ChatGPTに神戸大MBAの宿題を解かせた結果大学教授が「これでは合格点は出せない」と結論づけた理由
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演繹的に考えても確率論的に単語を置く技術ですので学士レベルであり既存の学術体系を身につけてアウトプットできるくらいと考えられます。専門によっては既存の理論を別の枠組みに当てはめるという点で修士レベルでありMBAで通用する部分もあるかもしれませんが新規性のある分野では厳しいと思います。ましてや博士レベルの研究となればというところでしょう。既存の文献のサマリーやメタ分析的なアプローチでは活躍しているようであり道具または秘書としては有能なようです。
注目のコメント
記事の最後に、ChatGPTへの指示(プロンプト)が書かれていますが、工夫が足りないです。これでは、「ChatGPTの使い方に合格点は出せない」です。
具体的には、課題であるケースドキュメントに沿った回答でないことを指摘してますが、そもそもケースドキュメントの情報を与えていないのが問題です。
期待した回答を得るため、適切な情報を与えましょう。
そして、GPTの回答であれ、権威ある人の発言であれ、その正しさを自分の頭で考える、クリティカルシンキング(批判的思考)を磨きましょう。日本のマーケティング学術界を代表する研究者である栗木契先生、説得力があります。
私自身は大学院の学生として論文を査読いただく立場でありましたが、やはり研究活動としての論文執筆は、現状は人にしかできないことだと考えています。
先生ご指摘の点に加えて、評価を得られる研究論文に必要な点は「新規性」です。基本的に過去インターネット上に出現した情報を学習・出力するChatGPTなどの生成AIには、新規性は生み出す力はありません。
また、研究のセオリーとしては、過去の研究に不足している点を見つけ出し、それに対する新規性を主張する必要があり、こうした「批判的読解」も現状のChatGPTには備わっていません。
ChatGPTが米国の法律試験の上位10%に入った事実なども報じられましたが、過去定められたセオリーやロジックを答えること、つまり知識量を評価する学力テストでは、ChatGPTは人間以上の力を発揮する可能性が高い一方で、過去のセオリーを批判し、新規性を生み出すことは人間にしかできないことだと言えます。
「頭を使わなくなるわけではなく、頭の使い方が変わる」というコメントの通り、私たちはより創造的な活動に頭を使うことに価値をおくべきということなのだと思います。