福井地裁、高浜原発再稼働禁止の仮処分 新規制基準「安全確保せず」
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注目のコメント
単なる素人の感ですが、
「今回裁判長を務めた樋口氏は4月1日付で名古屋家裁に異動しており、別の裁判官が審理を担当するとみられる」
という一文に何か、記者が言いたいことが含まれていたような気がします。地裁の人事権は、(以下略)今回の再稼働禁止の仮処分は様々な点で意味を持つものになりそうです。
まず第一に、高浜3、4号機の再稼働が当面できなくなること。少なくとも、異議申し立てが認められるまでの半年から1年くらいは、高浜3、4号機の再稼働は不可能となります。原発再稼働を進めるという方向にはブレーキになります。ちなみに高浜3、4号機の運転開始は1985年です。
第二に、決定文で「規制基準に適合しても安全性は確保できない」と断定したこと。これは規制基準に対し異議ありとするものです。新しい規制基準でも地震、噴火などの想定や避難計画について甘さが指摘されており、この基準以上のことは起きない、考えないという、福島第一原発事故の教訓を何も生かしていない姿勢も目につきます。事故対策のハードルは高いほど良いもので、今回の仮処分を覆せないような安全対策など信頼に足るものではありません。
今回の仮処分決定は、喉元過ぎれば熱さ忘れる的な再稼働への警鐘と捉えるべきかと思います。この判決はかなり驚きました!
司法判断の中身を、まだ読んでいないのですが、引用部分を見る限り、規制基準の実質的内容にかなり踏み込んだ異例のもののようですね。
かつて、地裁においてアメリカ軍の日本への駐留が違憲と判示されたことがありました(砂川事件の伊達判決)。そのときには、アメリカの強い要請を受けて、最高裁に対して政治的圧力がかかり、「司法の独立」が大きな問題となりました。それを彷彿とさせます。