Julie Zhu Kane Wu
[香港 1日 ロイター] - カナダ最大の年金基金CPPインベストメンツは中国での取引案件から手を引いており、香港事務所で少なくとも5人の投資専門家をレイオフした。事情に詳しい関係筋3人が明らかにした。
同筋によると、ほとんどがプライベートエクイティ(PE)チームに所属していたが、先月初めにレイオフを通知された。また、大中華圏不動産ポートフォリオを担当していたマネジングディレクターは数週間前に解雇を告げられたという。
CPPは中国の景気回復の低迷や欧米との緊張関係から、直接投資を含め中国への新規投資を一時停止しているという。
香港で150人以上の人員を抱えるCPPはコメントを避けた。
ここ数年、カナダと中国の政治的緊張はかなり高まっており、オンタリオ州教員年金基金(OTPP)など、他のカナダ年金基金も中国から手を引いている。
CPPのシニア・マネジング・ディレクターがカナダ・中国関係を巡る議会委員会で5月に明らかにしたところによると、CPPの投資総額に占める中国の割合は9.8%。CPPは6月末時点で、全世界で5750億ドルの資産を運用している。