ガイアックスの有償SOを購入するということ
コメント
注目のコメント
ガイアックス上田社長の有償SO発行に関する社内向けメッセージについてのブログ。NewsPicksに上げるべき内容なのか迷いましたが、SOのあるべき姿を考える上では非常に面白いと思いまして。
賛否はあろうかと思いますが、SOって別に気づいたら降ってくれるボーナスでも既得権益でもなく、意志を持って会社の価値を上げた成果として報酬を受け取る権利のはず。一風変わっているようにも思えますが、自分達で会社を良くしていくんだという意志と迫力を感じさせる発行内容と檄文ですし、本来のSOの精神ってこうあるべきなんじゃないかとも思います。どれだけ会社を良くしていく気があるんだと、個々人が試されている感もありますが。リリースを基に、本ストックオプションに関する構造の理解(間違えてたらコメントください)。5000個を発行、一個2300円で募集。つまり最大で1150万円、会社に振り込まれる。そしてこれが行使されると50万株となるが、行使価格は2,578円と、本日の終値1,568円から+65%水準。現在時価総額は約80億なので、行使するためには約130億まで拡大していることが必要。ガイアックスの財務見ると株主資本は16億、純利益が過去1億を上回ったのは2009年12月期のみ(売上は増加傾向にあり2010年12月期に約30億、2014年12月期に43億)。
PLだったり事業内容を見ると、SNS関連の活性化・監視などで、比較的人的集約な模様。ブログと併せて読むと、これに発奮して、新規事業が出てくることを期待している?
個人的には、全ての会社が採用すべきというつもりはないが、こういうプランもあっていいと思うし、多様性が重要。創業時のリスクが圧倒的に高いゆえに、創業者がキャピタルゲインを最大得るというのは合理的。一方で中途入社は、キャリア・生涯収入などのリスクは負う(もちろん創業者はそれ以上に負っている)が、金融商品的に自分がリスクを負うものはせいぜい有償SO。有償SOも創業と比較すればリスクは雲泥の差で小さい。そこで一定の金銭リスクを取って、成長したときにアップサイドを大きく取れる制度があるのは、発奮するし、成果に対して正しいリターンの形に、自分には見える。
http://www.gaiax.co.jp/service/
※朝倉さん、こういうPick大歓迎です!金融商品の構造という観点でも、こういう形もあるというのの発見・理解につながる記事だと思いますし、記事及び朝倉さんのコメントから多くの問いかけもあると思います。成長に対するリスクとリターンに対し自ら張るかどうかの選択を、こういう形で従業員にまで広げるのは、個人的にはとてもいいと思う。
特に新興企業で、自分の仕事に賭けたい人にとって、この仕組みは企業の業績を報酬に繋げるモチベーションになる。とても健全な仕掛け。
成熟企業と新興企業では仕組みが違って当然だが、一部大手上場企業の中にこの制度がある企業もある。ただ経営者や上級管理職に限定され従業員にまで広がらないケースも多い。しかも限られた立場に与えられるその権利を行使しない人も目立ったりする。それは従業員としてはオイオイと思うところ。
基本ブログ記事にはコメしないし、無知な分野で有意義なコメントがし難いのだが、興味深い内容だったのでPick。