クリエイティブ思考の邪魔16リスト

「クリエイティブ思考」の邪魔16リスト#1

「俺はクリエイティブではない」と思ってはいけません

2015/3/9
現代のビジネスでは、あらゆる領域で「クリエイティブな思考」が求められている。ただ、論理的思考に関する本は巷にあふれているが、クリエイティブ思考に関する論考は少ない。では、どうすれば普通のビジネスパーソンが「クリエイティブ思考」を磨くことができるのか。テクノロジーマーケティングの専門家として活躍する瀬戸和信氏が、「クリエイティブ思考」を邪魔する16のものを、16の異なる視点から紹介する。

世界5カ国5000名を対象にした調査で、「最もクリエイティブだと思う国は?」という質問に対して、なんと日本は1位を獲得しました! ところが、肝心の日本人は「俺たちはクリエイティブだ!」と回答した人の割合が1番低かったのです(「 アドビ システムズ、“クリエイティビティ”に関する世界的な意識調査を実施」)。
 図_クリエイティブな国

つまり、日本人は世界の国々からクリエイティブだと思われているけど、自分自身はクリエイティブだと思っていません。なぜでしょうか? 一体何が邪魔しているんでしょうか?

クリエイティブな考え方とは、一般的に思われている「クリエイティブ=芸術的な分野」だけはなくもっと広い意味を指します。例えば、私の領域であるマーケティングでは市場が求める製品、サービスを見つけ(これが1番大変)、その市場に対して深い理解があり、そこで何を伝えるべきか、どう表現できるかといったクリエイティブな考え方が求められます。

クリエイティブな考え方とは、あなた自身が抱える問題意識が出発点です。経営、ファイナンス、人事、営業など、あなたの領域で解決したい問題を解決する最も優れた手段であり、全てのプロフェッショナルな人の武器です。

世界のプロフェッショナル3億人が登録しているリンクトインでは、2014年に自身を表す際に最も多く利用された言葉トップ3の一つは「クリエイティブ」でした(「Brand YOU Year: How to Brand Yourself Without Sounding Like Everyone Else」)。クリエイティブな考え方は、誰もが今の地位から飛躍できる人間固有の能力です。

まず、最初にはっきりさせておくと、何もしないでクリエイティブな考え方が湧いてくることはまずありません。意識的にクリエイティブになると決意する必要があります。遺伝的にあの人はクリエイティブな人、あの人はそうでない人、など持って生まれたもので決まるわけではありません。誰もが持つ能力です。

だからあきらめてはいけません。「俺はクリエイティブではない」と思ってはいけません。上の調査にあったように、世界の国々から日本はクリエイティブだと “既” に思われているのです。張本人の日本人がクリエイティブな考え方では無い、と絶対に思ってはいけません。言葉にしてはいけません。なぜなら…

・思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。

・言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。

・行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。

・習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。

・性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

(By マザーテレサ)

Photo Credit: All rights reserved by Cassidy Kristiansen

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クリエイティブ思考の邪魔リスト1:俺はクリエイティブではないと思ってはいけません。なぜなら、それはいつか運命を変えることになるから。次回、クリエイティブ思考の邪魔リスト2は、「自己ブランディング罪悪感」です。

※本連載は毎週月曜日に掲載します。