G7、経済安保で首脳声明採択 「経済的威圧」に対抗
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ロシアの視点も気になる。
自分の反対側でこれほどまでの国家の団結が生まれている。
ロシア国内の方々にこの情勢がどれだけ届いているよかがかになる。
注目のコメント
今回のG7首脳会合は、とにかく共同声明が多い、という印象があり、たとえば前回の2022年3月(ドイツ開催)だと、3ページ7項目でした。ロシア・ウクライナ戦争の話しか書いてありません。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page4_005524.html
今回は、G7首脳による「個別(案件に関する)声明」が出ていて、すでに、
・ウクライナに関するG7首脳声明
・核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン
・G7クリーン・エネルギー経済共同行動プラン
・経済強靭性と経済安全保障に関するG7首脳声明
・グローバル食料安全保障の強靭性に関する広島行動声明
が出ています。
https://www.g7hiroshima.go.jp/documents/
当然、7か国の事務方が何か月もかけて交渉して準備していたのでしょう。
それらに続く、G7首脳声明(これがいわゆるいつものG7首脳声明ですが)は、今回は非常に長いです。40ページ66項目あります。
https://twitter.com/rbsw/status/1659824693027934208
G7首脳声明は、他ならぬ米国をはじめとする先進国の間の約束なので、義務とはいえなくても、それなりに守られるものです。特に、日本は真面目に守る場合が多いです。
「経済強靭性と経済安全保障に関するG7首脳声明」は、日本の外務省はまだ公開していませんが、ホワイトハウスのウェブサイトに出ていました。
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2023/05/20/g7-leaders-statement-on-economic-resilience-and-economic-security/
要約すると、G7が共同で、経済の、
・ルール作り
・強靭性構築
・サプライチェーン構築
をしていくという内容ですね。
強靭性構築、というのは、名指しはされていませんが、中国やロシアに資源や素材、食料などの供給や価格を脅かされないようにする、ということです。重要物質のひとつである半導体は、世界的なサプライチェーンから、西側陣営のサプライチェーンへと変わって来ます。しかし日米韓台のChip4Allianceがなかなか動けないように、西側サプライチェーンの構築には時間がかかりそうです。
G7は世界経済秩序を管理組織ではなく、世界経済における西側利益を守るための組織に変化している。冷戦の時は東側の経済とは没交渉状態にあったのでほとんど影響はなかったため、西側の経済だけ考えておけばよかったが、今は違う。