AI適切利用に5原則、G7 「法の支配」「人権尊重」
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AI開発に関わる身として、5月のG7サミットはもちろん、この2日間はとても注目しています。
合意された5つの原則の設置合意に関しては「まあそうだよね」という感じではあります。いまや言語の壁を軽々と超えているAIを世界で共通利用するためには、各国のリスク規準を踏まえた世界統一基準が必要になるため、その中身の議論が急がれるところです。
一方、個人的に朗報だと感じたのは、最後に書かれている「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」について、日本発信で国際的な枠組みを新設する方向で一致したという点です。
そこでまた一歩進んで課題になるであろうことは、この"信頼性"と"自由"のレベル感が、国によって考えが全く分かれるところであろうということです。
当然ながら自由度が高いほどAIに使えるデータの質も量も向上していく一方で、著作権保護や個人情報保護
に対するリスクは高くなるのが普通で、この点で各国一致することは、今の背景からは難しいことが予想されます。
5月のG7サミットに向け、表向きの合意形成だけで終わらず、一歩でも価値と権利のあるデータ連携に向けた議論を進めてもらえることを期待したいです。会場に行き、民間フォーラムを開催しました。学界関係者に加え平井卓也元デジタル大臣や山本一太群馬県知事/元IT大臣にも参加いただきました。両氏ともAI積極利用・規制反対派で、政府より強いメッセージを送っていました。そこに日本の勝ち筋があり、G7内での役割がある。合意はまずは朗報。
AI適切利用の逆は不適切利用。
パッと思いつくのは以下です。
[権利侵害]
・プライバシー侵害
・著作権侵害
[不適切情報流布]
・フェイクニュース・フェイクポルノの流布
・テロ・犯罪手法の流布
[文化的悪影響]
・AIに頼ることで教育への悪影響
・扇動による民主主義への悪影響
他にもありますが、リスクの軽重や発生確率、発生時期を整理して適切に対処しないと、手遅れにも過剰規制にもなりかねません。