【社長激白】なぜ、わが社に「1兆円買収」が必要だったのか
コメント
注目のコメント
レゾナックの現経営陣は、外部からきたプロ経営者の集団とも言えます。ファンドなどから派遣されたのではなく、ものづくりの世界で生きてきて、「日本の製造業を強くしたい」という思いを強く持っている人たちです。
いいものを持っていても、うまく活用できない状況は、日本全体の課題かもしれません。業界再編が起きないのも、現状維持でも、何となくやっていけるからかもしれません。
レゾナックの改革の成果はこれからですが、リスクを取って会社を変えた成功事例となって、あとに続く企業が増えてくればと思います。
構造改革の事例としても、興味深いポイントがたくさんあるので、学生の皆さんも、現在進行形で、会社はどう変わっていくのか、ウォッチしていくのも面白いかもしれません。
余談ですが、今回の記事に関連してパワー半導体を調べていたら、この分野でも、中国企業が存在感を高めていました。最先端のものづくりで、中国がじわりじわりと迫ってきている感じがします。10年ほど前、熱心に取材していた会社の一社が、日立化成工業でした。
知る人ぞ知る、日立製作所が誇る優良子会社の一社。当時、日立そのものが最終赤字で経営改革をしている中、日立化成の収益性はピカイチ。
ただし、海外企業(台湾やシンガポールなどの新興企業)に台頭により、徐々に収益性が蝕まれ、「日立化成らしい業績」(当時の幹部)である営業利益率10%に戻すことに苦労している印象がありました。
かたや、高橋社長にも取材させていただく機会がありました。
・GE出身らしい人事への理解
・同時にファイナンスの造形(EBTITDAとROICが低い事業に対しては、成長を求めない割り切り)
などなどを感じつつ
とはいえ、今は苦しい時期。
となると、今レゾナックに求められているのは、実行力ではないか。例えば、ミスター・金川(信越化学を世界企業に導いた伝説の社長)のような経営手腕ではないか。外資系出身社長の出番ではないと、いう声もあります。
それも一理あるな、思いつつ、このインタビューを読むと...評判通り、高橋さんはどんな苦境に対して決してもめげない「ネアカ」だと確信しました。昭和電工に入社したとき、会社が目指すべき「ロードマップブック」をつくった高橋社長。この時点で異次元の人です。しかもほぼ予定通りに進んでいる。ビジョンと実行力が大切だということを教わりました。