イスラエルによるガザ再占領「大きな過ち」 バイデン米大統領
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バイデン大統領は、
・イスラエルはガザを占領するべきではない
・ハマースは消滅させられる(eliminate)べきである
という2つのことを述べています。
この2つのことを実現しようとすると、
イスラエルのとるべき政策は、
① ガザ地区を掃討してハマースは消滅させる
② ガザ地区の統治はハマース以外に委ねる
ということになります。
ガザ地区統治を委ねるべき相手は、ヨルダン川西岸地区を統治しているPLO(アッバース議長)ということに、論理的にはなります。
PLOにその能力があるかどうか、これが現実的な政策といえるかどうかは、また別の問題ですが。番組を見たが印象的だったのはアンカーのスコットペリーがロシアとパレスチナの二正面に米国はどう対峙するかと聞いたときの大統領のムキになって反論した様。人間がムキになるパタンは色々あるがそのひとつは痛い所をつかれた時。世界じゃないぞ、歴史上で最強の軍隊を持ってるんだぞ、楽勝だ、と何度も表情をこわばらせ合衆国大統領が言っているサマがかえって今の世界情勢の不気味さを物語っているように感じた。
ちなみに、相変わらず何度もどもったり声がかすれていた。最後の方で、そんななかであなたは本当に次も出馬するのですか? には明確にYes.
これは当然に、この世界観の中であなたは本当に米軍最高指揮官が務まるのか、という文脈だった。インタビューは以下で観れます。
President Joe Biden: The 2023 60 Minutes Interview
https://www.youtube.com/watch?v=d403nALfQrE
インタビュー自体の収録は先週木曜日となっており、その時点では、バイデン大統領のイスラエル訪問は未定となっていましたが、現時点の報道では、バイデン大統領はイスラエルを訪問することが協議されていると報じられています。
米政府としては、イスラエルが自衛のためハマスを殲滅させる権利をもつとしつつも、
①あくまで報復する相手はパレスチナ国民全体ではなくハマスだと強調することで、反イスラエル感情や反米批判の強まりを回避したい(既に、中東情勢の混乱を受けて、米国内でもテロの脅威が高まっているとの警戒感があります。)
②同盟国イスラエルのガザ占領を支持すればヒズボラ、イランの介入を招き地域紛争にエスカレーションしてしまう可能性があり、それを回避したいとの思いがあると想像します。
米国は、15日、オースティン米国防長官が「ドワイト・アイゼンハワー」の空母打撃群が東地中海へ移動を開始し、展開する別の空母打撃群と合流する予定だと明らかにしました。
米としては、空母派遣による「抑止」のメッセージを強めると共に、バイデン大統領がイスラエルがガザを占領することまでは適当でないと示唆し、「抑制」のメッセージを出しながら紛争全体のエスカレーションを食い止めようとしているとも解釈できます。
Biden Warns Israel Not to Occupy Gaza, New York Times, October 15, 2023
https://www.nytimes.com/2023/10/15/us/politics/biden-israel-gaza.html