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子どもに対する教育権は、保護者だけでなく国にもあるとするのが通説であり異論のないところでしょう。
国に教育権があるのは一定水準以上の画一的教育を子どもに与える必要性があるからです。
そして、国の執行機関は行政権であり行政の長は内閣総理大臣です。
国に教育権を認める以上、内閣総理大臣の政府見解を教科書に盛り込むのは当然のこととなります。
検定で外れても、一般書籍として販売することもできますしメディアを通して”教育権”のもうひとつの担い手である保護者に訴えかけることができます。
このように考えると、教科書検定が政府見解を取り入れることは論理的に決して間違っていません。
日本のメディアや知識人(もどき)はこのようなロジックを丁寧に踏むことなく、内容だけを見てヒステリックになっているように思えてなりません。
どうして国の教育権の限界論や裁量権の逸脱という論点を持ち出さないのでしょう?
確かに、一定水準以上の画一的教育を子どもに与える必要性は是認できる。
しかしながら、教科書の内容について行政裁量が無制限に認められるものではない。
社会通念に照らして著しく中立性を欠いた記載があれば、国の教育権の濫用にあたると判断すべきだ。
本件で問題となっている○○という記載は、××に斟酌すれば著しく中立性を欠いている。
よって、○○という記載を強制するのは相当ではない。
という論理の流れになるはず・・・ですが。
いわゆる正史というのは勝者が作るもので、中学校で教わる歴史はそうした作られた歴史である。
そのことに気付いたのは自分が世界史を教えるために勉強し直した時で、立場が変われば歴史も変わるという当たり前を初めて自分のものとして理解した。
そういう意味で考えると、「政府公認」の視点しか学べないのは、ある意味で不幸なことだ。
それよか、歴史の教科書って文章形式よりもフローチャート形式にしたほうが良い