米ニューヨーク市 高層ビルの重さで毎年1〜2ミリ地盤沈む 水害リスク懸念も
テレ朝news
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マンハッタンは見た目こそ川の下流にある中洲のように見えますが、その実はイメージとはずいぶん違います。表面に薄い土砂はあるもののほとんどが雲母片岩と呼ばれる硬い変成岩で、4億年ほど前にプレート衝突によって作られた岩です。4億年も前の岩が露出することになったのは氷河による浸食が原因で、今でもセントラルパークにある片岩には擦痕といい氷河により岩の表面に模様がついたようになっています。この氷河の落し物の岩(迷子石)もセントラルパーク内にはたくさん見ることができます。マンハッタン島は、雑に言えば氷河により削られて露出した、古い岩の島ということができます。脱線ですがこの氷河の先端がロングアイランド島を作り出しました。
マンハッタンの中でも中央部分のミッドタウンと、最南端部のロウアー・マンハッタンは特に岩石が露出していて硬かったということで高層ビルが立ち並ぶ摩天楼となりました。地盤沈下といっても日本のように河川の下流に土砂が堆積してできた土地とは異なりますが、割りに沈みにくいと考えられる岩盤そのものをわずかずつでも沈めるほど摩天楼の建物の重さが効いているということになります。例えば氷河が発達し氷床となるとその重さで大陸が沈むことが知られており、カナダのハドソン湾周辺については逆に氷河がおよそ1万年ほど前からなくなって、100m以上隆起しています。人間が建物を氷床のようにたくさん立てれば、少しは沈んでしまうかもしれません。
注目のコメント
マンハッタンがビルの重みで地盤沈下しているという研究結果。驚きというより、やはりそうかと感じてしまった。人間が地球に無理を強いているのは見るが如し。