WHO、肺炎急増で中国と協議 渡航制限は不要と判断
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引き続き注視する必要はありますが、原因がわかっていれば、感染経路、重症化因子、治療薬、ワクチンと言った情報を活用できるため、基本的には恐れる必要はありません。
こういったジャンルをエピデミック・インテリジェンスと呼びますが、日本でも、世界と連携をとって、世界中の感染症の動きを注視しています。
原因不明の感染症が広まった場合は、こういったつながりによって世界中で情報共有が行われます。意図的に情報を隠すなどの行為が行われない限りは機能する仕組みといえます。最近になって中国では小児の呼吸器系感染症の流行があり、学級閉鎖や小児科病院の混雑が続いているとのこと。中国の国家衛生健康委員会は、インフルエンザやマイコプラズマ、RSウイルスなどによる感染拡大が背景にある、と説明しています。これらの感染症は秋から冬にかけて増加する傾向がみられることから、このような現象が起きても不思議ではありませんが、それらの感染症の発生状況などは報告されておらず、真偽を確かめようがないという状況です。
また、こういったニュースが流れた時には、デマやフェイクニュースが広がりやすいのも特徴。センシティブなニュースを目にした時には、過度に不安になったり拡散したりせず、一度落ち着いて情報の出所を確認するようにしましょう。現時点では妥当な判断だと思います。
冬季にさしかかった時期的な問題と中国でのマスク装着率の低下などが相まって、RSウイルスやインフルエンザなどの感染症が急激に増加し、特に子どもの世代で肺炎が急増することは経緯として全く不自然ではありません。
ただ、COVIDのパンデミックにおいて、中国からの報告が遅れたことを批判されている経緯があることから、懐疑的な見方が残るのも無理はないでしょう。
今のところ変わった病原体の検出は見られないとのことで、今後の動向は注視する必要はあるでしょうが、中国からの報告のようにRSウイルスやインフルエンザ、アデノウイルスといったウイルスが増加しているとしても「肺炎急増」は十分説明可能だと思います。