ガザからロケット弾3千発 イスラエル報復空爆「戦争状態」
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ロケット弾による攻撃も大規模ですが、ハマスの戦闘員がパラグライダーを使ってフェンスを越えてイスラエル側に侵入するという大胆かつ新しい手法を使ってきたことに、衝撃が走っています。ただし、イスラエル側に侵入したとしても、自力で戦えるだけの能力しかないでしょうから、まさに自爆テロと同じ死ぬ気の戦法だと言えます。
最近静かだったハマスがこのタイミングで攻撃を仕掛けたのは、いろんな理由があるとは思いますが、国際政治の文脈でみると、現在進行中のサウジ・イスラエルの関係正常化交渉をぶち壊す、少なくとも当面遅らせる効果があるのではないかと思います。
米主導のサウジ・イスラエルの協議では、パレスチナ自治政府も条件を提示するなどこの流れに乗ろうとしています。サウジのパレスチナ大使が30年ぶりにイスラエル占領下のウエストバンクを訪問するなど、大きな動きが起きていましたが、当然ハマスはこうした流れに反対です。
イスラエルとパレスチナが戦争状態になれば、当然、イスラエルが圧倒的な軍事力でパレスチナ側を痛めつけることになり、今後ハマスの戦闘員だけでなく、多くのパレスチナの市民たちにも犠牲が出ることになり、そうした報道が流れるでしょう。そういう状況下で、サウジがイスラエルと関係正常化に進めるかと言えば、さすがにサウジもこうした状況を無視してまでイスラエルとの協議に進めないのではないか。
ハマスとすれば、米国とサウジがパレスチナ自治政府を取り込んでイスラエルとサウジの関係正常化を進められない状況を作り出すことさえ出来れば十分、と考えても不思議ではないのではないか、と思います。
イスラエルとハマスの「戦争」が、現在進行中のサウジ・イスラエルの関係正常化の動きにどう影響するのかに注目したいと思います。今回はこれまでとは規模が違います。
ハマースのロケット攻撃も短時間で5000発以上と多いですが、それよりもハマースの部隊がイスラエル南部の都市スデロットに侵入して、50名以上を殺害しています。
路上で殺されたイスラエル人だけでも多数で、家に侵入されて一家皆殺しにされたり、シナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)で銃を乱射されたりしています。
このハマースの部隊は、イスラエル警察の車両を奪って、ガザ地区に帰還しています。
https://twitter.com/sentdefender/status/1710532386260226557
また、ハマースはイスラエル軍との戦闘で戦車メルカバを1両撃破、複数のイスラエル兵を殺害、1名を捕虜にしています。
ガザ地区の住民が、引きずってこられたイスラエル兵の死体を大喜びで踏みにじる動画なども出回っています。
https://twitter.com/sentdefender/status/1710529957024104617
イスラエル軍はすでに動員令を出しており、確実に地上部隊でガザ地区に侵入します。
報復はこれまでにない規模になります。
ハマースが発表した動画:
イスラエル南部の都市を襲撃しに行くパラグライダー部隊
https://twitter.com/sentdefender/status/1710566799333306857
ドローン爆撃によるイスラエル軍戦車(メルカバ・マーク4)撃破
https://twitter.com/ytirawi/status/1710588898735251761
ハマースによれば、イスラエル人30人以上を人質としてガザ地区に連行したとのことで、イスラエル軍は巧妙な攻撃が必要になります。イスラエル側の被害がこれまでになく大きい。ロケット弾だけでなく、パレスチナ側の戦闘員がイスラエル南部に侵入して手当たり次第民間人を射殺している。これはまずい。SNS上に酷すぎる画像と動画が溢れかえっている。死亡したイスラエル兵を引きずって大勢で踏みつけるような、見るに堪えないものもある。
被害者は数十人という単位でなく膨れ上がりそう。イスラエル軍も当然黙っていないので、今後大変なことになりそう。アメリカ、イラン、レバノンなどの反応にも注目。
追記、犠牲者は民間人たけで数百人に上る可能性があるとの現地報道。ハマスは民間人、イスラエル兵を人質にしてガザに拉致している模様。これはもう、イスラエル軍の反撃は行くところまで行くだろう。
追記2、イスラエルのネタニヤフ首相がWe are at warと戦争を宣言。イスラエル軍のガザ空爆が始まった模様