クリエイティブ思考の邪魔16リスト

「クリエイティブ思考」の邪魔16リスト#7

リズムがない中で思うがままに過ごしてはいけません

2015/4/20
毎週1回、合計16回にわたり、学術書的な高度な専門学ではなく、日ごろの実務に基づく体験を元に「クリエイティブ思考の邪魔16リスト(16回やるから)」と題して、16の異なる視点から邪魔するものを紹介します。
#1:「俺はクリエイティブではない」と思ってはいけません
#2:自己ブランディングに罪悪感を持ってはいけません
#3:昨日と同じことをやっても生き残れない
#4:規則に従い、思考停止状態に陥ってはいけません
#5:多様な人材で異なる能力をうまく組み合わせるべし
#6:働きすぎて「100%仕事人間」になってはいけません

あなたは何時に起きていますか? 何時に一番大事な仕事をしていますか? 何時に本業以外の活動をしていますか?

実に多くの人が誤解しているのですが、クリエイティブな考え方は、ある日突然ひらめくことはありません。多大な努力によって生まれ、毎日の習慣の過程で生まれます。

つまり、リズムが大事です。リズムがない生活は、クリエイティブな考え方を邪魔する原因です。たとえば、私のように会社以外で働く環境がある場合、すごく自由になる反面、「いつまでに何をする」というリズムがないと、結構つらいです。

実際にやってみるとわかります。「Surface Pro 3」で情報収集しているうちに、あっという間に午前中が終わっている……、なんてことになります。これを表現する言葉はマイクロソフトから学びました。“Rhythm of the Business”です(そのまんまですが……)。

たとえば、クロスファンクショナルで仕事を進行する場合は、毎週火曜日の5〜6時は情報収集の時間、水曜日はその情報を絞るための時間、木曜日は具体的な判断をする時間、と関係者にリズムを徹底させます。よいリズムが身につけば、時間をうまく使えるようになり、頭に余裕ができ、深い考えができるようになります。

村上春樹も地道に身に付けたリズムの中から優れた作品をつくっています。村上春樹は午前4時に起き、5、6時間ぶっとおしで仕事をする。午後はランニングをするか、水泳をするかして、雑用を片付け、本を読んで音楽を聴き、午後9時には寝る。このリズムを毎日、変えることなく繰り返すそうです。

本人いわく、「繰り返すことが重要になってくるんです。一種の催眠状態というか、自分に催眠術をかけて、より深い精神状態にもっていく」(参考:『天才たちの日課』フィルムアート社)

優れたクロスファンクショナルなチーム、作家は決められたリズムの中で、クリエイティブな考え方を追求します。全エネルギーを整理し、誘惑に負けないために、そのリズムを守ります「あれ? 俺たち今日、何をしてたんだろう?」とならないように。

クリエイティブ思考の邪魔リスト7:リズムがない中で思うがままに過ごしてはいけません。クリエイティブな考え方を導き出すために、あなたなりのリズムを創るべし。次回、クリエイティブ思考の邪魔リスト8は、「職場環境」。

※本連載は毎週月曜日に掲載予定です。