世界最大級のメタン排出抑制に向け、米国がトルクメニスタンと交渉中

Bloomberg.com
米高官らは、中央アジアのトルクメニスタンによる膨大なメタン排出の抑制を促す取り決めについて交渉中だ。これは気候変動との戦いで大きな突破口になるとともにバイデン大統領の外交成果になる可能性もある。
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何も言わず、以下のリンクをみてもらえれば、イメージが湧くはず…

1.https://twitter.com/gunsnrosesgirl3/status/1498733411804106762
2.https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-05-31/us-courts-turkmenistan-for-historic-deal-to-cap-methane-pollution

このようにトルクメニスタンは、メタン漏れ漏れの国として、気候界隈では有名だったので、これが決まれば大きな一歩です!
グローバル・カーボン・プロジェクト(GCP)がメタンの発生と吸収の現状を詳細に記述した「世界メタン収支2000-2017」によると、世界のメタン放出増加の主要因となった部門は、化石燃料(生産と消費)、農業活動や廃棄物部門となっており、いずれも人為起源となります。

パリ協定の目標達成のためにはメタン放出量を削減するための相当な努力が必要ですが、まずは人為起源のものの対策が急務です。

メタンの回収については大手企業からスタートアップまで様々なソリューションの開発がありますが、ここまで規模の大きなものだとビジネスというよりも政治的な動きにならざるを得ないですね。

米国は天然ガス、原油、石炭の生産に伴うメタン排出大国であり、メタン漏洩対策により(生産量減もありますが)1990年代よりも排出量を減らすことに成功しているため、自国のノウハウを踏まえた管理改善や回収利活用技術の展開といった支援が行われるものと推測します。
トルクメニスタンで大気中に漏れ出ているメタンガスを回収し燃焼させ、エネルギーを得るという米国ートルクメニスタン間の交渉が行われています
全てのメタンガスを燃焼させエネルギーに変えた場合、毎年約9200万トン分のCO2を取り除くのとほぼ同じ効果があるとのことですが、どのくらいのインパクトなのでしょうか。
メタンの放出を抑制するために、それを燃やしてCO2にしたとしても、温暖化防止には大きな効果があるという話。

(以下、記事中からの引用)
足元ではトルクメニスタンのガスの約7%が無駄になっていると、国務省高官は国際エネルギー機関(IEA)や世界銀行による試算を引用し、指摘した。

  誤って漏れるケースもあるが、市場にガスを供給するインフラが不十分な場合、故意の大気中への放出や燃焼も行われ得る。これは、米国はじめ他国でも依然として珍しくはないことだ。交渉の担当者は、そうしたガスをできるだけ多く回収することにつながる取り決めの締結を目指す。

  メタンは天然ガスの主成分で、大気中で当初20年間は二酸化炭素(CO2)に比べ80倍以上熱を吸収する。手早く比較的容易に対応できる対象として、多くの国で気候関連の課題のトップに掲げられている。

  トルクメニスタンのガスの回収を増やしても、エネルギーを得るための燃焼の際にCO2はなお排出される。それでも全体で見れば地球温暖化への影響はかなり小さくなる。

  ブルームバーグ・グリーンによると、トルクメニスタンのエネルギー業界から漏出・放出されるガスを全て回収し燃焼させた場合、毎年約9200万トン分のCO2を取り除くのとほぼ同じ効果がある。

※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません