クリエイティブ思考の邪魔16リスト

「クリエイティブ思考」の邪魔16リスト#6

働きすぎて「100%仕事人間」になってはいけません

2015/4/13
毎週1回、合計16回にわたり、学術書的な高度な専門学ではなく、日ごろの実務に基づく体験を元に「クリエイティブ思考の邪魔16リスト(16回やるから)」と題して、16の異なる視点から邪魔するものを紹介します。
#1:「俺はクリエイティブではない」と思ってはいけません
#2:自己ブランディングに罪悪感を持ってはいけません
#3:昨日と同じことをやっても生き残れない
#4:規則に従い、思考停止状態に陥ってはいけません
#5:多様な人材で異なる能力をうまく組み合わせるべし

20代で日系企業に就職した時、私は多くの時間を仕事にささげることを誓いました。ですので、プロジェクトでは徹夜が続きました。車の中、オフィスで寝ることもありました。

そんな昨夜の苦労話を周りにすることは、名誉の勲章だと思っていました。生活ではほとんど仕事に合わせました。洋服は黒系でそろえ、押し入れの大部分を占拠しました。友達は職場関係の人ばかりになり、週末もつるみました。

気付くと私は「100%仕事人間」になっていました。100%仕事人間は、間違いなくあなたのクリエイティブ思考を邪魔します!

私が知る多くの人は、「仕事は生活の一部」です。例えば、私が日ごろ接している米国滞在のインド人は午後4〜9時までは音信不通になります。その間は家族や仕事とは関係の無い友達と夕食を楽しんだり、安らぐ音楽を聴いたり、ボランティア活動をしたりしています。

そして、2人いる子どもを寝かしつけてから再び仕事(オンライン)に戻ってくるのが彼のリズムです。彼はとても忙しいのですが、なぜかいつも生き生きと余裕を感じます。

いや、むしろ仕事をする時間が限られるので、時間内に仕事を終われるよう全力で工夫しています。1日を仕事“だけ”で終わらせていないから、生き生きと余裕を感じるのでしょう。

日本のサラリーマンの平均サボり時間は1日47分、米国は2時間だそうです。どうせサボるなら堂々とサボれるように会社が認めてあげるのがいいですね。すべてはクリエイティブな考え方を引き出すために。

1日を本業以外の活動に当てることは、グーグルの20%ルールが証明してくれたおかげで随分やりやすくなりました。

「俺は何が得意なのだろうか?」「どうすればそれがわかるだろうか?」を知りたければ、本業以外の活動を追求することです。

私の場合、石川県を東京からおもしろくするコミュニティ「DOKYO FESTIVAL」に、エバンジェリストとして参加しています。3月14日の北陸新幹線開通で、東京-金沢間は最速2時間28分でつながるようになりました。東京の人は金沢まで遊びに来てください。お寿司を食べてください。

金沢のお寿司を食べると、きっと今までだまされていたことに気付くでしょう! 地場の企業と協業してみてください。きっとその技術に驚くことでしょう。

東京在中で石川県出身の人は、ともに活動しませんか? コミュニティ代表者の高橋斉さんはじめ、多くの同郷たちと異なる経歴だけど同じ志をもって活動することができます。石川県を愛するあなた、「連絡」を待っています。

本業以外の活動は、職場でクリエイティブな考え方を発揮するきっかけになります。もちろん、趣味と仕事を結びつけることは簡単ではありません。相当の努力が必要ですが、きっとインド人の彼のように、1日を生き生きと過ごせるようになるはず。

クリエイティブ思考の邪魔リスト6:100%仕事人間はいつまでも続きません。やがてやってくる燃え尽きを呼び寄せます。働きすぎの人は、1日8時間以内に仕事を抑えている人と比べると、心筋梗塞になる確率が40〜80%も高くなります(「Why Working More Than 8 Hours A Day Can Kill You」)。

本業以外の活動を通して、自分に生き生きさを取り戻し、それを仕事と結びつける努力をするべし。次回、クリエイティブ思考の邪魔リスト7は、「リズムがない」。

※本連載は毎週月曜日に掲載予定です。