2023/4/6

【電撃移籍】今こそ、進化したAIを製造業に実装する時だ

NewsPicks ジャーナリスト
今年はじめ、あるツイートが話題になった。
プリファードネットワークスのエース、比戸将平氏がダイキン工業に電撃移籍したのだ。
それにしても、日本で評価額トップのAIスタートアップの雄、プリファードネットから、なぜ空調メーカーのダイキンに移籍したのか。
もちろん、「これまで十分に頑張ったので、『安住の地』として終身雇用の大企業で働きたい」のではない。
ChatGPTをはじめ、AIの進化に熱い目線が注がれる今、比戸氏が選択したのが、製造業の現場にAIを本格実装すること。
そのためには自ら企業の最前線で身を置くしかない。それが本人が出した答えだった。
まず注目したのが、「グーグルグラス」やマイクロソフトの「ホロレンズ」ではなく、日本発のウェアラブルデバイス「シンクレット」だ。
それを使い、空調世界ナンバー1のダイキンの海外展開をさらに加速させるというのだ。
そこで、比戸氏がダイキン移籍後の初インタビューをお届けする。
INDEX
  • 「事業会社」と決めていた
  • なぜダイキンなのか
  • 「匠」をスケールせよ
  • AIは「万倍」に進化した
  • フレキシブル&カオスで行こう

「事業会社」と決めていた

──理系の最難関就職先と呼ばれるIBM東京基礎研から、当時はまだ知名度が低いプリファードネットワークスに移ったきっかけは何ですか。