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・マッサが予備選挙を通過しなかった候補の受け皿になっていた
・ミレイの言動や政策(ローマ法王への批判、銃器売買規制の緩和、補助金カットなど)に不安を覚えた
・8月の予備選でミレイが得票を伸ばしたのが地方選だった。しかし、その後、現与党が勝利したブエノスアイレス州等でマッサ支持のキャンペーンが行われた
その上で1次投票後の政党間協力の変化について以下加えています。
・ミレイが政権奪取の暁には一次選挙で敗れた野党候補のブルリッチ氏を閣僚に迎えるなどの約束をして、ブルリッチ、そして元大統領のマクリを取り込んだ
(オリジナルは次のURLで読めます)
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Eyes/2023/ISQ202320_031.html
8月時点の状況をもとに私もNPの中南米トピックスで本件4本書きました。(https://newspicks.com/news/8793607/body?ref=topic-jorge_takeshi_lac)
ドル化や中銀廃止などは議会との関係で難しいと書きましたが、その後、現野党の最大勢力を取り込んだことで、最終的にどのような政策アウトプットになるのかが注目されます。現野党所属のマクリ元大統領の政策は産業、金融界にはウケが良かったわけですが、その前の負の遺産(外貨準備の枯渇、財政支出等)が大きすぎたこともあり、アルゼンチン国民は改革の成果を待てないまま次の選挙で再び左派政権を支持した経緯があります。
対外政策として現政権は中国に近かったわけですが、ミレイは親米です。一帯一路脱退するのか?はたまたメルコスールも本当に脱退するのか?など他国が気にしている公約を本当に実行に移せるのか?これについても入閣予定の現野党のキーパーソンが新政権でどの程度の発言力を持てるのかに注目したいと思います。
これまで新興国のドル化の多くは、米国のインフレ率が低い、あるいは低下する局面で行われることが多かったように記憶しています。今回ミレイ新大統領が提唱するドル化や中銀廃止は、米国のインフレ率がまだまだ高い局面でのドル化ですので、世界経済の経験が少ない新たな取り組み、実験的な賭けということになります。注目しましょう。
追記です。JBpressさんに寄せました。
極右リバタリアンの大統領が誕生したアルゼンチン、何が起きているのか? 自国通貨を捨て米ドルを法定通貨にする「公式なドル化」を掲げるミレイ氏とは
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/78033
そもそもその公約は実行できるのか、が、まず問題ではあります。
高いインフレ率を踏まえ、米ドル化を掲げたミレイ氏ですが、中央銀行の役割について懐疑的であり、同時にビットコインへの賛意を示唆してきました。
以下は、ビットコインについて質問されたときの同氏の回答です。
We have to understand that the central bank is a scam. What bitcoin is representing is the return of money to its original creator, the private sector(中央銀行が詐欺であることを理解しなければなりません。ビットコインが象徴しているのは、本来の創造者である民間部門にお金を戻すことです。)
要は、中央銀行が「恣意的に」法定通貨を増刷することがインフレをもたらし、貨幣自体を主権者たる国民に引き寄せるべきと主張しています。
同氏は、アルゼンチンのトランプ大統領と評され、発言の多くはパフォーマンスかもしれませんし、どの程度実際の政策として実現するのかは分かりません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2564c2b918f63eb9d14d1c4a23ce60e03f078a80
他方、紙幣増刷でインフレが発生し、それに対し国民がNOを突き付けたと解釈できる今回の選挙結果は、アルゼンチンのみならず、金融緩和をとってきた他の国にとっても無視できない結果なのかもしれません。
エルサルバドルなど途上国の一部はインフレに悩み、自国通貨を放棄し米ドルを志向する、ないしは資産としてのビットコインを獲得しはじめました。今後、そのような国々は何の通貨を使うのか、国の資産を守るために何を購入していくのか、引き続き注視したいと思います。
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