので小型化が期待できるのですがやはりウェーハの価格が問題です。ただし、GaNはシリコンの上に形成することが可能なのでシリコンウェーハ上にGaNを形成する技術が確立されれば一気に普及することが期待されます。そうなれば現在シリコンで作っている家電やモバイル用のパワー素子は一気にGaNに置き換わる可能性があります。